- お電話での
お問い合わせ - 024-545-6111
コラム
腹部脂肪増加でがんリスク上昇?
2017年6月8日
腹部脂肪増加でがんリスク上昇?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「腹部脂肪増加でがんリスク上昇?」という報告です。
余分な脂肪が付くと一部のがんリスクが上昇するが、その際は脂肪の量だけでなく脂肪の付く場所が重要であるという研究結果が報告された。研究を率いた国際がん研究機関の研究者は、「今回の研究で、過剰な腹部脂肪はBMI(体格指数)と同じくらい、肥満関連のがんリスクを示す指標となることが判明した。今回の研究は、体型によるリスクに対する理解をさらに深めるものだ。生物学的な基盤による影響をより明確に示すためには、がんリスクを検討する際にBMI以外の因子についても調べることが重要だと考えられる」と話している。
今回の研究では、平均年齢62~63歳の計4万3,000人を前向きに追跡した7件の研究結果を分析した。中央値12年間の追跡期間中に、1,600人超が肥満関連のがんと診断された。分析の結果、腹囲(ウエスト周囲長)が1標準偏差(SD)増大するごとに肥満関連のがんリスクは13%上昇していた。同様に、臀囲(ヒップ周囲長)が増大すると9%上昇し、ウエスト・ヒップ比が大きくなると15%上昇していた。ただし、この結果は過剰な腹部脂肪ががんリスクを高めると証明するものではない。
過体重や肥満は、予防可能ながんの原因としては喫煙に次ぐ因子であり、大腸がん、乳がん、膵臓がんなど13種類のがんと関連している。がんの専門家である英国の別の研究者は、「がんリスクを減らす方法について、人々に知らせることが重要である。健康体重の維持は、がんのリスク低減に利益をもたらす可能性があり、他にも多くの恩恵が得られる」と話している。
以前から肥満とがん発症リスクに関しての報告はありましたが、脂肪沈着の場所にまで言及した報告はあまりなかった様に思います。ただ、以前から皮下脂肪ではないいわゆる異所性脂肪沈着がメタボと関連しているという報告があり、特に日本人では肝臓や筋肉さらには内臓脂肪が付きやすい民族であるとも言われています。良く隠れメタボなどとも言われていましたが、体重がさほど多くなくても腹回りが出ているような内臓脂肪が多い方はやはり注意が必要かも?知れませんね!
クリニックの雛ツバメ達...かなり大きく成長してきました。この様子だと近日中に飛行訓練も開始しそうです!
関連するコラム
- 米国ではがんの4割は肥満と関連? 2017-10-22
- がんの6割は遺伝子複製ミス、肺・胃がんは予防が有効? 2017-03-25
- 熱いお茶と毎日の飲酒で食道がん? 2018-03-09
- わずかな減量で乳がんリスク低下? 2018-01-08
- 痩せた女性でも高カロリー摂取でがんリスク? 2017-09-08
コラムのテーマ一覧
- 熱中症
- 日常の出来事
- 医療環境
- 電子たばこ
- 時事ネタ
- 震災関連
- ご挨拶
- ビールの効用?
- 生活習慣病予防
- 糖尿病関連の報告
- コーヒーの効用
- がん予防
- 日本経済の状況
- 医療コラム
- 原発事故関連
- 薬剤の有効性
- ダイエットの秘訣
- メタボの原因?
- カロリー制限で長生き?
- 運動の効用
- 記憶の不思議?
- 高血圧予防?
- hiroの温泉紀行
- 医療界の新発見?
- 腸内細菌の役割
- 医療マメ知識
- 年末のご挨拶
- 糖尿病予防
- 認知症予防?
- 脳卒中リスク低減には?
- たばこの害
- ポケモンGO
- 加齢に伴う変化の特徴
- 心臓病増悪の原因
- 救急医療
- 内臓脂肪の悪弊
- 飲み過ぎ予防には?
- 長生きの秘訣
- 感染性胃腸炎
- インフルエンザ
- 長生きの秘訣?
- ポケモンGO
- 医療情報
- 研究会発表
カテゴリから記事を探す
佐藤浩明プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。