顧客に寄り添い夢をかなえる建物のプロ小野啓太

顧客に寄り添い夢をかなえる建物のプロ

小野啓太

東日本大震災での経験が地元に根差した「地場工務店」を設立するきっかけに

　仙台市青葉区で建築・リフォームの事業を営む「仙臺屋」。一戸建て・集合住宅をはじめ、工場や事務所、美容室、飲食店といった施設も手掛けています。

　「私どもは、お客さまそれぞれのライフスタイルに合った家づくりをお手伝いしています」と話すのは、代表取締役の小野啓太さん。同社を立ち上げたのは東日本大震災がきっかけだったそうです。

　「当時は仙台市内の工務店に勤務しており、仮設住宅の建設に携わりました。当初は他県から多くの専門業者さんなどが応援に来てくださり、みんなでまちの再建に取り組みました。たくさんの方々にご協力いただき、本当にありがたかったですね」

　ところが復興が進むにつれ、徐々に撤退していく業者の姿を目にし、「残されたお客さまのこれからはどうなるのか」と考えるように。地元に根差し、末永く見守る「地場工務店」の必要性を強く感じ、住まいの困り事に応える場所となるべく起業しました。

　「私もスタッフも建築やリフォームの世界に長く身を置き、幅広い知識を身に付けています。ですから、営業を置かず、直接お客さまにご提案できるのが大きな強みです。また、広告宣伝費やテレビCMがない分、会社に余計な経費が発生しません。その分をお客さまに還元が可能だと考えています。」

　家を作るというのは、暮らしを作っていくということ。「お客さまの理想を描き出し、期待に応えるためにも、一つ一つのご依頼に時間をかけています。年間棟数を増やすのではなく、目の前の一軒にベストを尽くしていきたいですね」と語ります。

顧客の希望やこだわりをとことん聞き、一緒に「暮らし」を作っていく

　「私どもでは、ハウスメーカーさんのように、あらかじめ商品を用意しているわけではありません。夢のマイホームを手に入れるのは、そう簡単なことではありませんから、ご予算やご要望を丁寧にヒアリングしながら、ゆっくり、じっくり進めていきます」

　契約前から打ち合わせに力を入れている小野さん。全て希望通りにはいかないとしても、どこを優先して何を削減・縮小するのかなどを一緒に考え、導き出した答えをプランへと反映しています。

　以前、防音室完備の家を建てたいというバンドマン夫婦がいました。「自宅で楽器演奏、歌唱、録音まで行いたいとのことで、本格的な設備が必要でした。木造では難しい部分もありましたが、コミュニケーションを重ね、構造の特徴などを理解してもらうことで、最終的には『レコーディングスタジオよりも、良いものができた』と言ってくださいました」

　他にも、愛猫家からキャットウォークがリビングを一周するような空間にしたいといったリクエストもあったそうです。

　「家は買うのではなく、お客さまや私たち工務店などが一体となり、形にしていくものなんです。規格に当てはめるのではなく、お客さまが本当に求めているものを実現できるよう、持てるノウハウを駆使してサポートしていきたいですね」

　人生の一大イベントである家づくりを、心から楽しんでほしいという小野さん。「お客さまの笑顔あふれる毎日をかなえるための良きパートナーでありたい」と願っています。

新しい情報を提供するため、常に知識をアップデート

　「頼んでよかった」「予算を抑えた中で、すてきな仕上がりになった」など、顧客から寄せられる満足の言葉が、小野さんの励みになっています。
　「住まいは、スタッフはもちろん、協力業者さんや職人さんなど多くの人が集まり作り上げるものですから、喜びの声をいただくとみんなが褒められている気がして本当にうれしいんです」

　建築の技術は日進月歩。近年では、太陽光発電や断熱性能などを備えた省エネ住宅の提供を国としても推進しています。国交省や加盟しているさまざまな団体、建材メーカーから発信される情報を取り入れながら、日々勉強しているとか。
　「私どもがお伝えしなければお客さまは知りようもないですから。新しい制度や補助金など、お客さまに役立つトピックスやニュースはないか常にアンテナを張り、的確にお届けできるよう心掛けています」

　社名に、拠点を置く仙台市と同じ「仙臺」の文字を入れたのは、地域の人々に建物の設計・施工などを通して深く関わっていきたいとの思いから。

　「お客さまと真摯（しんし）に向き合う志を共有できるようなチームを、さらに拡充していくことが今後の目標です。また、住宅だけでなく店づくりの経験もあるため、機能性やデザイン性に富んだ造作家具やオーダーキッチンなどにも対応可能です。こだわりの一点もののキッチンもぜひお任せください。お客さまに寄り添い、ともに歩んでいくことが私たちの望みです。どんなことでもお気軽にご相談ください！」

（取材年月：2022年5月）

家づくりは暮らしづくり。みんなが笑顔になれるような家を、一緒に作っていきたい

東日本大震災での経験が地元に根差した「地場工務店」を設立するきっかけに

顧客の希望やこだわりをとことん聞き、一緒に「暮らし」を作っていく

新しい情報を提供するため、常に知識をアップデート

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