ドローン事業と育成で地域に貢献するプロ
川上貴之
Mybestpro Interview
ドローン事業と育成で地域に貢献するプロ
川上貴之
#chapter1
現在注目されている技術分野のひとつ「ドローン」。AIの進化によってドローンの活用の幅も広がっており、物流や空撮はもちろん、建設や防災、農業などにも及び、「ドローンビジネス」という新たなジャンルが注目されています。“空の産業革命”とも呼ばれるこの流れに、実は長崎の企業も深く関わっています。いえ、厳密に言えば、最先端を進んでいるのです。
佐世保市鹿町町。ドローンを飛ばすのに最適な、広大な敷地を有した場所に、「FlightPILOT」の整備事業所はあります。代表の川上貴之さんは、もともとは趣味の範疇でドローンに興味を持ち、個人的にスキルを高めていった……という人物。ドローンと関わるほどに、その可能性の深さを感じた川上さんは、ついに本格的な事業化を決意、2018年9月に「株式会社Flight PILOT」を立ち上げます。高い技術とノウハウを武器に多くの事業を手がけて、その実力に引く手はあまた。国土交通省認定の無人航空機パイロットスクールも運営し、ドローン飛行に欠かせない「ドローン操縦士」の認定証を発行できるスクールとしても、注目を浴びています。世界シェアNo1のドローン機器などの正規代理店としても承認されており、創業より数年にして、すでに長崎というローカルな範囲を突き抜け、全国規模でその手腕が認められています。
#chapter2
ドローン事業に携わっていく中で、川上さんが気づいたこと。それは、「ドローン」と「農業」の親和性の高さでした。「ドローンと言えば、空撮や空輸などを連想しがちですが、実は農業との連携が最も効果的だと思うんです」と川上さん。確かに、農薬や肥料の散布、育成状況の確認などを広い土地で行うのは、労力も時間もかかってしまうもの。ドローンを使えば、確実にコスト減につながります。ドローンの技術を応用した全自動トラクターなども合わせれば、田畑を耕したりといった活用も可能です。「Flight PILOT」は、農業用ドローンに関して国内トップクラスの実績を持っています。
その効果を実証するため、「Flight PILOT」では農業法人としても事業展開。現在は、自社の田畑で農産物を作りながら、農家と契約して農作業を請け負ったりもしています。「地方では高齢化や人手不足により、農作業が困難な農家も増えています。それを代行することで地域貢献にもなると思っています」と川上さん。認定農業法人としても実績を重ね、ドローン技術へのフィードバックと連携を強化、また農業ノウハウをスクール受講者に伝えてもいます。
「効率性、豊かな生き方が尊重される時代。ドローンを使ったスマート農業が確立すれば、地方で農業をやりたがる若者も増えてくると思います」。地方創生にも貢献できる大きな一手です。
#chapter3
川上さんたち「Flight PILOT」が最も力を入れている分野のひとつに、「スクールによる人材育成」があります。2022年にはドローン所有者の登録義務化がはじまるということもあり、スクール需要が高まっていくことを先見しているのです。これまでにない着想をドローンと紐づけていく、新しいビジネスを模索する人や企業が増えているのも、川上さんたちは実感しているのだとか。既に別で受講経験・ドローン操縦経験がある人たちが、再びしっかりと学び直したいと門を叩くことも少なくないそうです。ドローン操縦士と並行して、操縦士の教官育成にも力を注いでいます。各講座の卒業生は、操縦士として共に事業を進めることも多いそうです。「業界内は横のつながりもしっかりしているので、仕事や情報交換など交流も深いです」と川上さん。技術習得後の先が見えやすいのも魅力的です。「法改正が進む中、正確な法律順守と確かな技能を伝えたいんです」と決意を表します。
常に根底にあるのは「地域の活性化」。しかし、生まれ育った地元を舞台にしているのは「農業や活用できる敷地などの適性も含め、可能性も感じられる」から。未来を長崎という地域から、そして全国・世界へ飛び込んでいく、川上さんと「Flight PILOT」の活動は、まだ離陸したばかりです。
(取材年月:2020年11月)
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ドローンスクール運営
株式会社FlightPILOT
各所で認められた高いドローン技術・ノウハウをアウトプット、さまざまな場面で活用できる
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