現役オーナーが、飲食店経営を成功させるノウハウを伝授（3/3）

現場や人に目を配り、行動に起こすリーダーの本気度で飲食業を成功に導き喜びを共有したい

　澤栁さんがコンサルティングで重視するのは、〝現場〟を見ることです。
　「新店オープンなら、出店候補地で人の流れを見たり、大家さんに設備の詳細を聞いたり。既存店では、オーナーが考えるお店の強みと、お客さまが魅力を感じるポイントがずれていて、サービスに反映できていないケースがあります。その店の空気まで把握しなければ、問題の本質を見抜けないので、現地に行くことは大事にしています」

　また、経営の要ともいえる店長の育成にも多く携わってきた澤栁さん。一人一人の特性も見極めながら、リーダーとしての素養を養います。成功の鍵は〝リーダーの本気度〟で、リーダーが本気で取り組めば約3か月で店舗は大きく変わるとか。
　「売り上げを伸ばすのが得意な人と、コスト管理が得意な人がいますが、経営目線では、お客さまの満足度を高め、売り上げを伸ばすスキルが重要。例えば〝手洗い場の水栓が回しにくい〟など、小さい改善点に気付き、すぐに行動に移していくリーダーの〝本気度〟こそが、お店の日々のファンづくりに直結します」

　飲食業で豊富な実績を持つ澤栁さんは、「これほどおもしろい仕事はない」と言います。
　「食材や料理など食に関する知識が深まり、お客さまと出会える喜びも味わえ、行動すれば必ず結果が味わえる、人間味のある仕事だと日々実感しています。店名の〝8〟は、ラウンドアバウト（環状交差点）をイメージし、人と人が集まる拠点にしたいという願いを込めています。長年の業界経験を生かして、お役に立ちたいですね」

（取材年月：2023年7月）

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