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Mybestpro Interview

豊富なアイデアと高い訴求力で利用者のアクションを起こし、地域を笑顔に

人々をポジティブに動かす広告とイベント制作のプロ

中川秀昭

中川秀昭 なかがわひであき
中川秀昭 なかがわひであき

#chapter1

JR倉敷駅前にある大型ビジョンの管理運営を手掛け、利用者にアプローチ

 倉敷市川西町を拠点に事業を展開する、総合広告会社「元屋廣告社」。ロゴやネーミング、ポスター、パンフレットなどのほか、ホームページ、通販サイト、テレビCM、デジタルサイネージ(電子看板)といった各種プロモーションやイベントの企画立案、ブランディングと幅広く手掛けます。

 「弊社の強みは、全員が営業担当(企画から関わる営業)であることです。ヒアリングからプランニング、制作までワンストップでお客さまに寄り添い、思いを具現化できるのが大きな特長です。外部のデザイナーやコピーライター、イベント会社と共に形にしていきます」と話すのは、執行役員の中川秀昭さん。

 同社は戦後間もない1948年に始まった青果店をルーツに持ち、「常に新しいものを創り、発信していく」という理念を掲げ活動。自身を筆頭に社内のメンバーは地元出身者が多く、広告やイベント業界で経験を積み、育んだ発想力や創造力を持ち寄り、岡山をはじめ中四国エリアの顧客と向き合っています。

 「創業当初はJR倉敷駅の南口を出てすぐ右側、くらしきシティプラザ西ビルの壁面にある大型ビジョン『SKY VISION』の管理運営から始まりました。今も地元企業や倉敷市の広報・宣伝に活用されています。また、若者向けにミュージックビデオなども流しています」

 市内には幹線道路沿いを中心に数々の大型ビジョンが存在するものの、映像のみならず音声も流れるのはSKY VISIONのみとか。設置場所にも恵まれ、倉敷駅を利用する通勤客や学生に対する刷り込み効果が高く、特にBGMやナレーションを伴う映像を露出させるのに有用だと言います。

#chapter2

県内のバス事業者や地域のスーパーマーケットのブランディングで実績

 岡山県で生まれ育った中川さん。大手広告代理店を経て、より地域に根ざす仕事をしたいと「元屋廣告社」に入社しました。
 「食料難の時代に人々の空腹を満たした小さな店が、当社を含む『モトヤグループ』の原点です。マイカー需要が生まれると自動車教習所を、マイホームのニーズが高まると不動産事業を、と世間の要望に応え多角経営を進める中、『コミュニケーション』を生業としているのが元屋廣告社です」

 最近ではバス事業者とのプロジェクトが話題に。岡山県内ではバス利用者の減少が課題であることに加え、クライアントは「公共交通で瀬戸内を元気にしたい」という強い信念を持っていました。

 「自家用車ではなくバスに乗って『CO2排出を削減しよう』という表現はありがちなので、苦境を逆手に取り、瀬戸内をもじり“瀬戸際”とか、バス存続の危機だから“今、正念場(バ)ッス”と打ち出しました。インパクトが強く、多くの人が興味を持ってくれました」

 また、スーパーマーケットのリニューアルでは売り場を視覚的に魅せるVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)を採用。店内には古き良き商店街のように肉や野菜の売り場が軒を連ね、入り口からレジまでを通じて「何を大切にする店なのか」「街に感謝していること」などが伝わるようアレンジしています。

 「ブランディングを社内で考えると難しい方向に進みがちですよね。私たちのように外部の人間のほうがヒントを見つけやすいので、深みにはまっていたら一度ご相談ください」

中川秀昭 なかがわひであき

#chapter3

商店街を内側から盛り上げて活性化。逆境を変えているわれわれに相談を

 中川さんら元屋廣告社のアイデアは、大型商業施設の登場などで悲鳴を上げる地元商店街も活性化。戦前の名物を再現した「土曜夜市」や、一帯に名画を飾る「商店街まるごと美術館」などを企画し、店主たちをモデルにした年末大売り出しのPRポスターも好評を博します。

 「『商店街を盛り上げるにはまず皆さんから』と、商店街で働く方々にご協力いただき、衣装も決めてスタイリッシュなポスターを作りました。従業員に自店の魅力や価値を伝えるインナーブランディングにつながり、利用客の間でも『次はどの店の誰が登場するのだろう』と話題になっているようです」

 「新しく始めたいことがあるから来てよ」と、取引先が自分たちを思い出してくれること、そしてそういった顧客からの「ありがとう」の距離が近いことがこの仕事の醍醐味だとか。

 「AI(人工知能)がデザインやコピーを作る時代になっても、“気持ち”を動かすのはやはり人間です。頭を働かせて作ったCMやポスターで人々にポジティブなアクションを起こし、さらに笑顔にするのが私たちの使命です」

 広告の役割も「広く世間に伝える」から「コミュニケーションで共感を作る」に移行し、SNSなどが台頭。倉敷駅前のSKY VISIONも個人向けに開放し、「大型ビジョンでプロポーズするなら倉敷へ」といった動きなどが生まれるかもしれませんね、と続けます。

 「商品やサービスをアピールするお手伝いはもちろん、ぜひ事業や経営上の悩みも伺いたいですね。ピンチをチャンスに変えてきた実績があるので、一緒に熱い話ができたらうれしいです」

(取材年月:2023年12月)

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専門家プロフィール

中川秀昭

人々をポジティブに動かす広告とイベント制作のプロ

中川秀昭プロ

広告業

株式会社元屋廣告社

乗客数が伸び悩むバス事業者に“自虐ネタ”のPRを提案して広告賞を獲得。商店街では、店主らをスタイリッシュなヒーローに仕立てたポスターが話題を呼び、活性化につなげるなど斬新な仕掛けが評判。

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