感動を呼ぶ映像作品と写真を提供するカメラマン斎藤卓行

感動を呼ぶ映像作品と写真を提供するカメラマン

斎藤卓行

CMやポスター、インタビューなどを手掛け、ヘアメイク・スタイリングも一貫

　「お客さまの期待を超え、心を震わせる映像や写真をお届けします」と語るのは、「ダルクモデルズアンドファクトリー」の代表でカメラマンの斎藤卓行さん。飲料や食品、化粧品、日用品といった各種商材のCMやポスター、人物インタビュー、事業紹介・広報ムービーなど幅広い案件を請け負っています。

　「ロケーションやカット割りなど、企画が具体的に決まっていなくても大丈夫です。テーマやコンセプトに合わせて、プランニングすることが可能です。当社にはメイクアップアーティストやスタイリストも在籍しており、ヘアメイクやスタイリングも一貫してお任せいただけます」

　商品やモデルの構図や背景、表情、ポージングなど、現場をディレクション。細やかに調整して、被写体の持ち味や魅力を引き出しています。

　「集客や販促などお客さまが望む成果を得るため、『こういう絵の方が、訴求力が高まるのでは』と熟考し、積極的に提案することを心掛けています。受け身の姿勢ではそれなりのものしか撮れず、リピートにはつながりにくいですから。当方は、100点を超えて初めて、お客さまに満足していただけると考えています」

　作品のクオリティーに徹底してこだわる斎藤さん。撮影を担当した短編映画「クレイフィッシュ」（監督・常盤司郎）は、2010年の「ショート・ショート・フィルムフェスティバル・アジア」で最優秀賞と観客賞をダブル受賞。「新・鎌倉映像フェスティバル」でも最優秀作品賞に選ばれました。広告写真では、2019年に公募展「APAアワード」で入選。映像・写真の両分野で技術が評価されています。

ウエディングフォトや子どものスポーツシーン、遺影の撮影にも注力

　数々のタレントや多種多様なシーンを撮影してきたノウハウを生かし、斎藤さんのもとではウエディングフォト事業にも取り組んでいます。

　「明るく華やかなブライダル写真だけでなく、雑誌モデルのようにモノクロでスタイリッシュな雰囲気を醸し出すこともできます。メイクやヘアスタイルを整える様子を記録するメイキング映像も制作いたします」

　スポーツに励む子どもの試合に、照明機材などを持参して生き生きとプレーする姿を捉える事業も検討。出張撮影ならではの躍動感と、スタジオ撮影の高い品質を兼ね備えたサービスを提供していきたいとか。

　また、斎藤さんは遺影撮影にも力を入れていきたいと考えています。きっかけは、病気で余命宣告を受けた知人女性から依頼を受けたことでした。

　「『亡くなった後に人に選んでもらうより、自分で用意したい』とのご希望でした。体調の良い日に伺い、病院近くの公園で撮影しました。ご本人らしい自然な笑顔を捉え、喜んでもらえました。葬儀の際も、ご家族やご友人から『いい顔をしているね』と言っていただき、旅立ちのはなむけになったことがとても印象的でした。」

写真は人生のワンシーンを写し出し、将来にわたり記憶を紡いでいけるのが醍醐味だと言います。

　「写真は100年後、200年後にも残り得るものです。その人が生きた証しとなり、時代を超えて受け継がれ、色あせない感動を伝える力があります。技術が進化しても、AIにはできないことだと思っています」

カメラを手に約50カ国を放浪。世界を体感し視野を広げた経験が糧に

　学生時代は吹奏楽部で音楽に親しんだ斎藤さん。20代の頃は、カメラを手に諸外国を旅した経験もあります。

　「久しぶりに中学の友人と会ったとき、みんなが行動範囲を広げたり、さまざまな経験を積んだりしている話についていけない自分に気付きました。『お前、無知だな』と言われ、視野を広げようと海外を放浪しながら写真を撮ることに決めました」

　約50カ国を巡る中で、目に見える世界がごく一部であることや、未知の事柄に好奇心を持つ大切さを実感。コミュニケーションが、写真の仕上がりに大きく関わることも知りました。

　「治安の悪い国では距離を取って撮影していましたが、納得のいく写真は撮れませんでした。インドのガンジス川で思い切って現地の人々の輪に入ってみたところ、とても良い表情を撮ることができ、写真の面白さにあらためて魅了されました。自分の人生を変えるきっかけをくれた旧友には本当に感謝しています」

　帰国後は「ダルクモデルズアンドファクトリー」創業者のカメラマン・山﨑博文さんに師事。2001年にプロとして活動を開始し、2007年に師匠の誘いで同社に入社。2020年からは、山﨑さんに代わって代表取締役を務めています。現在は、多くの人にカメラに興味を持ってもらえるよう、WEBセミナーなどで実践的なテクニックも発信しています。

　「広告作品はもとより、個人のお客さまからのご相談も歓迎です。ご希望のイメージやシチュエーションを丁寧にヒアリングし、思い描く世界観を描きます」

（取材年月：2025年7月）

被写体の魅力を引き出し、心を震わせる訴求力を備えた映像作品、写真を追求

CMやポスター、インタビューなどを手掛け、ヘアメイク・スタイリングも一貫

ウエディングフォトや子どものスポーツシーン、遺影の撮影にも注力

カメラを手に約50カ国を放浪。世界を体感し視野を広げた経験が糧に

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