PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

ジャズスタンダードから唱歌まで歌を通じて人の心に寄り添い、場を彩る

親しみやすくも上質な音楽で、心地よい時間を演出するプロ

山口葵

山口葵 やまぐちあおい
山口葵 やまぐちあおい

#chapter1

企業・団体イベント等多様なシーンで楽しめるジャズを提供

 ジャズと聞けば、自由で豊かな表現や、即興ならではの楽しさを思い浮かべる人も多いでしょう。そんなジャズの魅力を、親しみやすく、そして上質な音楽として届けてきたのが、福岡を拠点に活動するジャズボーカリストの山口葵さんです。

 現在はライブ演奏を活動の軸とし、ジャズクラブでのステージをはじめ、企業や団体が主催するパーティーや式典、文化イベントなど、多彩な場で歌声を響かせています。ピアノやギターとのデュオから弦楽カルテットまで、規模や予算に合わせて柔軟に編成を組み替え、ステージを構成。ジャズのスタンダードナンバーに加え、映画音楽や世代を問わず親しまれるポップスを取り入れながら、会場の空気に寄り添う音楽を紡ぎ出しています。

 「お客さまにとって心地よい時間を共につくることが、私にとって一番の使命です。イベントの趣旨やゲストの雰囲気を事前に伺い、ご要望に合わせて編成や選曲を細やかにカスタマイズしています。ジャズは決して特別な人だけのものではなく、誰もが楽しめる豊かな表現だということを、演奏を通して伝えていきたいですね」と山口さんは語ります。

 また、演奏活動にとどまらず、後進の指導にも力を注いでいます。近年はYouTubeでのレッスン動画配信やオンラインレッスンにも注力しており、学びの場を広げてきました。今後は「学びと交流の場」としてオンラインサロンの立ち上げも視野に入れ、音楽を通じた新しいつながりを築こうとしています。

#chapter2

音楽一家で育ち、14歳で運命の出会い。表現力を磨くべく単身NYへ

 福岡市で生まれ育った山口さん。音楽好きの両親のもと幼少期からピアノを習い、歌うことが大好きな少女に成長していきました。11歳で地元のカラオケ大会に出場し優勝、「人前で歌う喜びを知った鮮烈な体験でした」と振り返ります。

 14歳の頃、兄の影響でジャズを聴き始めたことが転機に。独学でジャズを学びつつ、大手プロダクションが運営するタレント養成校の福岡校特待生となり、歌やダンスの技術を磨きました。さらに早稲田大学ではジャズサークルに所属し、学生バンドで全国各地のステージに立つ経験を重ねます。
 「就職活動をして会社勤めをする自分はどうしても想像できなかった」と語る山口さん。その言葉の通り、音楽の道を歩むことはごく自然な選択だったのです。

 卒業後は東京で活動するも体調を崩し、福岡に戻って療養。回復後に地元で再びステージを重ねる一方、「もっと音楽を深めたい」という思いから、単身ニューヨークへ渡ります。現地では有名クラブでのジャムセッションに参加し、マンハッタン音楽院などで教鞭も執るジャズボーカリストのナンシー・マラーノ氏に師事。聴衆と対話するスリリングな演奏スタイルに大きな影響を受けたと言います。

 帰国後は世界的ピアニストとCDを制作し、音楽評論家からも高く評価されます。2018年には「Swing in Strings〜弦楽カルテットで紡ぐJAZZ」のライブレコーディングCDが、ジャズ批評社が刊行する、ジャズを専門とした音楽雑誌「ジャズ批評」のジャズオーディオ・ディスク大賞ボーカル部門で海外の一流シンガー達が名を連ねる中、日本人で唯一ベストテン入り銀賞を受賞。寺院での奉納演奏や海外要人主催のパーティーでの演奏など、活動の場を広げました。

山口葵 やまぐちあおい

#chapter3

懐かしい楽曲をジャズアレンジ。日本人だからこそできる音楽を、福岡から世界へ

 2025年には8枚目の新譜「RecollectionⅡ 花のおと」を全国発売。ジャズオーディオ・ディスク大賞ボーカル部門で第5位に入賞し、2018年に続いて海外トップアーティストと並んでの選出となりました。録音品質や演奏を支えたミュージシャン陣も高く評価されています。

 近年注力しているのは、日本語の楽曲や童謡・唱歌をジャズに取り入れること。
 「英語の歌詞は、日本人には直接響きにくい部分があります。だからこそ、日本人としての自分にしかできない音楽を探ってきました」と山口さん。
 「赤とんぼ」や「ゴンドラの唄」、子守唄メドレーなどをジャズにアレンジし、聴衆の心の原風景を呼び覚ます歌声は、多くの人の胸を打ちます。また、絵本朗読とのコラボレーションなど、ジャンルを超えた表現にも挑戦し、独自の世界観を創り出してきました。

 SNSや動画配信を通じてファンを広げながら、企業や団体イベント出演と並行してオンライン活動も拡大予定。「ライブは特別な場として大切にしながらも、オンラインを通じて全国、そして海外の方々とつながれる可能性を広げたいです」と語ります。

 「ジャズは決してハードルの高いものではなく、誰もが心から楽しめる音楽。声を通じて人の心に寄り添い、場を彩る存在でありたいです」
 山口さんの音楽は、これからも多くの人々に特別な時間を届けていくことでしょう。

(取材年月日:2025年8月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

山口葵

親しみやすくも上質な音楽で、心地よい時間を演出するプロ

山口葵プロ

ジャズボーカリスト

ボーカルとピアノやギターとのデュオ〜弦楽カルテットまで、規模や予算に応じて柔軟に対応。ジャズスタンダードから映画音楽やポップスまで取り入れ、会の雰囲気に寄り添ったステージで心地よい時間を演出します。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ福岡に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または九州朝日放送が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO