さまざまな機械の整備・修理に迅速対応するプロ野村謙夫

さまざまな機械の整備・修理に迅速対応するプロ

野村謙夫

事前の電話ヒアリングで異常の原因を特定し、現場に駆け付け適切に対処

　福岡県行橋市の「EXFORK（エクスフォーク）」代表の野村謙夫さんは、京築エリアを中心に事業を展開。フォークリフトをはじめとする産業車両、ショベルカーやクレーンなどの建設機械、トラクター、コンバインといった農機具のメンテナンス・修理を行っています。

　「メーカー、型式は問いません。『馬力が出ない』『滑らかに動かなくなった』『エンジンが始動しない』など、不具合が生じた際は当方にお声掛けください。できるだけ早く、安価に直してみせます」

　そう力を込める野村さん。機械の故障は作業の中断を意味するため、問い合わせが入ると道具を積み込み、速やかに現場へ向かいます。

　「お客さまが当社にお越しいただくと費用も時間も手間もかかります。ご負担を減らすため、基本的には私がお伺いするようにしています」

　時には、「工期に間に合わないのですぐに来てほしい」と急を要する声も。緊急性がある場合は、スケジュールに余裕がある顧客に連絡して予定を調整するほか、同業他社を紹介することでトラブルの早期解消に努めています。

　野村さんが大切にしているのは受電時に行うヒアリング。例えば、「農機具から変な音がする」という相談が寄せられた際、どこからどういう音がするのか、普段とどう違うのか、どんな使い方をしていたか、いつ異音に気が付いたのかなどを詳しく聞き取ります。

　「お医者さまの問診のようなイメージです。的確に処置を施すため、事前に必要な情報を引き出して状況を把握し、異常の原因に当たりを付けた上で現地に赴くようにしています」

航空自衛隊の車両器材隊やフォークリフト整備の仕事などを経て独立

　1986年に行橋市で生まれた野村さんは、大分県立中津工業高等学校を卒業後、航空自衛隊に入隊。車両器材隊に配属され、重機やトラック、乗用車の保守管理に従事します。

　約10年にわたり職務に就きますが、転勤が多く、家族と一緒に過ごせない生活を変えたいという思いから2015年に退職。自動車の組み立てやフォークリフトの整備に携わった後、2020年4月に起業しました。

　「勤務先が保有する約100台のフォークリフトに1人で対処していたことから、培ったスキルを生かせるのではと考えました。社名の『EXFORK』には『フォークリフトのエキスパート』の意味を込めています」

　会社を立ち上げたのは感染症が拡大し始めた頃。当初は、程なくして社会・経済活動は回復するだろうと楽観的な見方をしていたそうですが、景気が低迷します。

　「見事に当てが外れました。工場や倉庫が休業するなど車両の稼働率が減り、当方の出番はありませんでした」

　地道に営業し、これまでの実務実績と自衛官として磨いた機動力などを伝えても「うちはメーカーに任せているから」と、なかなか相手にしてもらえない日々。「正体不明の会社に自社の大切な機械は預けられなかったのでしょう」と振り返ります。

　顧客開拓のため懸命に努力を続ける野村さんの姿を見ていた知人が、建設機械の修理業を営む経営者を紹介してくれました。「自社の業務はいったん休み、1年間修業させてもらいました。おかげで仕事の幅が広がり、再出発を図ることができました」

建機や農機の販売と買い取り、レンタルを手掛け、アフターフォローも実施

　独立以来、500件を超える案件を請け負ってきた野村さん。迅速な対応で顧客を増やし、現在は事業者だけでなく、個人からも依頼が舞い込むようになりました。

　工事や農作業などを滞りなく進めていけるよう、知識と技術のアップデートに励んでいるそうです。「どんどん新しいマシンが登場しますし、見たこともない古い型に出会う場面もあります。どのような機械であっても適切にケアしていくため、日々是勉強です」

　野村さんは、新規で購入したい、買い替えたいといった要望にも応じ、建機や重機、農機などの販売と買い取り、レンタルも手掛けています。「修理するより買った方が安いケースもあります。新車や中古車を扱っていますので、予算に合わせてお選びください。部品供給、定期点検といったアフターフォローもいたします」

　また、施工業者らと築いたネットワークを生かし、2024年1月から新たな事業を始めました。「言ってみれば建設コンサルティングです。ガレージを作りたい、自宅をリフォームしたい、家屋を解体してさら地にしたいといった場合、『どこに頼めばいいか分からない』と悩む方は多いでしょう。当方が信頼できる会社さまをご紹介します」

　さらに、野村さんはお米づくりにも挑戦中。14町もある水田でオリジナルブランド米を栽培しています。

　「かつて赴任していた新潟県・佐渡島の伝統芸能『鬼太鼓（おんでこ）』から取って鬼太鼓米と名付けました。皆さまにご賞味いただく日が楽しみですね」

（取材年月：2024年3月）

フォークリフトや建設機械、農機具の修理に、メーカー、型式を問わず対応

事前の電話ヒアリングで異常の原因を特定し、現場に駆け付け適切に対処

航空自衛隊の車両器材隊やフォークリフト整備の仕事などを経て独立

建機や農機の販売と買い取り、レンタルを手掛け、アフターフォローも実施

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