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ギフトボックス一筋の経験を生かしたものづくりで、付加価値のある貼り箱を製作

商品を引き立てるギフトボックス・貼り箱製作のプロ

丸一篤

丸一篤 まるいちあつし
丸一篤 まるいちあつし

#chapter1

色、サイズ、形、デザイン性も豊か。商品を引き立て「名脇役」となる貼り箱を

 「お届けする側が品物に込めた気持ちが伝わり、受けとる側もワクワクするオリジナルのパッケージをお作りします」と話すのは、福岡市にある「ディーキューブ」の丸一篤さん。

 住宅や自動車の鍵、時計、指輪やネックレスといったアクセサリー、ワイン、ウイスキーなどのお酒、お菓子と、収めるアイテムは多種多様。個人・法人を問わず、日本全国から月に100件前後の依頼が舞い込み、毎日30~40回のメールのやり取りをしています。最近では世界的な大会のメダル収納箱を請け負った実績も持ちます。

 「前身の会社ではジュエリーケースを手掛けていました。繊細に作り込む技術を応用できないかと始めたのが『貼り箱』です」

 箱には大きく2種類の作り方があり、「貼り箱」は芯材(厚紙)に化粧紙を貼って作る箱のタイプ。もう一つの「組み立て箱(キャラメル箱)」は、展開図をプレスして接着や差し込み部分を作り、組み立てる 大量生産向きのタイプです。ディーキューブでは貼り箱を専門で製作しており、職人が手作業で一つ一つ製作しているため、小ロット(50個~)から発注できると言います。

 「色もサイズもバリエーションが豊富で、形も四角だけでなく楕円や円形、見た目が本のようなブック式もあります。ブランド名やロゴを入れることができ、金箔、銀箔の装飾で高級感も演出できます」

 主役となる商品を引き立てる「名脇役」になれる箱づくりを心掛けている丸一さん。「企業の商品やノベルティーで使用されるほか、結婚式の引き出物や快気祝いなどでも活用されています。草花をあしらったり、幾何学模様をモチーフにしたり、デザイン性も豊か。ネイルチップやソープ、フラワーアレンジメントのプレゼント用、ディスプレー用など、用途は多彩です」と呼び掛けます。

#chapter2

原寸に近い完成予想図を作成し、イメージを細やかにすり合わせることを重視

 丸一さんは大学卒業後すぐにジュエリーパッケージ業界に入り、この道一筋のベテラン。約30年にわたりキャリアを積んできましたが、過去には顧客との間にミスマッチが生じ、力不足を感じたこともありました。

 「お客さまの意図をくみ取るのに苦労した経験から、言葉や文章を形にすることを意識しています。現在は専用ソフトで原寸に近い完成予想図を作成し、お客さまが打ち出したいコンセプトと、当方の解釈に齟齬(そご)がないよう、細かい部分まですり合わせています」

 顧客が理想とするイメージを具現化するだけでなく、商品を収納するにあたっての悩みや課題にも向き合います。例えば「ガラス製なので破損が心配」という場合は、箱がつぶれても中身を守れるよう、ウレタンやスポンジなどの緩衝材を商品の形状に合わせて成形し、動かない工夫をしています。

 「パッケージの見栄え次第で、商品の見え方は変わります。お客さま、弊社スタッフとコミュニケーションを重ねることでご要望をかなえ、困りごとにも臨機応変に応えられるのが強みです。私どもの提案力や対応力を評価し、リピーターになってくださる方も少なくありません」

 納品後、追加注文が入ると「自分たちが作った箱でお客さまの商品が売れた」「デリケートな製品を保護する仕組みが認められた」と達成感を得られるそう。

 「指ぬきの穴を施して商品を取り出しやすくするなど、ユーザー目線に立つことも大事にしています。美しさ、使いやすさを兼ね備えた貼り箱はお任せください」

丸一篤 まるいちあつし

#chapter3

「ディーキューブ=貼り箱の会社」として認知度アップを目指して

 丸一さんは紙を取り扱う会社として、地球環境などに配慮するSDGs(持続可能な開発目標)の推進も視野に入れています。近年は、再生紙や木材以外の原料を用いた非木材紙が市場に出回っているほか、植物由来のインクを使うといった動きもあるそうです。

 「現状、質の良さと値段から、従来通り木材から製造する『バージンパルプ』を選ばれることがほとんどです。お客さまが望むクオリティーや予算を踏まえながら、地球にも優しい素材をご案内していくことも、社会に果たすべき役割の一つと捉えています」

 シンプルに重厚感を持たせたり、宝石箱のごとく華やかさを添えたり、顧客の希望に合わせて自在にオーダーメードしてきた丸一さん。「貼り箱ならディーキューブ」と言ってもらえるよう、自社の知名度アップも目標にしています。

 「菓子箱やギフトボックスを見て『おしゃれ』『かっこいい』と思っても、どこに頼めばいいか分からないという方。また、注文数が多くないと受けてもらえないと考えている方もいらっしゃるでしょう。ハンドメイド品を販売したい方や新商品をリリースする方、販促を強化したい方などに、当方の存在を知っていただきたいですね」

 上質で洗練された箱は部屋に飾り、インテリアとして楽しめるのも魅力。手仕事で仕上げる「貼り箱」ならではの価値を、広く発信していきたいと展望を描きます。
 
 「オンラインで打ち合わせすることも可能です。デザインが決まっていない方もサポートしますのでぜひご相談ください」

(取材年月:2024年6月)

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丸一篤

商品を引き立てるギフトボックス・貼り箱製作のプロ

丸一篤プロ

パッケージ(ギフトボックス)製作

株式会社ディーキューブ

中に入れる商品を引き立てる「名脇役」となる貼り箱を製作します。職人の手作業での製作のため、小ロット(50個~)からの注文が可能。有名な世界大会におけるメダル用ボックスの受注実績あり。

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