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将来のビジネスモデルの変化を予測し、企業のIT導入やDX化を支援

未来志向で経営を捉えるIT活用、DXのプロ

埴岡雅則

埴岡雅則 はにおかまさのり
埴岡雅則 はにおかまさのり

#chapter1

IT化を推進する人材の育成やコンサルティングを行うDX学校神戸校を運営

 「DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、属人化していた手仕事を、システムなどで自動化、集約化して生産性や業績を上げるだけでなく、組織が意識を変え、ビジネスを変革していくこと。そのプロセスをお手伝いします」

 そう話すのは「DX学校神戸校」を運営する埴岡雅則さん。IT化を進めるリーダーの育成やコンサルティングを通じて中小企業のDX化を推進します。

 「現場で多く見受けられるのが、それぞれの業務で導入しているツールが全社的に連携できていないケースです。例えば勤怠管理ソフトから勤務時間のデータを取り出し、別の給与システムに再入力して計算するなど、IT化によりかえって作業量が増えていることもしばしば。ソフトごとにパスワードが異なり、煩雑になっていることもよくあります」

 デジタル化に際して埴岡さんが心掛けているのが、顧客の少し先の未来を想像しながら寄り添うこと。「その場しのぎでITを使うのではなく、ビジネスモデルがどう変化するかを予測した上で手を打たなければならない」と強調し、成長の各フェーズで課題を発見して改善策を講じるなど、時代の変化を把握しマネジメントできる人材が必要になると訴えます。

 「長年にわたり通信機器販売の業界に身を置き事業を営んできた経験と、DXの視点から経営者の悩みを解消したいと思います。業務が効率化し、お客さまのプロジェクトが動き出す瞬間を見られたときはやりがいを感じますし、今後の展開にワクワクしますね。10年先の経営を見据えながら、一人勝ちできる市場“ブルーオーシャン”を見つけていきましょう」

#chapter2

実践力を養う「DX計画立案講座」や「IT導入士資格認定講座」を開講

 デジタルの知識を詰め込むというよりも、実践的な手法・具体的な手順を学ぶことを重視している埴岡さんの講座。経営幹部のDXに対する意識を向上させるほか、経営者の右腕としてデジタル化の旗振り役を担うリーダーを育てるのにも有効です。

 「企業の未来を展望するには、過去を知らなければいけません。DX計画立案講座では、AI(人工知能)や仮想空間のメタバースなどの歴史を掘り下げます。併せて、トランスフォーメーションに向けた予算やスケジュールを策定するノウハウ、計画を遂行するための人の動かし方などをお伝えしています」

 IT導入士資格認定講座は、コンピューターやインターネットの仕組みなど、ITの基礎から学習。受講者からは「基本的な事柄でも意外と知らないことが多かった」という感想が寄せられるそうです。
 「この講座で資格を取得した製造業の幹部の方は、勤怠管理システムの導入で率先的な役割を果たすなど、自信を持って会社の業務改革に取り組まれています」

 3カ月の講座の後も、顧客企業の実情に応じたアドバイスを続けDX化に伴走。IT導入補助金を活用したクラウド会計の実装や、日々の報告業務をデーターベース化するkintoneアプリの構築をサポートしています。

 「力を入れたいと考えているのが、欲しい人材が採れる採用ランディングページの作製です。自社の良い点ばかりを強調して求人しても短期間で退職されたら意味がありません。求職者の立場に立った、ミスマッチの少ない情報発信を提唱していきたいです」

埴岡雅則 はにおかまさのり

#chapter3

通信機器業界でITの進歩に触れ、「時代の少し先」を見通す感覚が強み

 埴岡さんは24歳で独立開業し、ビジネスフォンやパソコンなど通信機器のセールスに従事。28歳で法人成りして携帯電話販売店を経営するなど、ITの進歩や活用について間近で触れることで「時代の少し先」を見通す感覚を養ってきました。

 「電話やメール、ネット検索だけでなく、今や買い物や公共交通の決済にも使われるスマートフォンですが、まだ日本になかった頃に出張先のマカオで画面をスワイプする若者たちを見かけたのが衝撃的でした。スマホが生活の中心を占める時代がきっと来ると感じましたね」

 IT技術に可能性を見いだす一方で、店舗経営では苦労も多かったとか。
 「携帯電話の店が人手不足に陥ったため、スタッフ募集の折り込みチラシや求人サイトの登録、人材紹介会社の利用など、6カ月で800万円ものコストをかけました。やっとのことで4人採用できたのですが、半年もたたずに2人が退職。まさに悪夢でした」

 酸いも甘いもかみ分けた経営の経験を生かして中小企業を支援したいと考え、DX学校神戸校を立ち上げた埴岡さん。地元の商工会議所などが主催するセミナーで講師を務めるほか、IT相談会なども開催。培った知見を広く還元していきたいと意欲を見せます。

 「生まれた時、既に生成AIが存在する。そんな生成AIネイティブの子供たちが、近い将来にお客さまになり、そしてビジネスへも参画して来ます。時代は大きく変わるのです。企業も変わりましょう。一人勝ちできるブルーオーシャンへの旅は、早い者勝ちです。」

(取材年月:2024年4月)

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埴岡雅則

未来志向で経営を捉えるIT活用、DXのプロ

埴岡雅則プロ

DXコンサルタント

DX学校神戸校

少し先の未来を想像し、ビジネスモデルがどう変化するかを予測した上で企業のDX化、業務のデジタル化をサポート。各種講座でIT導入の旗振り役を担う人材を育成し、顧客の実情に応じた伴走支援をします。

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