心と体を整え、人生に彩りを与えるベリーダンサー YuukaShimizu

心と体を整え、人生に彩りを与えるベリーダンサー

YuukaShimizu

入門から初級レベルを対象にベリーダンスの基本的な動きを一から丁寧に指導

　起源が古く、世界最古の踊りとも言われるベリーダンス。豊穣祈願や女神崇拝の儀式の中で生まれ、アラブ地域を中心に連綿と受け継がれてきたこの踊りは、今や世界中で親しまれています。日本でも2000年頃にブームとなり人気の習い事となりました。

　「一般クラスでは入門から初級レベルの方を対象にレッスンを提供する他、ビギナーから中上級者まで幅広いレベルの悩みに対応するプライベートレッスンも用意しています。ゆっくり指導を受けたい初心者の方や、『ポーズが決まらない』『腰を回すヒップサークルが苦手』『即興ができない』といったピンポイントの悩みの解決にご活用ください」

　そう語るのは、東京都世田谷区で「Yuuka Shimizu Dance Studio」を開くYuukaさん。本場エジプトをはじめ、韓国やベトナムなど国内外のショー・イベントで活躍するプロダンサーです。

　美しく踊るための体づくりに注力し、立ち方など基本姿勢からレクチャー。ベリーダンスの特徴である滑らかで小刻みなおなかの動きや、しなやかな手や腕の使い方、表情での魅せ方など、踊りの基礎を一から分かりやすく伝えています。

　「全身を激しく動かすというより、ウエストまわりなど特定箇所を中心に動かすので『適度な運動で気持ちいい』という声をいただきます。生徒さんは30～40代が中心ですが、年齢を問わず取り組めるのが魅力です」

　体の部位を意識して丁寧に使うため、肩こりの緩和、体幹の強化など健康面でメリットを実感する生徒も。美しい動きができるようになるとモチベーションが上がってステップアップしたり、仲間と汗を流したりする中でリフレッシュにもなると言います。

個々のペースで長く継続できるようオンライン・オフラインでレッスンを展開

　Yuukaさんは幼少期にバレエに出会い、美しい音楽や衣装に魅了されて没頭するも、ケガなどの理由により継続を断念。踊る楽しさを忘れられずにいた大学時代に出会ったのがベリーダンスでした。

　「クラシックバレエには姫や妖精など配役があり、役を演じるのが前提です。ベリーダンスは自分という人間性も生かし、曲に込められた世界観や感情を表現します。踊りにダンサーの個性が出ることに寛容で、すべてを受け入れてくれるような度量にひかれました」

　「サロン・ド・デリーチェ」を主宰するDelyce氏のもとで学び、2020年からはWakana氏に師事。実績を積んできたYuukaさんがクラスを立ち上げる際に重視したのは「長く続けられること」でした。対面だけでなくオンラインレッスンも展開し、欠席時や自宅での復習用にレッスン動画も提供しています。さらに、毎週通えない人のために単発で受講できるドロップインや、お得なチケット制（4回分）など、複数の通い方を選べるようにしました。

　「私自身、就職して時間が取れず一度はベリーダンスを辞めました。たった1年でしたが、日常から色がなくなったようでした。稽古を再開してからは生活にメリハリがつき、レッスンの時間を作るために仕事の効率もアップ。会社に勤めながらプロダンサーになったので、続けてさえいれば何かが変わると思っています。個々のペースで学べる環境が生徒さんの励みになればうれしいですね」

ありのままの自分になれる　ベリーダンスで毎日を楽しみ人生に彩りを

　Yuukaさんはベリーダンスに興味を持ちつつ、忙しくて挑戦できずにいる人にエールを送りたいと言います。

　「何事も頑張る方ほど自分のことは二の次になりがちです。だからこそ、仕事でも家でもない場所で素の自分になる時間が必要なんです。さらにベリーダンスの華やかな世界観に触れることは良い息抜きにもなります。『社会人としての自分』『ベリーダンサーとしての自分』、ふたつの顔を持つことは心身のバランス調整になるでしょう」

　門戸が広く、大人になってから始めてプロになる人も多いベリーダンスの世界ですが、まずは憧れを持つことから始めてほしいと優しく呼び掛けるYuukaさん。

　「『キラキラした衣装を着たい』『舞台に立ちたい』、そんな憧れが人生の彩りになればうれしいですね。もちろんハイレベルな学びを望む方には、海外のベリーダンス市場を学ぶ手助けをしたいと思っています。具体的には私が海外イベントに出演時に同行いただき、ワークショップやコンペに参加するサポートができたらと考えています」

　今後の目標として、ベリーダンスショーを身近な存在にすることも展望。食事を楽しみながら鑑賞する異国情緒あふれるレストランショーは、最高のエンターテインメントだと話します。

　「ひとりや男性だけのグループだと行きづらいと感じるようですが、そんな不安を吹き飛ばすくらいの一体感を味わってもらえます。ベリーダンサーとして、歌や音楽に合わせて華麗に舞うステージとともに、宵のひと時を過ごすことが日常になるのを願っています」

（取材年月：2024年10月）