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地域と暮らしに寄り添う大工職人が、生涯にわたり住みやすい家づくりをサポート

地域密着で温かな住まいを支える家づくりのプロ

芦澤拓也

芦澤拓也 あしざわたくや

#chapter1

土地探しから打ち合わせ、設計、施工まで一貫し、理想を細やかに反映

 木のやわらかい風合いと、日だまりのようなぬくもりに包まれたわが家をかなえるため、技巧を凝らすのは、秋田県横手市の「芦澤建築」代表の芦澤拓也さん。木材で構成する伝統的な木組み工法で、注文住宅やリフォームを手掛けています。

 「当方は私を含め2人体制で営業はいません。地域に根差した大工職人が、土地探しからお手伝いします。打ち合わせ、現地調査、設計、施工まで一貫し、お客さまの理想を反映します」

 夢のマイホームで不安や不満が生じないよう、好みのデザインや希望のレイアウトなどを丁寧にヒアリング。資金計画についてもアドバイスしています。

 「見積もりで追加費用が出ないように、内外装の仕様やキッチンなどの住宅設備を、お客さまと細やかにすり合わせます。プランニングでは『暮らしやすさ』に重き置き、お客さまのご要望でも住みにくくなる場合は、私の経験を踏まえ正直にお伝えしています」

 壁紙や床材の張り替え、水回りの交換、段差をなくし、手すりやスロープを設置するバリアフリー化など住宅改修も幅広く対応。冬は降雪量が多く、冷え込むため、天井や壁に断熱材を施し、二重窓で気密性を上げて熱の出入りを抑えたり、床暖房で足元から暖を取ったり。冷暖房効率を高めて光熱費を削減し、省エネで環境負荷の低減にもつなげています。

 「豪雪地帯において大事にしているのは『雪で苦労しない家』です。屋根の雪下ろしで転落事故などを防ぐため、勾配を付けて落雪を促すといった工夫のほか、落ちる方向も十分に検討し、通行人やご近所に迷惑をかけないよう配慮しています」

#chapter2

「現場は生き物」の言葉を胸に、常に考え、最善を尽くす姿勢を学び独立

 芦澤さんは地元の工業高校で建築の基礎を学び、山形の短大で木造住宅など木工の技能を習得。卒業後は秋田県・羽後町の工務店へ。朝4時から夜まで師匠のもとで修練する厳しい弟子制度を経験し、仕事との向き合い方をたたき込まれました。

 「見習い時代、師匠の『現場は生き物だから、常に考えろ』という言葉を胸に刻み、その日、その場で最善を考える姿勢が身につきました。業務をただこなすだけでは成長しません。状況に応じて何をすべきか熟考し、改善を積み重ねることで本物の技術が養われるのだと思います」

 修行4年目を迎えた頃、一人前として独り立ちする弟子上がりの課題として、自分の家を自分の手で建てることを命じられます。晴れて自宅の建設を遂行し、棟梁としての準備期間を経て、2006年に独立を果たします。

 「当初は案件が無く苦労しました。ある日、祖母の家を直したことが口コミで近隣に広がり、『じゃあ、うちも』と依頼が増えたんです。大切な家を託すのですから、知らない人には頼まない風潮もあり、私の仕事ぶりを見てもらう機会だと捉えました」

 顧客の理解や納得を得ることを心掛け、信頼を築いてきた芦澤さん。「お客さまにご満足いただき、これまでに失敗はありません」と胸を張ります。

 「お客さまから『想像していたより安く、良い仕上がりになった』と言ってもらえると冥利に尽きます。現在は建材や技術の進化も目まぐるしいので、アンテナを張り、プロとして多様なニーズに応えられるように知見を深めています」

#chapter3

「この町で暮らしたい」「帰りたい場所」と思える家づくりにまい進

 快適な住まいで心穏やかな日常を届け、人々が集う豊かな地域づくりを支えるべく、「少数精鋭の職人集団を作りたい」と意気込む芦澤さん。後進を育成する一歩として、地域の学校で横手市や大工の魅力を紹介する活動も行っています。

 「進学や就職で都市部に出るなど、地方では人口減少や高齢化も進んでいます。まずは『横手市に住みたい』という子どもが増えてほしいと願っています。併せて、家を組み上げるものづくりの楽しさや、イメージを形にしてお客さまに喜んでもらうやりがいを発信することで、『大工さんってかっこいいな』と興味を持ってもらい、建築業に従事する人材を増やしたいですね」

 未来を担う若い人たちが「この町でずっと暮らしたい」「帰りたい場所」と思えるように。横手市の大工として、生涯にわたり住みやすい家づくりに取り組む芦澤さん。

 「結婚したので新居がほしい」「子どもが大きくなったので個室を設けたい」「孫と一緒に住める二世帯住宅に改装したい」など、ライフスタイルの変化に応じて住まいを整え、顧客の人生に寄り添う工務店を目指しています。

 「雪深く、寒くて大変という声も多いですが、北国であっても心地よい住空間を実現できます。昨今は夏の暑さも増しています。建物の隙間を減らし、外気温の影響を受けにくい高気密・高断熱性能を備えることで、冬は暖かく、夏は涼しい室温を保つことができます。地域の気候風土になじみ、人にも環境にもやさしい木の家は当方にお任せください」

(取材年月:2025年10月)

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専門家プロフィール

芦澤拓也

地域密着で温かな住まいを支える家づくりのプロ

芦澤拓也プロ

建設業

芦澤建築

地元・横手市の特性を熟知し、「雪で苦労しない家づくり」をかなえます。最初の打ち合わせから施工まで代表自らが一貫対応し、誠実な提案と丁寧な施工で、安心して暮らせる住まいを提供します

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