先進機器をそろえ健康美をサポートするプロ小山昌代

先進機器をそろえ健康美をサポートするプロ

小山昌代

筋膜にアプローチする機器などを活用し、身体の状態に合わせたメニューを提案

　高崎市箕郷町にある「relaxation room森の時計リラクゼーションルーム　森の時計」は、ログハウスが目印のエステティックサロン。笑顔で出迎えてくれるのは、オーナーの小山昌代さんです。

　「私も客としてエステに通っていたことがありますが、高級感のあるインテリアのせいか緊張が解けませんでした。お越しいただく皆さんに、森の中にいるように時間を忘れてゆったりと過ごし、心からリラックスしてほしいという願いを込めて、天然木の心地よい空気に満たされたプライベートサロンを開きました。初めて店に来られた方は、木の香りと純粋なアロマの香りに包まれた空間に驚かれますね」

　初回カウンセリングでは、「身体の線がゆるんできた」「日頃の疲れをとりたい」といった悩みや要望だけでなく、食事や睡眠時間、入浴の仕方など生活習慣も丁寧に聞き取ります。

　忙しさから食事をおろそかにしている人や、お湯につからずシャワーで済ませる人も多く、生活習慣を整えることはきれいになるための基本として、改善に向けてアドバイス。からだ全体の状態を見て適したメニューを提案します。

　「例えば、肩甲骨の可動域が狭くなると巻き肩になり、姿勢も悪くなるので腰も痛めやすくなりますし、筋肉が凝り固まっていると血行が悪くなり、栄養も行きわたらないこともあります。当方では、全身に張り巡らされ、骨や血管などをつなぐ筋膜にアプローチする機器を用いて、コンディションを調整します」

　最後にはハンドトリートメントでやさしくケア。継続的に行うことで理想的な状態を身体に覚えさせ、機器に頼らずとも体調やスタイルの維持が期待できると言います。

介護職を経てサロンを開業。体調を整えながら「きれい」をかなえるケアを提供

　小山さんは人の役に立つことが好きだったことから介護の道へ。やりがいを感じていましたが、腰を痛めて入院したことからやむなく離職しました。

　「結婚後、再び介護職に就いたものの腰痛が再発しました。現場に立てなくても業界に関わりたいと社会福祉協議会の事務職に転じましたが、椅子に座り続けるデスクワークも腰に負担となり、ドクターストップがかかりました」

　自らの経験も踏まえ、身体の調子を整える一助になればと、次のキャリアにエステティシャンを選択。美容機器メーカーの研修を受け、開業しました。

　「当初はバストケアが中心でしたが、お客さまの話をよく聞いてみると、肩こりや腰痛、片頭痛、足のむくみや冷えなど、他の困りごとも抱えている方が多く、身体の土台を整えるメニューを強化していきました。身体はつながっているので、さまざまな不調に対応すると、バストやボディーのラインも整ってくるんです。体調を整えながら『きれい』もかなえるケアを行っています」

　年齢を重ねるにつれて体形も変化。「見せるのが恥ずかしい」「自信がない」など、迷った末に来店する人も多いとか。

　「身体の悩みは他の人には言いづらいものです。親身になって話を聞き結果につなげることが、お客さまとの信頼関係を築く何よりの方法と考えています」

　ぬくもりのある木の空間で身体をほぐすと心もほぐれるのか、ケアを受けながら家族や仕事の悩みなどを吐露する人も。「心も身体もすっきりした状態で帰っていただけるのは、うれしいですね」と笑顔を見せます。

一人一人を大切に心を込めてケア。介護・医療従事者対象のサービスも用意

　エステも介護も、「目の前にいる人のことをどれだけ考えられるか」という点が共通していると小山さんは話します。

　「介護現場では、こまごまとした業務がたくさんあるんです。例えば、車いすの足置き“フットレスト”を拭くとか。気づかれないことかもしれませんが、何事にも手を抜かないのが私のモットー。利用者さん一人一人が誰かの大切な人ということを念頭に置き、配慮を心掛けてきました。相手をおもんぱかる姿勢は現職でも変わらず、勇気を持って来てくださったお客さまのために、心をこめてケアしています」

　福祉への思いは強く、介護・医療従事者に向けて、特別な価格設定でサービスを提供。「心身ともに癒やされたいときは気軽に利用してほしい」と呼びかけます。

　今後は、内面からの美をより深くサポートするため、食育や腸活のアドバイザーの資格取得も目指したいとのこと。美容機器メーカーの認定講師になるための勉強もしています。

　「食に関する知識や美を磨く技術を高めることで、健やかで美しい身体づくりをお手伝いしたい」と意欲を見せる小山さん。高崎市内が見渡せる広い場所へサロンを移転し、地域の拠点としても活用してもらうことも目標に掲げます。

　「カフェも併設して、ケアが終わった後は一人の時間を楽しんでもらったり、福祉施設の方やママたちがイベントをする際には場所を提供したりすることも構想しています。また施設に出張ケアにも赴き、日々がんばっている皆さんを応援したいですね」

（取材年月：2025年6月）

木の香りに包まれたログハウスのサロンで心身を癒やし、内面からの美をサポート

筋膜にアプローチする機器などを活用し、身体の状態に合わせたメニューを提案

介護職を経てサロンを開業。体調を整えながら「きれい」をかなえるケアを提供

一人一人を大切に心を込めてケア。介護・医療従事者対象のサービスも用意

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