人情を大切に、撮影そのものの「楽しさ」を届ける写真撮影のプロ
江幡幸典
Mybestpro Interview
人情を大切に、撮影そのものの「楽しさ」を届ける写真撮影のプロ
江幡幸典
#chapter1
「ドレスやタキシード、着物やはかまをまとい、邸宅や庭園に赴き、かけがえのないワンシーンを描き出すのは非日常体験です。アトラクションのように撮影時間そのものを楽しんでいただきたいですね」
そう語るのは、京都市を拠点に活動する「スマイルハンター」のカメラマン・江幡幸典さん。結婚式当日の撮影や前撮、お宮参り、七五三といったファミリーフォト、企業のホームページやSNSに掲載するポートレートのほか、全国各地へ出張も行い多様なニーズに応えています。
「前撮りでは、京町家や京都の名所を巡るプランなどを用意しています。衣装も和装、洋装をそろえレンタルしていますので、お好みの装いでお二人の晴れ姿を写します。企業のホームページ、プロフィール撮影では、ご要望を汲み取り、多様な撮影シーンを提案するなど、ご満足をいただいております」
仕事において「ニコニコ」を合言葉にする江幡さん。打ち解けた空気感の中で撮影するスタイルを「人情系」と表現します。
「かしこまらず自然体でいられる雰囲気をつくると、ふとした瞬間にすてきな表情が表れます。『スマイルハンター』という名前のとおり、皆さまの笑顔を逃さずハンティングします」
どこを背景にするのかなど、内容は依頼主の希望に応じて臨機応変にアレンジ。当日の雰囲気を読み取りながらベストな瞬間を捉えます。
「例えば、前撮りでお酒好きのカップルが一升瓶を持参された際には、遠近法の手法で新郎が瓶の上に立ち、新婦が驚いている様子を撮影しました。型にはまらない演出で『自分たちらしい1枚になった』とご満足いただきました。柔軟な発想と的確なご提案が、私の強みだと感じています」
#chapter2
小学生の頃から写真にひかれ、独学でさまざまなものをファインダーに収めていた江幡さん。京都市内の写真会社に就職し、学校アルバムの撮影を担当する傍ら専門学校にも通い、技術を深めました。
コマーシャル、商品、建築写真の領域でも経験を積み、30歳のとき、和洋装の婚礼写真や成人式振袖撮影を本格的に学ぶため一念発起。沖縄の会社に転職したことが、現在につながる大きな転機となりました。
「いつかは独立したいという気持ちがあり、これが最後の会社勤めだと決めて移住しました。知人もいない土地でしたが、思い切って飛び込みました」
リゾートウェディングのスナップ撮影も得意とする会社で、撮影をはじめ美容・着付け・プランナーなど各分野の専門チームで構成。かっ達に意見交換をしながら、質の高い写真づくりに取り組んでいました。
「特に印象的だったのは、社長が自ら現場を盛り上げていたこと。私自身それまでも声をかけながら撮っていましたが、それ以上に社長のお客さまとの関わり方の深さに驚きました。トークの掛け合いで場を和ましたり、笑いを醸したりする関西人としても、おのずと熱が入りましたね」
目の前の人に喜んでもらう接客の視点も学んだ江幡さん。2005年、京都に戻って独立し、顧客に寄り添うスタイルを築きます。
「お客さまの笑顔を引き出せることにやりがいを感じ、『これが自分の道だ』と確信しました。機転の利かせ方や、カメラマンとしての在り方を教えてくれた沖縄時代の社長は、今も私の師匠。沖縄は第二の故郷になりました」
#chapter3
被写体の魅力を切り取るノウハウを身につけた江幡さん。写真専門学校の講師として、次世代の育成にも力を注いでいます。
「スマートフォンの進化で、誰でもある程度の写真が撮れる時代だからこそ、プロとしての価値とは何かを伝えたい。美しく映える構図やポージング、ライティング技術はもとより、撮影を通じて楽しい体験を提供する意義を知ってほしいと考えています」
さらに、高齢者や車いすユーザーらを対象にした「介護京都撮影旅行」も企画。介助付きの福祉タクシーで京都を観光し、写真や動画に収めるサービスとして好評を博しています。
「年齢を重ねたり、足もとに不安があったりして遠出の機会が減っている方もいらっしゃるでしょう。旅の高揚感を味わってもらい、訪れた先を記念として映像に残します」
カメラマンとして同行するにあたって介護職員初任者研修を修了し、介護施設での勤務を経て、外出支援専門員であるトラベルヘルパーの資格を取得。適切にサポートする体制を整えています。
「自由に出掛ける方法があることを多くの方に知っていただきたいですね。ご家族の思い出づくりに少しでも役立てたらうれしいです」
要望を親身にくみ取り、生涯にわたって多彩なシーンをカタチにしたいと話します。
「写真を見たときに、当時の記憶が鮮やかによみがえって、また笑顔になれる。そんな時間を届けられるよう、これからも心を込めてシャッターを切っていきたいですね」
(取材年月:2025年5月)
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Profile
人情を大切に、撮影そのものの「楽しさ」を届ける写真撮影のプロ
江幡幸典プロ
カメラマン/フォトグラファー
株式会社スマイルハンター
「人情系カメラマン」として心を通わせた楽しい撮影にこだわり、結婚式当日や前撮り、家族写真、企業撮影まで幅広く対応。「写真は何歳になっても楽しめる」という思いのもと高齢者向け撮影旅行にも力を注ぎます。
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