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宮崎市を拠点に九州全域で足場工事を手掛け、美しい街づくりに貢献

建設・土木用足場を早く美しく組み上げるとび工事のプロ

新谷勝美

新谷勝美 しんたにかつみ

#chapter1

足場は「街の芸術作品」。使いやすさに加え見た目にもこだわり美しく構成

 「安全性を第一に、使いやすく美しい足場を迅速・丁寧に組んでみせます」と話すのは、宮崎市の「新組」の代表・新谷勝美さん。とび工事業者として、宮崎県内を中心に九州全域で建設・土木用足場を手掛けています。

 「マンション・団地といった集合住宅、ビル、工場など、大型の建築物を新築・改修する際にご用命をいただいてきました。地域の皆さまが暮らしやビジネスを営む場を支え、さらには工事に携わる皆さまの身を守るため、リスクに対する感性を磨き、不備のない施工を徹底しています」

 30年以上のキャリアを持つ新谷さんをはじめ、熟練の職人が7人在籍。着工する際は、資材置き場や運ぶルート、組み立ての順序などを詳細に設計し、計画に即して手際よく設置します。

 「建物の形状、工事の内容などに応じて耐荷重性や耐風・耐震性を十分に考慮して安定性を高め、作業員の方が効率よく動ける動線を確保します。案件ごとに条件は変わりますが、現場監督との打ち合わせを通じて、不便や不安なく業務に集中できる環境を作ることが当方の役割です」

 足場の構成において精度を上げるため、フィードバックも大事にしています。「もっとこうしてほしかった」といった要望を現場から聞き取り、改善点として一つ一つ次の現場に生かしています。

 鉄製パイプなどを緻密に組み上げる足場は「街の芸術作品」と語る新谷さんは、見た目も重視しています。「工期中、近隣の方に気持ちよく過ごしてもらうため、私は街の風景に溶け込むような美観を心掛けています。乱れなく整然とした姿に仕上げるのがこだわりです」

#chapter2

高3の夏休みのアルバイトで足場工事に魅せられ、とび職人の道へ

 新谷さんは、自身が事業所を構える宮崎市で1973年に生まれました。高校3年生の夏休みに足場工事のアルバイトをしたことがきっかけで、現職に魅せられたと明かします。

 「幼い頃から木登りが得意で、高いところから景色を眺めるのも好きでした。木々の枝葉のように骨組みを建て、高所で作業することが楽しくて夢中になりました。親方からも『筋がいい。3年辛抱すれば一流のとび職人になれるぞ』と褒めてもらえたのです」

 現場で充実した時間を過ごしたこともあり、2学期が始まると毎日が退屈に感じられるように。9月中に高校を退学し、バイト先に就職する道を選びます。

 「両親をはじめ、周囲からは『あと半年くらい待てばいいじゃないか』とさんざん説得されましたが諦められず。どうしてもやりたいと言い続けたところ、最終的にはみんな納得してくれました」

 卒業を待たずして職人の道で生きていくと決心した新谷さんに、親方も強い期待を抱いていたからこそ、指導は厳しいものでした。「当時はそれが当たり前と思っていたので、つらいとか不満や疑問を持つことはありませんでしたが、いま振り返ると修行はなかなかに大変でした。ただ、大規模な工事にも携わることができ、やりがいは間違いなくありました」

 その後、いくつかの会社にも勤めて腕を磨き、2005年、32歳のときに独立します。「一人で始めるつもりでしたが、独立の意思を周囲に伝えたところ、一緒にやりたいと付いてきてくれた仲間と新組を立ち上げました」

#chapter3

公共・民間工事で経験を積み、職人として生涯現役で現場に立つことが目標

 以前の職場では営業業務にも従事していた新谷さん。創業後は、付き合いのあった取引先が案件を回してくれたそうです。

 「『新谷君にお願いしたいからこれからも頑張ってよ』と言ってくださるお客さまが何人もいて、うれしかったですね。当方を信用してお任せいただけることが有り難く、良い仕事をしてご恩に報いたいと士気が高まりました」

 元請け業者らと信頼関係を築き、公共・民間工事で実績を積んできた新谷さん。職人として培ってきた技術を継承していくため、現在は後進の育成にも力を入れています。その1人が後継者である息子の塁さんです。

 「近い将来、息子に社長を譲るため準備をしていますが、私自身は現役を引退するつもりはありません。高校生の頃に足場組みの面白さを知り、経験を重ねる中で、誰もが事故なく無事に工事を終えられるように作業場を整備する責務を学びました。職務にかける情熱は年齢を重ねても変わりませんので、生涯現場に立つことが目標です」

 地元密着で活動することも指標の一つ。過去には、福岡や鹿児島に支店を構えたらどうかと勧められたこともあったそうですが、生まれ育った地に軸足を置いてきました。

 「大好きな宮崎で、お世話になった皆さまのお役に立つことが私どもの本望であり、これからも地域に根差した事業を展開して参ります。建築物は景観を描く重要な要素となりますので、美しく整えるお手伝いを通じて街づくりに貢献していきたいですね」

(取材年月:2024年7月)

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専門家プロフィール

新谷勝美

建設・土木用足場を早く美しく組み上げるとび工事のプロ

新谷勝美プロ

とび職人

株式会社新組

建設作業員が安全に作業するために必要不可欠な足場。宮崎県内を中心に九州全域で足場工事を手掛け、迅速・丁寧に組み立てます。安全性を第一に、「街の芸術作品」として見た目にも美しく仕上げることも重視。

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