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東日本大震災の経験から、損害保険の重要性を地域の人々に伝える

福島・いわきに寄り添う損害保険のプロ

伊藤厚

伊藤厚 いとうあつし
伊藤厚 いとうあつし

#chapter1

生活スタイルごとに異なるリスクを洗い出し、必要な保険商品を提案

 「お客さまを取り巻くリスクについて的確にご説明し、保険に関する情報をきめ細かくお届けします」と話すのは、福島県いわき市の保険代理店「インターフェイス」代表の伊藤厚さん。損害保険、生命保険全般を取り扱い、個人、法人を問わずサポートしています。

 伊藤さんが保険業界に入ったのは2011年9月。半年前に東日本大震災を経験し、大規模災害に備える損害保険の重要性を強く認識したことがきっかけでした。

 「当時、地震保険に加入しておらず、満足な補償金を受けられない方が多くいらっしゃいました。『保険に関する情報を一人でも多くの人に伝えなければ』という使命感から、いまだ傷が癒えていない被災地でお客さまの元を一軒一軒訪問。このときの勤務経験は今に生きており、自分の強みの一つになっていると感じます」

 顧客と向き合う際は、商品内容を分かりやすく伝えることを大切にしているという伊藤さん。保険は形のない商品だからこそ、その価値を理解してもらうのは容易ではありません。年代や居住環境、家族構成など、それぞれの生活スタイルに応じたリスクを丁寧に洗い出し、ポイントを押さえたうえで必要な商品を提案しています。

 保険業に携わる前はカーナビなどを自動車に取り付ける車載電装の業務に従事。現在も別会社で営業を続けています。若手スタッフとともに生命保険にも参入するなど、多様なニーズに応えるべく、業容を拡大してきました。

 「お客さまに支えられてこそ成り立つ仕事です。スタッフともども知識と技術を磨き、地域に貢献していきたいですね」

#chapter2

地震火災や土砂災害など、多様な危険に備える重要性を強調

 いわき市沿岸部の小名浜地区に店舗を構え、市内や南隣の茨城県北茨城市を中心に事業を営む伊藤さん。さまざまな損害保険を取り扱う中でも、火災保険については加入の際に留意する点が多いと話します。

 「地震による火事は、発生確率や損害額の予測が難しいため、一般的な火災保険ではほとんど補償されません。お客さまを訪ねていて、この点をご存じでない方が非常に多いと痛感しました。そのため、地震保険で備える重要性を強調するようにしています」

 火災だけでなく、水害や落雷など、補償範囲は多岐にわたります。一方で、見落とされがちな点もあるといいます。例えば、土砂災害は水災補償を付けていなければ対象になりません。自宅が高台にあるから水災は不要と考える人でも、急斜面を背負う地形であれば検討の余地があります。また、気候変動の加速や災害の激甚化により、従来の経験則が通用しなくなっているとも指摘します。

 「これまで40年間水害のなかった地域で浸水被害に見舞われたお客さまがいました。補償金をお渡しに行った際『保険に入っていてよかった。ありがとう』と感謝されたことが今も強く印象に残っています」

 車社会である地域特性もあり、自動車保険の相談も多いそう。2023年には別会社「いわきモビリティ」を設立し、車載電装事業に加えてレンタカーやレッカーサービスを展開。保険事業との相乗効果を図っています。

伊藤厚 いとうあつし

#chapter3

いわきの温暖な気候や風土を愛し、地域に根ざして顧客に寄り添う

 幼い頃から車好きで、今も関西方面まで自動車旅行をすることがあるという伊藤さん。故郷の宮城県から東京の大学に進学したのち、カーナビメーカーへの就職を機にいわき市に移住。その後、個人事業で出張型の車載電装業を始めました。

 2011年3月11日の「あの日」を、伊藤さんは次のように振り返ります。
 「お客さまの車の中でカーナビの取り付けをしており、作業を終えたと思った瞬間、強烈な揺れに襲われました。電柱は倒れ、土ぼこりで視界がとても悪かったのを覚えています。津波が川を遡上し、国道6号バイパスの路面すれすれまで水が押し寄せていました」

 その後、損保ジャパンいわき支社に契約社員として入社し、3年間勤務。2014年に独立し、Inter(お互い)Faith(信頼)という意味のインターフェイス株式会社を設立しました。

 知見を生かし、いわき市内の高校で保険に関する出前授業を実施したことも。商業高校では、綿あめの実演販売を題材に、製造物の欠陥で被害が生じた場合の賠償責任に備えるPL(製造物責任)保険について説明しました。

 「ほとんどの生徒は保険に触れた経験がありません。就職や進学で社会に出る前に、少しでも基本的な知識を得てもらえればと思いますね」

 いわき市に移り住んで20年。東北地方の中でも比較的温暖な気候と、落ち着いた暮らしやすい風土が気に入っていると伊藤さんは話します。

 「これからもこのまちとともに歩み続けます。地域に根ざし、地元のお客さまに役立つ情報を届けられる存在でありたい。そのために学びと情報のアップデートを重ねていきます」

(取材年月:2026年2月)

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伊藤厚

福島・いわきに寄り添う損害保険のプロ

伊藤厚プロ

保険代理店

インターフェイス株式会社

東日本大震災の被災地での勤務経験を生かし、損害保険の重要性について情報提供。居住環境、家族構成、生活スタイルなどによって異なるリスクを一人一人洗い出し、必要な保険商品を提案します。

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