地方の相続物件や空き家の売買仲介、買い取りのプロ
三浦理
Mybestpro Interview
地方の相続物件や空き家の売買仲介、買い取りのプロ
三浦理
#chapter1
清掃や防犯対策などの手間に加え、固定資産税などの諸費用もかかる空き家の維持管理。「相続したが住む予定がない」「遠方から作業に通うのは大変」と持て余している人は多いのではないでしょうか。
宮城県北部で不動産の売買仲介や買い取りを手掛ける「KATACHI」代表の三浦理さんは、無人になった実家などの扱いに関する悩みに寄り添い、売却による現金化や賃貸での活用を丁寧にサポートしています。
「特に地方の空き家や土地に関しては、取り扱いを敬遠する不動産業者が少なくありません。人口減少により新しい住み手を見つけにくく、老朽化が進んでいれば修繕でコストがかさむとされているからです。当方では、活用をあきらめているお客さまの力になるべく、物件の一つ一つに価値を見いだし、それぞれの特性に合った解決策を提案します」
三浦さんは、買い手を見つける仲介と自社で買い取る二つのパターンを想定して価格を査定。依頼者の希望に応じていずれかの方法を選択してもらうほか、プロの目線で諸条件を見極め、今後の方向性をアドバイスします。
税理士や弁護士などの専門家や、解体業者らとも連携。税金の算出や権利関係の整備など、多角的なサービスをワンストップで提供しているのも強みです。
「所有者のライフスタイルや家族構成により、物件ごとに“カタチ”が異なっているのが不動産。唯一無二だからこそ、ワンパターンではない、一人一人に合った提案を心掛けています。お客さまの大切な思いをしっかり受け止め、次の人につないで新たな暮らしのカタチを創造するのが、私どもの使命です」
#chapter2
不動産の取扱件数や成約数で高い実績を誇る三浦さん。毎月50件にものぼる相談が寄せられ、中でも特に多いのが相続にまつわる内容です。
「関東在住の男性のケースでは、宮城県内の実家を相続したものの多忙で現地に足を運ぶことがままならず、管理を任せていた親戚も高齢のため維持が難しくなっていました。築50年の2階建てで、賃貸での活用も申し分ない住宅でしたが、ご本人さまが早期の処分を希望されたため、当方で買い取ることにしました」
三浦さん自ら男性の元を訪ねて契約書を作成。手続きが終わった後、肩の荷が下りたような表情が印象的だったと振り返ります。
「築年数が古い、立地条件が悪いといった理由で、買い手が付くか不安に思っている方や、売れるまで待つのは落ち着かないという方もいらっしゃいます。当方は難しい物件もお預かりし、お客さまの負担を和らげます」
住み替えのための売却にも対応。転勤による引っ越し、利便性の高い地域への転居に加え、最近では子どもとの同居をきっかけに家を売りたい高齢者が多いそうです。
「東日本大震災で傾きが出た建物を扱ったこともあります。ネットを駆使して広くアピールし、DIYでリノベーションを希望する買い主とマッチングできました。持ち主さまは売却を半分あきらめていた様子だっただけに、喜びは大きかったですね」
#chapter3
三浦さんは仙台市で生まれ育ち、会社を興す前は福島市に本社を置く不動産会社に12年間勤務。営業職として福島、宮城の各地に赴任したほか、15カ所の店舗立ち上げにも携わった経験を持ちます。店長や営業社員のマネジメントも任されるなど、着実にキャリアを重ねていきました。
かねてより独り立ちし、自分の力を試してみたいと思っていたこともあり、2022年に「KATACHI」を設立。宮城県北部エリアは縁故がない土地でしたが、以前から進出を「狙っていた」と言います。
「営業で回っていたときから、売買に対応する不動産会社が少ない印象を持っていました。土地・建物を売ることができずに困っている人が多いはず、そう確信して出店を決意したんです」
自宅などを手放す人と、マイホームを望む人の橋渡しを通じて、世帯数を増やすことに微力ながら貢献し、地域の発展を支えたいと話す三浦さん。
「県北にはまだ私たちが行けていない地域が数多くあり、同じように不動産に悩みや不安を抱えている方がいらっしゃいます。簡単なことではありませんが、困っている方々の悩みを解決していきたいと私は本気で考えています。自社のことだけを考えれば、店舗近郊で、価格の高い物件のみを取り扱うことが一番効率の良いやり方で、物理的な距離や時間、コストとのバランスなど、地域を広げない理由をあげればキリがありません。しかし、この地域で困っている人をお手伝いすると決めた以上、お声がけいただいた方に寄り添い、安心して生活がこの先もできるよう、KATACHIがすぐに駆けつけたいと考えています。地域を守るためにも、店舗数とスタッフをさらに増やし、営業エリアを広げることで多くのお客さまにサービスを提供していきたいですね」
(取材年月:2025年4月)
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Profile
地方の相続物件や空き家の売買仲介、買い取りのプロ
三浦理プロ
不動産業
株式会社KATACHI
新しい住み手を見つけにくく、修繕コストもかかりがちな地方の空き家。仲介と買い取りの両方を想定して価格を査定し、活用策を提案。士業など他業者とも連携し、ワンストップで顧客の課題解決をサポートします。
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