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税金対策よりも経営が前向きであることが大切。数字に基づく会社の未来を一緒に考える

密なコミュニケーションで前向きな経営をサポートする税理士

志田俊介

志田俊介 しだしゅんすけ

#chapter1

経営者に伴走しながら事業計画の策定や財務の健全化をサポート

 「納める税金がいくらかよりも、経営が前向きであることが大切です」と話すのは、「志田俊介税理士事務所」の代表・志田俊介さん。事業拡大など将来を見据えてお金を管理する財務の知識を生かし、中小企業の経営を支援しています。

 「税理士は利益対策や税金対策を講じるイメージをお持ちの方も多いでしょう。しかし、節税のために利益を圧縮することが正しいかのようにお客さまに認識させ、経営力の低下に誘導していく恐れがあると問題意識を持っています。当方では、例えば、100万円の税金を払うことをためらうくらいなら、売り上げが1000万円プラスになる施策を考えましょうとお話しするんです」

 ある会社では、利益は出ているのに借り入れによる税金対策が行き過ぎ、資金繰りが苦しくなっていました。志田さんは、利益に対する納税額は決まっているのだから業績が良いうちに支払い、財務の健全化を目指すよう助言。「今までそんなアドバイスをくれる人はいなかった」と喜ばれたそうです。

 「売り上げが伸びて利益も伸びているなら、新規事業の開発や設備投資、従業員への還元など、企業の状況を分析して有用な選択肢を提示。経営者さまに伴走しながら、数字に基づいた事業計画で会社の未来を一緒に描きます」

 伴走者として、時にはクライアントにとって耳の痛い指摘をする場面も。改善点を受け入れてもらうためにも、日頃から企業のいいところを見つけて伝えることも心掛けがけています。

 「お客さま自身も気づいていない強みを自覚することで、課題に立ち向かう勇気も出てくるのではないでしょうか」

#chapter2

顧客や取引先、従業員などを大切にする「人を想う」経営を提唱

 志田さんは資格を取得して身を立てたいと、大学卒業後は税理士法人に入社。記帳代行などの業務を担っていましたが、ある経営者からの言葉が転機となります。

 「試算表を作成して持参し『赤字でした』『収益が上がりました』といった報告で終わっていたところ、『そんなことは分かっている。今後の話をしてくれ』と言われたんです」

 自分でも感じていた弱点を突かれたことから、総合金融コンサルティング会社へ転職し、法人営業を担当します。

 「前職の経験を買われて、経営面のコンサルを依頼されることも多かったですね。顧問税理士に相談しにくいという企業さまの声を受けて、セカンドオピニオンのような役割を担うこともありました」

 業務を通じて、税理士も顧客のニーズをつかむ営業職の視点を持つべきという、かねてよりの思いを強めます。

 「税理士法人では、内部でしっかりと書類を仕上げて顧問先に持っていくのが作法のようなところがありました。お客さまが求めているのは整然とした資料ではなく、自社の現状を示す概要だというケースも多々ありました。対話の中で真意をくみ、スピーディーに対処することが良い結果を生むと学びました」

 約3年間の勤務で知見を蓄え、2018年に独立。創業時より「人を想う」経営を提唱しています。

 「お金のことしか気にかけていない経営者はいずれ行き詰まります。数多くの企業経営を見てきて、顧客や取引先、従業員など、人を大事にする会社が、長い目で見て成功すると確信しています」

#chapter3

経営者同士の交流など、新たなビジネスを創出する機会も提供

 多くの顧問先を抱える「薄利多売」ではなく、コミュニケーションを通じてクライアントをきめ細やかにサポートするのが、志田さんのスタイル。

 「意識して余白の時間を持つようにしていますので、お問い合わせには当日中に返信いたします。経営上のトラブルなど緊急事態にも素早く対応できるのが強みです」

 また、税理士がコンサルティングするメリットは、年単位で経営を見て時間を蓄積し、中長期的にビジョンを描けることだと話します。

 「税理士法人に勤めていた時代から、10年以上お付き合いのあるお客さまもいらっしゃいます。いろんな業種の経営に通じ、各業界の動向に常に触れているのだから、最先端の情報を共有することがお客さまの利益になるとも考え、経営者同士のマッチングも積極的に行っています」

 2024年には、創業5周年のセミナーと交流会を開催。クライアントが一堂に会して親交を深め、新たなビジネスにもつながったとか。

 今後は、若い世代の育成活動にも携わっていきたいと語る志田さん。子どもたちに格闘技を間近で見せたいと、地域イベントにプロレス団体を招くほか、高校生や大学生を対象とした経営者塾の構想も練っています。

 「終身雇用が崩れているのに、いまだに学歴偏重であることに危機感を覚えています。起業を進路の一つとして考えられるようキャリア教育をしていきたいですね」

 公私両方ともに「人を想う」ことを指標に、地域と企業、人の未来のために尽力しています。

(取材年月:2024年10月)

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志田俊介税理士事務所

税理士としての財務に関する知識とコンサルティング会社で磨いた課題解決力で、経営者に伴走しながら、「人を想う」経営をサポート。数字に基づく未来を一緒に考えます。問い合わせや緊急時も迅速に対応します。

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