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コーチングを取り入れ、組織や家族のコミュニケーションをアップデート

組織や家族のコミュニケーションを改善に導くコーチングの専門家

山田皓貴

山田皓貴 やまだこうき

#chapter1

ビジネスコーチングやセルフコーチングなどで、組織の課題を改善に導く

 「現場の目標がなかなか達成できない」「若手が定着しない」。そんな悩みを抱える経営者は少なくありません。「組織の課題は、〝社内の人間関係〟に根本原因があることが多いです。まずはそこを解消しましょう」と話すのは、「Hitofuri(ヒトフリ)」代表取締役の山田皓貴さん。コーチング事業を通して、企業の課題解決を導きます。

 まずは企業ごとに「何をどう変えたいか」を丁寧にヒアリングしながら、課題に応じた伴走型のサポートを提供。チーム力を高めるビジネスコーチング、個々のモチベーションアップを図るセルフコーチングなどを研修や1on1の形で提案します。特に多くを占めるのが、「マネージャー層のコミュニケーションを見直したい」という相談です。
 「管理職になると、つい自分が思うやり方で指示や命令を出してしまいがちですが、部下自身が考えて行動できるよう促す〝コーチングコミュニケーション〟の手法を身につけ、目標達成を支援します」

 さらに、インプットのみで終わらせず、実践・定着までフォローするのも特徴です。
 「3カ月から半年かけて、組織の状態が良くなったと実感できるまで関わります。お客さまから『若手社員がイキイキと働くようになった』『主体性が生まれ、提案も生まれるようになった』などの声をいただくことは多いですね」

 また、経営層向けのエグゼクティブコーチングにより、ミッション・ビジョン・バリュー策定などのサポートも。
 「日々忙しく、十分に内省する時間がとれない経営者がほとんどなので、問いかけを通じて、思考を整理し、新たな気づきや発見につなげます」

#chapter2

子どもの「自分で考える力」を育む一歩として、パパ向けプログラムを開始

 山田さんは、これまで300人以上の個人向けコーチングも手掛けてきました。2025年9月からは、新たにパパ向けのプログラムの提供をスタート。「コミュニケーションの学び直し」をテーマに、1on1コーチングも含んだオンライン講座を行います。

 このプログラムの背景には、自身も2人の子どもを育てる中で、家庭内の対話に難しさを感じた経験があるといいます。
 「コーチング歴が7年になる自分でさえ、子どもとの接し方は簡単ではありません。同じように、仕事と家庭の両立にモヤモヤを感じている男性は多いと思い、約60人のパパにアンケートを行ったところ、『この関わり方で合っているかわからない』『つい感情的になってしまう』といった声が多く、コミュニケーションを学ぶ機会を届けられたらと考えました」

 もともと、山田さんがこの事業を始めたのは、子どもたちにコーチングのコミュニケーションが身近にある世界をつくりたいという思いから。
「日本では、自分がどうしたいかよりも、周囲の目を気にして行動を決める傾向が強いと感じます。自分で考える力は、これからの時代を生きる子どもたちにとって重要なスキルになります。だからこそ、まずは子どもと日々接する身近な大人が変わる必要があると考えています」

 将来的には、教育現場にもコーチングを広げていく方針です。
 「まずは各家庭に、それから義務教育課程にある小中学校などの先生方にも、コーチングの考え方を知ってほしいですね」

#chapter3

自身の実体験が転機に。コーチングを通じて挑戦があふれる社会に

 大学卒業後、大手ハウスメーカーの営業職に就いていた山田さん。独立を目指して退職し、個人事業主として、コンサルティングやITなど複数の企業で業務サポートを行っていました。

 転機となったのは、あるとき、コーチングを学んだ先輩から頼まれて受けた1時間のセッションでした。
 「正直、最初は勧誘でもされるのかとヒヤヒヤしていたんです。実際に受けてみると、思考を深く掘り下げられる感覚で、思いもよらなかった気づきがあり、はっとさせられました。『これはすごい、もっと多くの人に届けたい』と思いました」

 すぐにコーチングスクールに通い、2022年に、コーチング業として「Hitofuri」を設立しました。社名には、「挑戦」と「出会い」の意味が込められています。
 「バットを一振りしなければヒットは生まれないので、まずは挑戦すること。また、ひとふりのスパイスが料理を変えるように、人との出会いが人生を変えることもあります。コーチング事業を通して、挑戦があふれる社会になるようにという願いを込めました」

 ビジネスシーンだけでなく、日常の中にもコーチングコミュニケーションが浸透してほしいと力を込める山田さん。
 「相手の考えを引き出すコーチングを取り入れた関わり方を学ぶと、感覚的ではなく、意図的にコミュニケーションを扱えるようになります。価値観が多様化し、正解がない時代にこそ、さまざまな場面で求められるスキルになると思います」

(取材年月:2025年7月)

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Profile

専門家プロフィール

山田皓貴

組織や家族のコミュニケーションを改善に導くコーチングの専門家

山田皓貴プロ

コーチング

株式会社Hitofuri

目標達成や若手の定着などの課題解決に、コーチングマネジメント研修などを通したコミュニケーションの活性化を提案。実践までフォローする伴走型サポートを提供します。家庭での対話力を育むパパ向けプログラムも。

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