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1949年創業以来培ったノウハウで、商品の魅力を引き出す折箱・紙箱をオーダーメード

オーダーメードの折箱・紙箱で売り上げに貢献するプロ

渡部智樹

渡部智樹 わたなべともき

#chapter1

サイズ、形状、色、素材をカスタマイズして商品の差別化を図り、付加価値を向上

 「お客さまの商品の魅力を引き出す、ワンランク上の箱をオーダーメードいたします」と語るのは、「折安」3代目代表の渡部智樹さん。主に、料理店の仕出しやホテルのお弁当、駅弁に使う折箱、菓子メーカーの贈答用の紙箱などを製造・販売しています。

 断裁から組み立てまで、全工程を熟練のスタッフが手作業で仕上げるのが強み。サイズ、形状、色、素材などを自在にカスタマイズすることで、商品の差別化と付加価値の向上につなげています。絵柄のある化粧紙を表面に貼った箱はバリエーションが多彩で、店名を箔押しすることもできます。

 「既製品の容器にお弁当を詰める際、容器に合わせておかずの量や品数を増やし、隙間に緩衝材を入れることが多いと、お客さまからよく伺います。一方、当方では提供したい量や品数に合わせて折箱のサイズや仕切りを調整できるため、食材・緩衝材・労力等に無駄がなくなり、経費・人件費の節約やフードロス解消につながります。50個前後の小ロットから注文可能なので、テークアウト事業を始めたい方にもおすすめです。電子レンジで加熱できる容器もありますよ」

 顧客の約7割は飲食関係ですが、規格外サイズのリーズナブルな箱や、既製品にはない趣向を凝らしたギフトボックスを探しているショップや企業、工場などからも依頼を受けています。これまでに、弓道の矢や小さな機械部品、なまはげのお面などを入れる箱を制作してきました。化粧品や雑貨用では、デザイン性を備えた箱で中に収める品を華やかに演出しています。

 「多くの方が私どものような製造業者の存在をご存じなく、既製品しか選択肢がないと思い込んでいます。当社は1949年の創業以来、3代に渡ってお客さまのご希望に寄り添ってきました。長年の経験知と技術を生かし、お弁当やテークアウトはもちろん、菓子、雑貨、スポーツ用品、工業用品など用途に応じた箱作りをかなえます」

#chapter2

秋田市民市場の店舗を拠点に、飲食店の開業とSDGsへの取り組みをサポート

 秋田の台所、秋田市民市場内にある「折安」の小売店は、約60年の歴史を誇ります。折箱・紙箱の販売から始まり、顧客の要望に応じて取り扱うアイテムを拡充。現在では、箸や洗剤などの消耗品、調理道具、厨房機器に至るまで、飲食業に向けた各種商品をそろえています。

 渡部さんは近年、飲食店のスタートアップも後押ししています。数年ほど前、独立を考えている料理人の友人から相談を受け、店舗の立ち上げを全面的にフォローしたことがきっかけです。

 「当方には飲食関係のお客さまが多く集まるため、業界に関する豊富な情報と幅広い人脈があります。開店に必要な商材や備品を提供するのはもとより、内外装の施工業者や創業資金に利用できる補助金申請の専門家も紹介できます。友人には『場所とスタッフだけ用意して』とお願いしました」

 コロナ禍の影響で残念ながらオープンはかないませんでしたが、その後も毎年複数の飲食店開業をサポートしている渡部さん。最近では、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みも支援しています。

 「多くのお客さまは関心があるものの、『何をしていいか分からない』との声を耳にします。けれども、環境に配慮した植物原料のバイオマスプラスチック素材のごみ袋に切り替えなど、簡単に始められることもあります。秋田県の『SDGsパートナー登録制度』の取得もお手伝いしますので、事業の社会的意義を高めたいという方はご相談ください」

#chapter3

知識より知恵を信条に、時流や市場のニーズにそった事業展開で顧客と秋田を活性化

 「学生時代にアメリカ留学し、大学卒業後は海外経験を生かし商社の営業として働いていました。当時から大切にしていた信条が『知識より知恵』です。2016年に会社を継いだ後も、この理念を社員と共有しながら、さまざまな折箱・紙箱を開発し、社内の仕組み、組織づくりも進めてきました」

 特に定期的な会議や交流会などを通じて部門を超えた情報共有を促進した結果、社員間のコミュニケーションが活発化。ベテランだけでなく若手社員からも創意工夫の提案が増え、社内全体で切磋琢磨する雰囲気が生まれています。

 渡部さんは社内でかっ達に意見を交わしながら、また時代のトレンドや海外発の先進的なアイデアを取り入れ、培ってきたノウハウと融合させることで1歩先へ行く、1歩上を行く事業を展開していきたいと力を込めます。

 「秋田は今後、人口減少と高齢化で外食が減っていくと予想されていますが、コロナ禍にキッチンカーやデリバリーサービスが台頭したように、私どもも時流や市場のニーズをつかみ、さまざまな知恵で皆さまのビジネスでお役に立ちたいと考えています。お客さまの売り上げアップを通して、秋田全体の活性化に貢献できればうれしいですね」

(取材年月:2024年6月)

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渡部智樹

オーダーメードの折箱・紙箱で売り上げに貢献するプロ

渡部智樹プロ

折箱と紙箱の製造・販売

株式会社折安

折箱・紙箱を職人が丁寧に手作りし、顧客の細やかな要望に応え、サイズ・形状・色・素材などを自在にカスタマイズできる。豊富な経験と技術に加え、知識より知恵の信条のもと、商品の差別化や付加価値向上にも貢献。

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