歯科医療のイメージを変えることに情熱を注ぐ歯科医師田名網宏樹

歯科医療のイメージを変えることに情熱を注ぐ歯科医師

田名網宏樹

歯をできるだけ残す治療法を採用し、患者の心の負担軽減も目指す

　「なるべく抜かない、なるべく痛くない、なるべく怖くない治療をモットーとして掲げています。歯科治療に苦手意識のある方は多くいらっしゃいますが、問題を放置すると歯を失うリスクが高まり、健康問題につながることもあります。歯医者に対するイメージを変え、安心して通える場所にしたいですね」

　そう話すのは歯科医師の田名網宏樹さん。柏駅東口から徒歩3分の利便性の高い場所に「ジャパンデンタルクリニック」を開院し、地域住民に寄り添った歯科医療を提供。各分野に特化した歯科医師がチームを組み、総合的な治療を実践しています。

　患者の自然な歯をできるだけ残すことに重きを置いた治療が特長で「歯を抜かないで済むよう、できる限りのことをします」と力を込めます。ドックスベストセメント治療やアイコン治療など、なるべく削らない・なるべく痛みが少ない治療方法を採用し、患者の負担を軽減することに努めています。

　院内はバリアフリー設計を採用しており、車いすやベビーカー利用者にも配慮。小さな子どもが安心して通えるようにキッズコーナーを設置し、歯科治療に対する恐怖心を和らげるための工夫もされています。また、個室診療室を備えたプライベート空間を重視し、患者がリラックスできる環境を整えています。

　「休診日を設けず診療を行っており、忙しい方でも通いやすい環境を提供しています。歯は痛みを我慢しても治りません。早期の治療で健康を守っていきましょう」

歯の痛みに苦しんだ経験が、歯科医師を志すきっかけに

　田名網さんは、栃木県の出身。卒業後、歯学部付属病院の再生歯科治療学講座に入局し、4年間にわたり歯を「残す」治療を専門的に学びます。
　「歯を抜かずに保存する治療法やティースバンクといった先進的な技術を学び、歯の保存に対する理解を深めました。その後、2011年からは東京都内の複数の歯科医院で勤務し、実践的な経験を積む中で、さらに技術を磨きました」と当時を振り返ります。

　田名網さんが歯科医師を志すきっかけとなったのは、高校3年生の時に経験した親知らずの痛みだったと言います。
　「親知らずの痛みがあまりにひどく、何も手につかないほど苦しんでいました。意を決して歯科医院を訪れ、治療後の痛みがやわらいだ時、とても感動したのを今でも鮮明に覚えています。しかし、やはり治療中や術後には痛みが残ることに不安を感じ、『できるだけ痛みのない治療を提供したい』と強く思ったことが今の自分を作っています」

　そして、2015年に「ジャパンデンタルクリニック」を開院。開院に際しては、多くの人々からの温かい後押しがあったといいます。
　「勤務先の歯科医院が変わるたびに、多くの患者さんが私についてきてくださいました。ある時、患者さんから『先生が転職するたびに追いかけるのは大変だから、ぜひ開業してほしい』という言葉をいただき、その声に背中を押されて開業を決意しました。患者さんに支えられてここまで来ることができたと、深く感謝しています」

理念を全国に広め、歯科治療に対するイメージを根本から変えたい

　田名網さんは、「世の中の歯科に対するイメージを根本から覆したい」という強い信念を抱いています。

　「一般的に、歯科医療は『痛い』『怖い』といったネガティブなイメージがつきまといがちですが、私はそのイメージを払拭し、『歯科医療の常識を変えたい』と思っています。『歯医者に行ったらすぐに歯を抜かれる』という不安を抱える方も多いでしょう。もちろん場合によっては抜歯せざるを得ないこともありますが、当院ではご自身の歯を残すことを最優先に考え、なるべく抜かない治療法を提案しています」

　特に力を入れているのは、患者とのコミュニケーション。『先生が怖くて会話や質問ができない』という問題を改善するため、田名網さんは患者が話しやすい空気を作ることを心掛けています。痛みの有無や状態を確認し、必要な治療や、今後の治療計画などを丁寧に説明します。

　「患者さんが話しやすい空気を作ることが、何よりも大切だと考えています。患者さんの恐怖や不安を取り除くためにも、さまざまな質問に応え、安心して治療を受けられる環境を整えたいですね」

　今後さらに、「なるべく怖くない・なるべく痛くない・なるべく抜かない歯科治療」の理念を全国に広め、「不可能を可能にする歯科治療を提供し続けたい」と意欲を燃やします。

　「最終的な目標は、このアプローチが日本の歯科治療の新しい常識となることです。院名『ジャパンデンタルクリニック』には、そのような強い意志を込めています。これからも、患者さんが安心して治療を受けられる歯科医院を目指し、全力を尽くしてまいります」

（取材年月：2024年8月）

自身の歯を残すことが最優先。歯科医療のイメージを変えることに情熱を注ぐ

歯をできるだけ残す治療法を採用し、患者の心の負担軽減も目指す

歯の痛みに苦しんだ経験が、歯科医師を志すきっかけに

理念を全国に広め、歯科治療に対するイメージを根本から変えたい

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