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環境や福祉に配慮する持続可能なSDGsの視点を取り入れ「つくりたい」をカタチに

「つくりたい」をカタチにするものづくりの専門家

橋本敦

橋本敦 はしもとあつし
橋本敦 はしもとあつし

#chapter1

アパレルや雑貨などノベルティや販促品の企画・製作、受託製造のOEMに対応

 「私どもは『つくりたい』をカタチにする会社です。ものづくりを通じてブランディングやビジネスの伸展をお手伝いします」と語るのは、「ユニファースト」の代表取締役・橋本敦さん。

 東京、大阪、札幌に拠点を構え、記念品などのノベルティグッズや販促品の製作、受託製造のOEMに従事。百貨店や広告代理店、ユニホームメーカー、スポーツブランドなどをクライアントに持ち、年間1000件を超える案件を手掛けています。

 「Tシャツやパーカ、ブルゾン、エプロンなどのアパレル品、バックやリュックサック、ステンレスボトル、カップといった雑貨と、多岐にわたるアイテムを企画・設計から請け負います。ヒントをいただければ当方が具現化します」

 渋谷区で暮らし、働く障がい者が描いた文字“シブヤフォント”をあしらったクーラーボックスや、ココナツ繊維を用いた“土にかえる”キッチンスポンジのような、福祉やエコを意識した商品も扱います。

 「お客さまが、地球環境に配慮するSDGs(持続可能な開発目標)を推進する一助として、中国・東南アジアの沿岸地域で回収したペットボトルを生地に加工し、『海洋ゴミからつくったエコバッグ』もリリースしました。通常に比べ卸値が3~4割高いにもかかわらず、各方面からオーダーをいただきます」

 オリジナル商品の開発にも力を入れ、2023年には、キャンプなどアウトドアで使う調味料や料理道具を収納できる「おりたためるシェフバッグ」のクラウドファンディングに挑戦。目標額を大きく超える支援が集まり、達成率は1024%に及びました。

#chapter2

経営理念は「五方よし」。従業員とその家族、取引先や地域社会を大切にする会社

 大学卒業後、橋本さんは父親が1981年に設立した同社に入社しますが、父とそりが合わず退社。広告業界に入り、営業や新聞、テレビ、ネットなどの媒体で広告枠を買い付けるメディアバイイングに携わりました。

 「企業のプロモーションなどを通じて世の中の仕組みを学び、会社を継ぐというハードルが自分の中で下がりました。父に頭を下げ、会社を成長させたいから後を継がせてほしいと話してユニファーストに戻ることになりました」

 しかし東京に戻った翌月、父が病で急逝。2014年の社長就任時には売り上げがピーク時の半分ほどに落ち込んでいました。苦境に立たされた橋本さんがまず取り組んだのは組織改革。唯一無二を生み出すユニとスピード感のファストに加え、チームワークという三つめの合言葉を掲げます。

 「まず会社を支えてくれる従業員とその家族を大切にしたい。そして仕入れ先や取引先、地域社会と社会的弱者、株主に目を向ける。この『五方よし』を経営理念とし、誰もが長く働ける環境を整備し、給与などの待遇を改善しました。やりがいだけではなく、しっかり収入を増やすことが重要だと考えています」

 ワンマンで組織を引っ張るリーダーだった父とは違い、橋本さんは従業員が安心して働ける職場づくりに重きを置き、中長期的なビジョンを描いて着実に歩みを進めるタイプ。代表に就いてからの9年で、社員の女性比率は2割から5.5割に、売り上げは3倍に拡大しましたが、現状に満足せず、常に先を見据えます。

橋本敦 はしもとあつし

#chapter3

防災グッズや自治体のキャラクターグッズを製作し、産学連携プロジェクトも開始

 「創業時の社名は『ユニーク工芸』で、独創性やアイデアを大事にするDNAを持ち続けながら、時代の流れに合わせて柔軟に変化していけるのが当社の強みです。社内改革も現在進行形で、目標達成のPDCAサイクルでいえばDo(実行)、Check(評価)の段階です。ブラッシュアップを重ねて進化を続けたいと思っています」

 地域や社会との関係づくりにも注力し、都内の大学と産学連携プロジェクトを開始したり、障がい者が創作したフォントを活用したオリジナルグッズ制作に協力したりしています。

 「防災意識の高まりから、企業や自治体、学校から非常持ち出し品のご用命が増え、携帯ミニトイレや防寒アルミブランケット、軍手やライト、ホイッスルもそろえています。また、自治体のキャラクターグッズの製作依頼も多くいただきます。中でもぬいぐるみは当社の主力商品です。愛らしいデザインを再現する表現力には自信を持っていますので、地域活性化でもお力になります」

 空気を含んだ気泡緩衝剤、通称“プチプチ”を模した素材のミニポーチも展開。橋本さんのもとでは、多様なニーズに応えています。

 「当社は1000ピース以上の大ロット生産を得意としています。予算内でおすすめ商品を提案してほしい、お客さまに喜んでもらえるように品質を備えたノベルティーを作りたいなど、どんなご要望もご相談ください。長年培った経験知をもとにプランニングいたします」

(取材年月:2024年11月)

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専門家プロフィール

橋本敦

「つくりたい」をカタチにするものづくりの専門家

橋本敦プロ

製造業

ユニファースト株式会社

創業から45年で培った生産ネットワークと資本力を強みに、オリジナルノベルティ・セールスプロモーショングッズの製作・OEM生産などを行う。年間約1000~1500案件を担当。

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