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キッズからシニアまで一人一人に寄り添い、運動を通じて健やかな心身を養えるようサポート

多種多様なプログラムで、心身の健康をサポートするプロ

小山幸男

小山幸男 こやまゆきお
小山幸男 こやまゆきお

#chapter1

水泳や体操、サッカー、バスケ、バレエ、ダンスなど多彩なプログラムを展開

 「地域の方々が、運動を通して健やかな心身を養えるようサポートします」と語るのは、広島市で「広島YMCA ウエルネススポーツセンター」を運営する小山幸男さん。施設にはジムやプール、フットサルコート、体育館、スタジオを完備。月齢6カ月の子どもからシニアまで幅広い年代を迎え、多彩なプログラムを展開しています。

 「私たちYMCAスタッフは会員さまに何かを教える人間ではなく、共に歩んでいく仲間という考えのもと、先生やコーチではなく『リーダー』と呼んでもらうのが特徴です。皆さんと目線を合わせてフラットな関係を築き、寄り添うことをモットーにしています」

 子どもたちは水泳や体操、サッカー、バスケットボール、クラシックバレエ、空手、ドイツ発祥のエクササイズ・ライフキネティックに参加。少人数制で一人一人の発達に応じた保育教育を行い、自分や友達を大事にする思いやりの心と健康な体、周囲と協調する社会性を育てます。

 学校でダンスが必修化されたのを受け、幼稚園年中から年長の幼児、小学生、中学生や経験者向けのSTAR.Yコースを用意。リズムに乗って全身を動かし、五感を刺激しています。

 「自分を受け入れてくれる場所があると、子どもたちは安心するんでしょうね。一番騒いでいた子が率先して準備や片付けを手伝ってくれるんです。子どもたちの成長を目の当たりにすると感動します」

 アウトドアスクールとして日帰りと1泊2日のキャンプも開催。森で植物や動物、昆虫を観察したり、田畑で作物を収穫してクッキングしたり、自然と触れ合う中で生きる力を身につけます。

#chapter2

大学時代の出会いが人生の転機に。人間形成を目指す理念に共感し活動に参画

 大学時代、小山さんは地元の福山市にあるYMCAでボランティアリーダーとして活動。当時は体育教師を志していましたが、ある出会いが人生の転機になったと言います。

 「障害のある子どもたちのクラスで、自閉症の子と仲良くなったんです。食事の際『この子がこんなに食べる姿を見たのは初めて』とスタッフに褒めてもらい、元気を引き出す上でお役に立てたようですごくうれしかったんです」

 一緒に働こうと誘われ、それぞれに特性がある子どもに向き合うやりがいや喜びを感じた経験が後押しとなり、大学卒業後に就職しました。

 「在学中は教育実習を体験したり教員免許を取得したりしましたが、『すべての人々とともに』という精神に共感し、人間形成を目指すYMCAに魅力を感じました。ぜひ小山を欲しいと言っていただいたことも原動力になりました」

 学生時代はサッカーに打ち込んだ小山さん。現在も全体を統括しながら、キッズを対象にしたサッカーのレッスンに携わっています。複数のチームが集まる練習会に赴いた際、一味違った子どもたちとの接し方に、ほかの指導者から驚かれたことも。

 「ハーフタイムに入ると、子どもたちは輪になって話し合いを始めるんです。私は最後に気づいたことを少し伝える程度です。まずは監督の話を聞くチームがほとんどですが、主役はあくまでも子どもたちです。個々が自ら考えて行動するために私たち大人が見守る姿勢で、主体性を伸ばしていきたいと思っています」

#chapter3

不登校や孤独を抱える子どもが、のびのびと自分を表現できる場をつくりたい

 学生や社会人、シニアも足しげく通い、筋力トレーニングやスイミング、フットサル、バスケ、バレーボール、ヨガ・ピラティス、エアロビクスなどで汗を流しています。小山さんは、地域の人々が楽しく集える場を増やそうとさまざまな構想を練っています。

 「外部の事業者と連携してイベントを企画する『ウエルネストラベル』では、沖縄でシュノーケリングやダイビングといった海の散策や、水辺の事故を防ぐライフセービングなどが体験できます。グラウンドゴルフや野球観戦、参加費を寄付するチャリティーランも実施しています」

 近年は、広島県に在住する外国人が増加傾向に。海外から来てコミュニケーションがとれず、孤立してしまう子どもにも目を向けていきたいとか。

 「屋内外にスペースもありますし、日本人と外国人の子どもたちが交流できるプログラムを検討しています。キッズスポーツも、外国人を受け入れる体制を整えていきたいと思っています」

 多様性や個性を受け止める小山さんは、「ここでは失敗してもいいんだよ」ということを伝えていきたいと切望。不登校や、孤独を抱えた子どもたちが心を解きほぐし、のびのびと自分を表現できる場所にしたいと語ります。

 「スポーツクラブなのでスキルは伝えますが、プレーが上達するとか試合で好成績を収めることよりも、互いに尊重し、支え合う人間性の育成を重視しています。出会いを大切に、相手の気持ちや置かれている立場を考えながら接する優しい心を育みたいですね」

(取材年月:2025年2月)

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専門家プロフィール

小山幸男

多種多様なプログラムで、心身の健康をサポートするプロ

小山幸男プロ

スポーツクラブ運営

広島YMCA ウエルネススポーツセンター

6カ月の子どもからシニアを対象に、さまざまなプログラムで会員の心と体を健康に導くスポーツクラブを運営。ダンスの必修化に伴い、幼稚園年中から中学生の子どもを対象にしたダンスプログラムを設置している。

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