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自社の業務に特化した受託開発や柔軟にカスタマイズできるパッケージソフトで業務の効率化をサポート

企業の業務改善課題をシステムで解決に導くプロ

北明日香

北明日香 きたあすか

#chapter1

実在庫と理論在庫の齟齬が減らすことで、スピーディーな経営判断や業務改善が可能に

 「入出庫や生産、販売に関する業務を効率化したい」「作業の精度を上げたい」など、企業が抱える課題をシステムで解決に導くのが、「北ト」の代表取締役であり、プログラマー・システムエンジニア(SE)の北明日香さん。要望に合わせた受託開発や、販管、工程管理など各種パッケージソフトの販売を手掛けています。

 「卸売業や小売業、流通業などのお客さまから多い相談の一つが、帳簿上の理論在庫と実在庫との不一致です。記録データで確認するのをあきらめ、実数で合わせているけれど手間がかかるといった話を伺うこともありますが、在庫をきちんと把握するのが商売のベースになると考えています」

 在庫を切らして機会損失になっていないか、無駄になっている物はないか。そのつど倉庫に見に行くのではなく、理論在庫との齟齬(そご)を減らすことで、会社の大切な資産である在庫をどう動かしていくのか、スピーディーな経営判断が可能に。正しく在庫管理ができて初めて、生産や販売に関わる業務改善の道筋も描くことができると北さんは指摘します。

 石川県で酒類販売業を営む企業からは、誤出荷によるクレームやリカバリーコストに困っているとの相談があり、ハンディターミナルと呼ばれる端末を用いた入出庫検品システムを導入。出荷ミスがほぼなくなり、出庫作業の生産性が向上しました。

 「当方の対応を評価してくださり、ECサイトの受注管理システムやグループ店間で受発注を行うクラウドシステムの導入もお手伝いしました。受注から出荷までの作業が正確でスムーズになったとの声をいただいています」

#chapter2

目的達成に至る道筋は一つではないのがプログラミングのおもしろさでありやりがい

 「北ト」は、みそ・こうじを製造販売する会社として1911年に創業。その後、酒類販売やローカルコンビニエンスストアを展開しました。先代社長である北さんの父がコンピューターに興味を持ち、独学しながら自店の販売管理や会計システムを開発。情報事業を立ち上げたのが、現業の始まりです。

 「父の背中を見て、私も幼少期からパソコンに触れていました。WEBサイトなどの設計図となるソースコードを見ては、どんな仕組みで成り立っているのか考えていましたね」

 高等専門学校、専門学校に進学しプログラミングを勉強。知識や技術を磨き、学生時代には父の後を継ぐ意志を固め、ソフトウエア会社勤務を経て家業に入ります。

 「基本的には理系なんですが、『プログラミング言語』という言葉があるように、自分の思考を言語化する文系の要素もあるのがおもしろく、学び始めてから今に至るまで探求心が尽きません。目的を達成するまでの道筋は一つでなく、プログラムをどう組み立てるのか、作り手それぞれの個性が出るんです」

 2023年に代表に就いてからは、経営者としての役割が増えましたが、プログラマーやSEとしての職務を手放すことはないと言います。

 「『システムを取り入れて業務が楽になりました』と言ってくださると、もちろんやりがいを感じますが、作業されている方々が楽になっていることに気づいていない状態も実はうれしいんですよ。お客さまに無理のないかたちでシステムがなじんでいる証拠ですから」

#chapter3

現場の実情に即した仕組みを構築し、導入後も自社のシステム部のようにフォロー

 「当方では必ず、現場に携わっている方から現在の仕事の進め方やシステムの運用の仕方、感じている課題をお聞きしたうえで、お客さまに適したご提案をいたします」と北さん。

 受託開発はコストがかかるのではと思われがちですが、既存のシステムに組み込む機能を絞ったり、特定の業務に特化したりすることで価格を抑えることも可能。市販ソフトに機能を追加する費用や、業務をソフトに合わせる工数など、トータルで考えると、オーダーメードのほうが予算を圧縮できるケースも少なくないとか。

 パッケージソフトは、クライアントに共通する悩みに即して開発したもの。カスタマイズにも柔軟に応じ、導入後は保守契約によって丁寧に運用をサポートします。

 「大企業の子会社や工場などからは、サブシステムの問い合わせも多いですね。グループ全体で基幹システムがあるけれど、それではカバーできない部分があるといった用件です。工程の一部を補完したり、完結したり、必要な機能を備えることで小さい単位の仕事も独自の業務も効率化を図り、パフォーマンスを上げることができます」

 クライアントの課題に細やかに対応できることから、全国から引き合いがありますが、北陸三県の企業と顔の見える関係を築いていくことも大事にしたいと、北さんは話します。

 「中小企業においては、人材面でもコスト面でもシステム部門を持つのが難しいことが多いでしょう。ノウハウを持つ私どもを自社の専任部門だと思って、気軽に相談してほしいですね」

(取材年月:2025年5月)

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企業の業務改善課題をシステムで解決に導くプロ

北明日香プロ

プログラマー・SE

有限会社北ト

入出庫や棚卸しなどの業務をシステムによって効率化。高額なイメージのある受託開発も自社に必要な機能に絞り込むことでコスト抑制も可能です。自社開発したパッケージソフトではカスタマイズも柔軟に対応します。

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