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飲食店に特化した公平で透明性の高い人事評価システムで、スタッフの成長をサポート

人事評価のDX化で飲食店経営をサポートする専門家

亀岡佑祐

亀岡佑祐 かめおかゆうすけ

#chapter1

人事評価の指標を給与設計に反映するシステム「ニュートン」を開発・展開

 「スタッフの育成や報酬の査定に課題を感じている飲食店の経営者さまは、ぜひ当方にご相談ください」と話すのは、「Leap-it(リープイット)」の亀岡佑祐さん。焼肉店やおでん屋など9店を手掛け、実地で得たノウハウをもとに、飲食店に特化したタレントマネジメント・人事評価システム「ニュートン」を開発・販売しています。

 クライアントは、「店長やスタッフの能力を可視化して公正に評価したい」「公平な給与体系を構築したい」「制度設計をコンサルタントにお願いしたが、運用するのが大変」と、主に三つの課題を抱えていると言います。

 「当方のシステムで一番重視しているのは、公平性と透明性です。偏りなく結果を出すには、複数人で判断することが重要ですが、スタッフ数が多くなると手間と時間がかかるもの。ニュートンでは、それぞれの評価者がつけた各項目の平均値を自動で算定することができます」

 評価を平均化するシステムで特許も取得。またスタッフによる自己評価と、上長による評価を一目で比較できるため、お互いの認識をすり合わせやすく、自分に足りないものをより具体的に把握するのに役立ちます。さらに、煩雑な計算をすることなく、評価指標を給与設計に反映することができます。

 「多店舗展開をしていると、同じ役職、同じ勤務年数なのに給与が違うといったことが起こりがちです。差異が生じるのは昇給の基準が簡潔明瞭でないから。あいまいな評価では、優秀な人材が辞めてしまうので、等級別に給与テーブルを作り、ルールにのっとって淡々と進めることが大事なんです」

#chapter2

スタッフの資質に頼りすぎたマネジメントに課題を感じ、システムを開発

 亀岡さんは大阪で接客業に就き、懸命に努力をしてトップの売り上げ成績を収めるまでに。蓄えた資金で気心の知れた仲間と何か事業をやりたいと、26歳で故郷の愛媛県に戻り、飲食店の経営に乗り出しました。滑り出しは順調で、年に1軒のペースで店舗を増やしたものの、5店舗になったあたりで壁にぶつかります。

 「自分と他のスタッフとの間に、仕事に対する姿勢の違いを感じるようになったんです。時間と共にスタッフも成長しギャップも埋まっていくだろうと深く掘り下げず、店舗運営を任せたところ、売り上げはみるみる低下したのです。仲間とワイワイやりながら稼げたらというのは、甘い考えだと身をもって知りました」

 亀岡さんは、事業を存続するために経営者向けの勉強会に参加し、人材育成や組織づくりを一から学びます。自分がしていたのは、「任せる」ではなく「丸投げ」だったと、気づかされました。

 「スタッフ個人の資質に頼りすぎていたため、仕組みをつくる必要があると痛感しました。例えば、売り上げを増やしたいと簡単に言うけれど、どんな対策を講じたら伸びるのか。要素を一つ一つ分析して戦略を立て、スタッフらと共通認識を持って実行することで目的を達成できます」

 問題点、改善点などを迅速かつ明確に抽出するため、仕入れ発注・売り上げ・支払い請求などを日次ベースで一元管理できるシステムを開発。原価、人件費の削減などおのおのがやるべきことが明らかになり、業績はV字回復したそうです。

#chapter3

店舗運営に即した具体的な評価項目は、教育カリキュラムにも活用可能

 5店舗で停滞していた店舗展開を再開しようと考えた時に、亀岡さんはまだ根幹が解決していないことに気づきました。それは人事評価に関すること。「ニュートン」の開発に取り組み、2024年に、システムを販売するグループ会社を東京で設立しました。

 「私自身が飲食店を営み、スタッフを育ててきたので、実態に即した実用的な機能を落とし込んでいるのが特長です。評価基準は、スタンス(仕事への姿勢)、スキル(オペレーション能力)、マネジメント(店舗運営)の大きく3項目に分かれ、行動・成果を細分化した中項目、小項目を設定。業態や現場に合わせて柔軟にカスタマイズできます」

 評価項目をスタッフの教育に応用することも可能。全店で共通したカリキュラムを用いることで、店舗ごとのばらつきも少なくなると話します。

 「当方が経営する9店舗でも、『ニュートン』を活用しています。現在は東京での仕事が中心で、地元に帰るのは3カ月に1度くらいですが、店舗運営の軸が定まっているので、店長もブレることなくスタッフを導くことができています。特に、3軒以上の店舗を持つ企業さまに有用だと思います」

クライアントからは、人事評価の基準、それに基づく給与設計の筋道が立っているため納得感があり、目の前のもやが晴れたという声が多いそう。

 「飲食店にとって大切なのは人材です。組織マネジメントのDX(デジタルトランスフォーメーション)化により、現場の負担を減らし、スムーズな人材育成をお手伝いしたいですね」

(取材年月:2024年5月)

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専門家プロフィール

亀岡佑祐

人事評価のDX化で飲食店経営をサポートする専門家

亀岡佑祐プロ

システム開発

株式会社Leap-it

あいまいな給与設計や評価基準では、いい人材が辞めてしまいます。飲食店オーナーが感じていた課題をもとに、公平で透明性の高いタレントマネジメント・人事評価システム開発。スムーズな人材育成をサポートします。

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