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40年以上にわたり交通安全施設事業に取り組み、インフラを支え地域社会に貢献

安全で快適な日常を守る道路整備のプロ

南雲淳司

南雲淳司 なぐもじゅんじ
南雲淳司 なぐもじゅんじ

#chapter1

道路関連のほか、駐車場のライン引き、フェンスやミラー、標識設置に対応

 「1981年の創業以来、私どもは道路というインフラを支え、地域の皆さまが安全に走行、歩行できるように環境を整えてきました。40年以上にわたり培ってきた土木の技術を生かし、地域のお役に立ちたいと考えています」

 そう語るのは、群馬県高崎市で交通安全施設事業を営む「サン」の営業部長・南雲淳司さん。中央線や外側線、横断歩道といった道路の区画線、速度制限や追い越し禁止などの標識、ガードレール・防護柵、反射鏡を施工。地元の企業や不動産業者、個人オーナーから、駐車場のライン引きなども請け負っています。

 「隣地との境界線にはフェンスを、出入り口や死角になっていて危ない箇所にはミラーも設置いたします。注意喚起する看板も取り付け、利用者や往来者が事故なく過ごせるようプランニングします」

 南雲さんは一級土木施工管理技士や路面標示施工技能士の資格を保有し、顧客との打ち合わせを担当。相手の意図をくみ取り、工事部隊に伝える役割を果たします。

 「例えば、空き地をパーキングにしたいと望むお客さまの場合。たくさん車をとめられる方がいいのか、ゆったりとしたスペースを確保したいのか、ご要望をお聞きします。土地を測量し、現況と照らし合わせ適切なレイアウトをご提案します」

 交通事故や、自然災害で破損した際は補修にも対応。少ない時間内での作業を迫られるケースもありますが、細部まで不備のない作業を心掛けています。

 「いくら丁寧に舗装されていても最後の仕上げが悪ければ台無しです。形に残る仕事ですから、責任を持って現場に臨んでいます」

#chapter2

友人の紹介を受けサンへ入社。一から現場作業を覚え営業職に従事

 1979年に高崎市で生まれた南雲さん。大学で機械工学を学び、卒業後は東京にあるコピー機の部品メーカーに就職。製造や品質管理業務に従事しました。

 「次第にコンピューターグラフィックスのスキルを身に付けたいという思いが膨らみ、2年後に帰郷して専門学校に入校。その後、印刷会社でDTPオペレーターとして勤めました。3年ほど過ぎた頃、デザイナーとして独り立ちすべく退職しました」

 自分なりに仲間と起業の道を模索しますがうまくは事が運ばず、専門学校時代の恩師が発足したNPO法人でパソコン教室の講師をしたり、アルバイトをしたりしながら生活を送るようになります。「けじめをつけるためにも、2010年までに起業できなければ就職すると決めていました。当初はデザイン系で検討していたのですが、なかなか採用が決まらず。高校時代からの友人で、現在取締役を務める加藤公慶氏に会ったときに職探しが難航していると明かしたんです。当時彼は別の会社にいましたが、先代社長の父親に事情を話してくれて、誘ってもらい『サン』へ入社が決まりました」

 南雲さんは、高校や大学時代の長期休暇に同社でバイトをしていましたが、入社後は現場で一から作業を覚え、懸命に勉強して資格を取得。2019年からは営業を任されるように。

 「担当者が辞めた際に後任がおらず『ならば私が』と手を挙げたのです。未知の分野でしたが会社に恩返しをしたい一心で、経験者や同業者らに分からないことは素直に聞き、アドバイスを求めました」

南雲淳司 なぐもじゅんじ

#chapter3

IT事業も展開し、生産性や品質の向上とシステム・アプリ開発にも注力

 「弊社は2014年にIT事業部を立ち上げ、デジタル化による利便性や生産性、品質の向上に努めています。自動車が自動運転化される昨今、適切に誘導する区画線の役割は重要度を増しています。また、1世帯あたりの自家用車の保有率が全国上位に位置する群馬において、道路整備に携わる私たちの責務は大きいと感じています」

 2024年10月、エンジニアだった加藤さんが入社して以降はIT事業を強化。公共事業に用いる業務システムや、車載カメラの映像伝送アプリの開発などに取り組んでいます。

 「当方は、公園の遊具、ベンチ、水飲み場などの設置、点検、修繕を行い、小さいお子さまを連れたファミリー、近隣の方が集う場の保守管理もしています。群馬県の伝統工芸『だるま』を鉄筋コンクリートで制作し、国道添いに設置したこともあります」

 2024年11月には、地域の発展に寄与する姿勢が評価され、地方創生メディア「Made In Local」の「群馬を代表する企業100選」にも選出。躍進を続けていく上で目下の課題は、人的資源の確保だと南雲さんは言います。

 「建設業界は人手不足が深刻です。特に若手人材の採用・育成を進めていくために、働きやすい環境づくりに力を入れていきたいと考えています」

 南雲さんは2022年から営業部長の立場に就き、メンバーをマネジメント。自社の機動力を高めるため尽力しています。「土木とITの力を掛け合わせて日々の暮らしを守り、事業活動をサポートし、地域社会に貢献していきたいですね」

(取材年月:2025年2月)

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南雲淳司

安全で快適な日常を守る道路整備のプロ

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道路整備

サン株式会社

1981年の創業以来、道路標示・道路標識工事を中心に、交通安全施設工事を手掛けてきた。細部まで手を抜かずに作業を行う姿勢を大切にし、県土木事務所や市町村役場、民間の舗装会社から信頼が寄せられている。

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