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ハラスメントの外部相談窓口を通して企業と従業員をつなぎ、より良い職場環境づくりをサポート

パワハラ対策からより良い職場環境づくりを導くプロ

咲良美登理

咲良美登理 さくらみどり
咲良美登理 さくらみどり

#chapter1

有資格者のカウンセラーが客観的な視点で対応する「従業員悩み相談サービス」

 パワハラ防止措置の義務化に伴うハラスメント相談窓口の設置にあたり、「社内窓口では従業員が相談しにくい」などと悩んでいませんか。「咲良美登理事務所」では、ハラスメント相談窓口を代行する「従業員悩み相談サービス」を提供しています。

 「ハラスメントは事実を整理しながら、相談者に寄り添って傾聴することが重要です。外部窓口は、公平・中立の立場で企業と従業員の橋渡し役となり、職場環境の改善に貢献できます」と話すのは、代表で社会保険労務士の咲良美登理さん。

 相談に応じるのは、キャリアコンサルタントや産業カウンセラーなど、有資格者のカウンセラーです。
 「例えば、上司がAさんの書類にはいつもOKを出すのに、Bさんにはやり直しばかりという訴えがあった場合、まずは心情に寄り添って傾聴した上で、『両者の書類を見比べたことはありますか?』と問いかけると、相談者は冷静に振り返りができます。共感的な聴き方はもちろん、客観的な視点で話を聴く姿勢も大切にしています」

 相談は24時間受け付け、匿名も可。被害者以外からの相談やハラスメントとまでは言えない悩み事にも対応します。内容は、相談者の了承を得たものを迅速に企業へ報告。社労士としてアドバイスもします。

 導入初年度はハラスメント研修、2年目以降はオンラインセミナーを無料で提供し、包括的なハラスメント対策をサポート。希望に応じて、コミュニケーションに関する社内アンケートも行います。

#chapter2

リピート率は85.7%。企業の課題に応じたオーダーメード研修も提案

 「若手の権利意識が向上している中で、ハラスメント対策をしっかり行うことは、人材の採用・定着において強みとなり、企業価値を高めます」と咲良さん。

 現在、7社が外部相談窓口サービスを利用。企業から「話を聴く専門家でもあり、客観的なアドバイスもいただけて助かる」といった声や、相談者からも「社内では相談しにくいのでありがたい」などの声が寄せられています。

 また、研修でも豊富な実績を誇り、リピート率は85.7%。ハラスメント防止のほか、コミュニケーションやリーダーシップなど、テーマは多岐にわたり、オーダーメードで提案します。
 「表に出ている問題だけにアプローチしても、真の課題解決にはなりません。弊所では、企業が抱える課題や、業界や口コミのリサーチ等を基に現状を分析し提案しています。さまざまなハラスメント問題や悩み相談に対応してきた経験を基にお伝えしているので、実践的と好評です」
 過去2回の1000人以上の大規模研修では、満足度99.5%、「部署内に共有したい」の声が75.1%。2024年も開催が決まっているそう。

 咲良さんの軸は、「言ってみよう&やってみよう! 自分の可能性に気づいて見えない枠を飛び越えよう!」です。
 「前職では、実務経験ゼロから人事になったため自信が持てず受け身でした。ですが、カウンセラーの勉強をする内に、心の健康は大事だ!これを社員に伝えたい!という気持ちが沸き上がってきました。『講師が務まるわけない』と一蹴されるのではと不安を抱きながら思い切って役員に提案すると、あっさりOK。『自分の可能性に蓋をしていたのは自分だ』と気づきました。その時の思いを胸に、自分の枠を超え成長のきっかけになる研修を心掛けています」

咲良美登理 さくらみどり

#chapter3

現場経験も、人事・管理職経験もあるからこそ伝えられること

 咲良さんは、IT企業でエンジニアとして勤務する中で、もっと人と関わる仕事がしたいと転職を決意。退職後4カ月で社労士資格を取得し、未経験から人事を目指しました。

 健康食品のOEMトップメーカーに入社し、人事として約11年の経験を積みます。労務管理から始まり、人事制度の改定などに従事。転機になったのは、部下との人間関係に悩んだことでした。
 「現状を打開したいと勉強をする中で、『私は正しい、相手が間違っている』と、自分の価値観で部下を見ていることに気づきました。それでは人間関係はうまくいかないですよね。相手を尊重し、配慮を持って伝えることを意識するようになると、関係は劇的に改善していきました。あの経験は、私のキャリアに欠かすことのできない宝物です」

 1社目は、現場で働く側。2社目では、人事、管理職。その経験は、ハラスメント対応にも生きているといいます。
「ハラスメント相談では、公平中立に、かつ相談者に共感しながら傾聴しなければなりません。自分自身も一社員として働いてきたからこそ、相談者の立場や気持ちを理解するこがもできますし、人事や管理職として経営側の視点も持っているからこそ、偏ることなく俯瞰して物事を見ることもできます」

 従業員が能力を発揮し、個人・会社共に発展していくためにも、ハラスメント防止を推進することが大切と咲良さんは語ります。
 「早い段階で相談が上がるようになれば、被害者も加害者も生まずに対処し、well-beingな職場を実現することも可能になります。そのためにも、従業員から信頼される相談の場を整え、従業員の声を聴きましょう」

(取材年月:2024年8月)

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社会保険労務士

咲良美登理事務所

有資格者のカウンセラーが対応するハラスメント相談の外部窓口サービスを提供。中立の立場で企業と従業員の橋渡し役となり、職場環境の改善をサポートします。パワハラ対策などオーダーメードの企業研修でも実績。

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