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動画✕ブランディングで“価値で選ばれる企業”へ

企業の魅力を映像で伝えるブランディング・プロデューサー

齋藤行成

齋藤行成 さいとうゆきなり
齋藤行成 さいとうゆきなり

#chapter1

“らしさ”を可視化し、記憶に残る企業動画を制作

 競合がひしめき、厳しさを増す市場で生き残るには、自社の製品・サービスを差別化することが肝要です。

 各種商材のオリジナリティーを打ち出す上で有用なのが“ブランディング”だと話すのは、「東京メディアプロデュース」の代表・齋藤行成さん。約40年にわたりテレビ業界で蓄えたノウハウを生かし、動画制作を通じて企業のプロモーションをサポートしています。

 「ブランディングを知らない方へ一言。企業の『理念・思い・価値観=らしさ』を社内外に共感してもらうことでブランディングが確立します。『この会社と仕事をしたい』と思ってもらう『企業のファンになってもらう』ことで多くのメリットが生まれます」

 例えば、価格競争「安さ」でなく「価値」で選ばれる企業になる。一度獲得した顧客は離れにくくなる。「ここで働きたい」と思わせるため、優秀な人材が集まる。などが挙げられます。

 規模で勝てない中小企業こそ、ブランディングを確立することが不可欠と強調。アピール手段として齋藤さんが推奨するのが映像です。

 「映像には視覚、聴覚に働きかけ感情に訴える力があり、1分の映像が伝わる情報量は、文字換算で180万語になると言われます」

 映像は、投資家や株主らに向けて広報するIR、新規顧客の開拓や集客を担う営業、求める人材を確保する採用ツールとしても活用可能。用途は幅広く、自社の取り組みや文化などを周知できると言います。

 「単に伝えるのではなく、職務に励む姿勢や、働く人の言葉を盛り込んでストーリーを描き、“ファンづくり”に繋げます」

#chapter2

番組や各種コンテンツづくりに携わり、映像人としてキャリアを構築

 ケーブルテレビ、衛星放送のCS・BSと、時代の流れにそって各種メディアに携わってきた齋藤さん。ディレクターやプロデューサーを歴任し、番組制作や放送局の立ち上げに従事しました。

 常に新しいフィールドに挑戦し続けてきた理由を「好奇心が強くて、大変そうなところほど飛び込んでみたくなるから」と自己分析。映像人としてのキャリアに加え、管理職や経営の立場も経験。事業や組織の内情を熟知し、課題を見極める見識も養いました。

 会社案内や製品紹介、社員教育“動画”など多様なジャンルのコンテンツも手掛け、培った構成力を土台に2011年に独立。企業や自治体、学校から依頼を受けるようになります。

 「最初は“映像制作会社”という感覚でしたが、撮影現場でクライアントのお話を伺う中で、“見せたい姿”と“本来の姿”にズレがあることに気づきました。そこから、企業の本質的な魅力を引き出すためには、ブランディング視点が不可欠だと実感しブランディングについて学びました」

 齋藤さんは、揺るぎない“核”を掘り起こし、トップから若手までが共有できる指標として確立。一貫性をもって、的確に思いを伝えることで、顧客との信頼関係を築けると提言します。

 「大事なのは、“伝える”ことではなく、“見る人にどう感じてほしいか”という視点でプランを練ること。クライアントと一緒にその想いを深堀りし、映像として具現化していきます」

#chapter3

“伝える力”で社内外に響くコンテンツに仕上げ、講師として後進も育成

 「自社のブランディング動画は、社内外へ“理念・思い・価値観=らしさ”を共有するツールになります。従業員が会社の目指す方向を理解し、メッセージは顧客や取引先、求職者らにも届けることができます」

 その“らしさ”を引き出すためは、経営者をはじめ、管理職、現場の社員や取引先などにヒアリングをして“らしさ”を言語化し、シナリオ設計・演出・編集まで一貫して対応することで見えてくるものがあるとか。

 「仕事をする上で何を大切にしているのか、どんな風土が根付いているのか。現場のリアルな声こそが、ブランドの揺るがぬ“芯”になります」

 丁寧に言語化・映像化することで訴求力を向上。会社の特色、特性が“自分ごと”として社内に浸透していきます。

 「日本の企業の大多数を占める中小企業が、自社の魅力をきちんと掘り下げて発信できるようになれば、“価格”ではなく“価値”で選ばれる会社が増えていくはず。本領を発揮して成長する“幸せな会社”を一つでも多く生み出していきたいですね」

  齋藤さんは豊富な知見を糧に、ライフワークとして専門学校で講師も務めています。

 「ツールやメディアがどんなに進化しても、“伝える力”の本質は変わりません。多くの人の心に響くコンテンツづくりを、若い世代にしっかり引き継いでいきたいんです」

 地域のお祭りや古き良き街並み、景勝地など、情緒あふれるシーンも捉える齋藤さん。豊かな表現力で見る人の心をつかみます。

(取材年月:2025年6月)

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Profile

専門家プロフィール

齋藤行成

企業の魅力を映像で伝えるブランディング・プロデューサー

齋藤行成プロ

ブランディング動画・プロデューサー

東京メディアプロデュース合同会社

40年以上テレビ番組制作に携わり、構成と演出で“伝わる動画”を手がけてきました。中小企業の採用・会社紹介動画を制作。低コストで高効果を実現します「まずは小さな動画から」企業に最適な動画活用を相談です。

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