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Mybestpro Interview

目的やターゲットに即した内容で、商品やサービスの利用者に育てる動画を制作

マーケティング戦略に基づいて動画を制作するプロ

印山尚史

紙媒体から動画、SNS、ARまで、さまざまなツールを用いて広告を展開します

#chapter1

ロードマップを作成し、見込み客の心理状態に合わせたアプローチを提案

 スマートフォンやデジタル技術の普及などにより、動画を手軽に撮れる時代になりました。企業が動画広告を打ち出すにあたり、撮影から編集・配信まで自社で内製するケースも少なくありませんが、思うようにアクセス数が伸びず、集客や購買に至らない場合も。

 「原因は、発信する目的が曖昧で顧客にメッセージが伝わっていないから。存在を知ってもらうのであればチラシを配布し、購入を促すのであれば、商品やサービスのセールスポイントを伝える動画を流すとよいでしょう」

 こうアドバイスするのは、北九州市の「コメット」の代表・印山尚史さん。動画、紙媒体など各種販促ツールを制作。福岡県と大分県を中心に地場の大手企業をはじめ、中小企業や個人事業主の販路・売り上げ拡大に一役買っています。

 特徴は、見込み客が商品やサービスを利用するまでの一連のプロセスを可視化するロードマップを作成していること。見込み客の心理状態を「認知」「興味関心」「情報収集」「比較検討」「購入・申し込み」といったステージに分け、クライアントが望むアクションを起こしてくれるよう、適切なタイミングでそれぞれの客層に合った施策を講じます。

 「これは、『カスタマージャーニー』と呼ばれるマーケティング手法に基づいた戦略です。チラシやSNSのWEB広告で見込み客を集めて顧客情報をデータベース化し、ロードマップに沿って分類します。興味を持つ人にはサービスなどの具体的な内容を示す動画を配信し、検討段階にある人には申し込みフォームを提示するなどして実際の利用につなげます」

#chapter2

印刷物やWEBと掛け合わせ、多くの情報を届けるAR広告で訴求力をアップ

 「顧客への訴求力を高めるのであればAR(拡張現実)もおすすめで、ポスターなどの印刷物やWEBでも活用することができます」と印山さん。

 ARとは、現実世界を読み込み、キャラクターなどのデジタルコンテンツを重ね合わせるもので、スマホをかざすと仮想空間が立体的に映し出されます。
 チラシやダイレクトメール(DM)に、ARを起動させる2次元コード・QRを載せておけば、商品の使い方などを動画で視聴してもらうことができます。

 「テキストで詳しく解説しても、読むこと自体にハードルがありますが、ARと連動させれば、動きや音を届けることも可能です。商品を鮮明にイメージできることから、『動く紙媒体広告』とも言われています。ECサイトでは、洋服の試着体験や家具のレイアウトも試すことができるんです」

 専門学校で撮影技術を学び、テレビ制作会社に入社した印山さん。故郷の大分に戻ってからは、個人事業主として動画づくりを続ける傍ら新聞販売業を開始し、折り込みチラシの作成にも従事しました。以降、動画と印刷物の制作を柱に事業を拡大し、2018年に北九州市で創業します。その後、コロナ禍に見舞われるもARの広告業に乗り出し、新たな市場を開拓してきました。

 「紙媒体から動画、WEBまで幅広く手掛けられるのは、当社ならではの強みと言えるでしょう。ARの他にも、パソコンやスマホ上に3Dカメラで360度撮影した画像を表示させたり、SNSの画面で3D映像を飛び出させたり、記憶に残る広告を目指しています」

どんなささいなことでもお答えします

#chapter3

企業の理念や風土を伝え、会社案内や求人募集などにも有効な動画を制作

 動画は、会社案内や求人募集などにも有効な手段です。印山さんは、「取引先に企業理念や事業活動を理解してもらう」「企業風土や福利厚生を掘り下げ、採用につなげる」など、ターゲットや目的を明確にし、短い時間で分かりやすく伝えることを心掛けています。

 「求人票だけでは業務の詳細や自社の魅力が伝わらず、よい人材が集まらない」と悩むリフォーム会社の社長には、社員の声をインタビュー形式で発信することを提案しました。

 「最初は、社長さんに理想の人物像を語ってもらうつもりでした。いろいろと話を聞くうちに、素直で、何事にも周囲と力を合わせて取り組める人を求めていると分かりました。仲間意識を持って、楽しく働ける職場であることをアピールする方が効果的だと考え、社員さんに仕事内容や職場の様子、やりがいなどを語ってもらいました」

 どんな質問にも気さくに答える印山さん。フレンドリーな人柄は、撮影現場も和やかにしています。
 「照明をつけたり消したりしながら、『光を当てると、ここがこんなにきれいに映りますよ』などと説明すると、お客さまが納得して喜んでくださり、笑顔を見せてくれるんです。それがうれしくてね」。クライアントと良好なコミュニケーションを図ることで、制作のイマジネーションがふくらむと言います。

 「難しく構えず気軽に何でもお話しください。当方も、分からないことは何度もお尋ねしています。広告を作る仲間として一緒にPRしていきましょう」

(取材年月:2024年9月)

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専門家プロフィール

印山尚史

マーケティング戦略に基づいて動画を制作するプロ

印山尚史プロ

動画制作

株式会社コメット

紙媒体、動画、AR、SNSなど、さまざまなツールを用いた広告展開が可能です。見込み客が利用者になるまでのロードマップを作成し、それぞれの客層に合った手法でクライアントのメッセージを確実に届けます。

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