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100年続く企業を目指し、事業承継の悩みにM&Aの選択肢を

事業承継型M&Aで企業の未来をつなぐコンサルタント

末廣哲彦

末廣哲彦 すえひろあきひこ

#chapter1

最適な事業承継を考える診断から始める丁寧な支援

 「会社を託せる後継者がいない」「事業承継を成長のきっかけにできないものか」。そんな悩みを抱えていませんか。「LEG(レグ)」代表取締役の末廣哲彦さんは、M&A仲介を通して、中小企業の事業承継支援を行っています。その特徴は、M&Aありきではなく、企業にとって最適な選択肢を一緒に考える簡易診断から始める点。事業承継の方法として、「親族内で承継する」「社員から後継者を選ぶ」「廃業する」「M&A」の4つを提示します。

 「会社の現状を見直し、それぞれのメリットとデメリットをお伝えします。立ち止まって考えることで、『息子が取締役を務めている』『No.2の役割を担う社員がいる』といった後継者候補に気付くことも少なくありません。その場合は、内部承継を専門とするパートナー企業につなぐこともできます」

 企業価値の算定や条件交渉、契約締結はもちろん、契約成立後の経営統合(PMI)まで伴走するのも末廣さん流です。

 「ほとんどの経営者にとって、M&Aは一生に一度の経験です。交渉の中では、想定より低い売却額や、自社に不利益な条件を提示される場合もあります。価格の根拠を示したり、経営統合後に従業員を守れる内容を盛り込んだり、双方の企業と従業員が三方良しとなるようバランスをとりながら、納得して選択できるようサポートします」

 クライアントからは「丁寧さ」を評価されることが多いという末廣さん。定期的な訪問やこまめな進捗の連絡など、当たり前のことを積み重ねてきたといいます。条件面など言いにくいことも、正直に伝えることを心がけているそうです。

#chapter2

経営統合(PMI)まで一貫サポートし、成長の土台づくりを重視

 「M&Aはゴールではなくスタート」という考えから、契約成立後の経営統合支援にも注力。会社の借り入れに対する経営者個人の保証解除や資産整理などの手続きもフォローしています。

 「特に中小企業では、オーナー個人と会社の資産の線引きがあいまいになりがちで、社長がお困りになるケースは多いです。譲渡後に現場がうまく回り、成長の土台づくりまで関わることを重視しています」

 これまで紹介案件を中心に、製造・建設、アパレル、産廃、小売店、福祉関連中古車販売など、幅広い業界での支援実績があります。特に印象に残っているというのが、地方にある小売店のM&A支援。子どもが継ぐ意思を持たず、大手も含めた仲介会社を検討していたといいます。

 「雪深い地域で、初めての訪問も大雪で交通網が止まる中、なんとか現地にたどり着きました。その後も力になりたいという思いで月に1回は足しげく通い続けたところ、『今後を任せたい』と言っていただけ、地場の大手企業に譲渡が決まりました」

 末廣さんがビジョンとして掲げるのは、「企業が100年続くことが当たり前になる社会の創造」。だからこそ、M&Aは手段だと語ります。

 「100年続くためには、その時々で最適な選択をする必要があります。経営者の方には、M&Aを目的にするのではなく、事業を継続し、成長させるための戦略の一つと意識してほしいですね。社会の土台である中小企業が元気であり続けてこそ、次世代の子どもたちに明るい日本をつないでいけると考えています」

#chapter3

企業の成長に貢献したいという思いを軸に、銀行やIPO支援など多様な経験を積む

 末廣さんは、企業の成長に貢献したいという思いから銀行に入行。その後、IPO(新規公開株式)コンサルティング企業で、M&A部門の立ち上げに関わりました。最初の支援は、跡継ぎがおらず悩んでいた産廃業者だったといいます。

 「契約がまとまり、事業が続いていくことを、とても喜んでいただきました。承継先を探す企業と、引き継ぎたい企業との間に入り、双方の納得を引き出し、お役に立てる仕事に魅力を感じました」

 その後、M&A仲介企業で経験を積み、独立を決意します。
 「当時から、M&Aの成功には経営統合の支援が欠かせないと考えていました。自分が目指す支援の形を実現したいと思ったのです」

 2025年、前職の同僚と立ち上げた「LEG」の社名は、「Legacy」と「Growth」を組み合わせたもので、受け継がれてきた企業文化をと、M&Aを起点とした成長を支える存在でありたいという思いが込められています。また、将来的には企業の再成長を資金面から支えるための自社ファンドに挑戦する構想もあります。

 事業承継に悩む経営者は年々増える一方、M&Aに抵抗感があるという声も少なくありません。
 「会社に合った方法は一つではありません。まずは自社の現状と、事業をどのような形で残したいのか整理することが重要です」と末廣さん。経営者の思いに寄り添いながら、納得できる事業承継を後押しします。

(取材年月:2026年3月)

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専門家プロフィール

末廣哲彦

事業承継型M&Aで企業の未来をつなぐコンサルタント

末廣哲彦プロ

M&Aコンサルタント

株式会社LEG(レグ)

中小企業の事業承継を支援。M&Aありきではなく、親族承継や社内承継、廃業なども含めた簡易診断から選択肢を整理します。契約後の経営統合(PMI)まで伴走し、事業継続と成長の土台づくりを支えます。

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