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人の役に立つ経験を通して自己肯定感を育む、子どもから未来までを支える居場所づくり

社会とのつながりを通じて子どもの笑顔や幸せを育むプロ

平形洋司

平形洋司 ひらかたようじ

#chapter1

「あるがまま」を受け入れ、笑顔で迎え笑顔で帰す放課後等デイサービスを運営

 近年、子どもを取り巻く環境は変化し、家庭や地域とのつながりが薄れる中で、子どもや保護者が孤立しやすくなっています。

 「どんなときも、一人一人の『あるがまま』を受け入れる場でありたいですね」と語るのは、鶴岡市で放課後等デイサービス「みんなのそら」「みんなのそら にじ」を運営する「スエヒロ」代表取締役の平形洋司さんです。何より大切にしているのは、子どもたちが子どもらしく、安心して笑える時間を過ごせること。そのため、施設では「笑顔で迎え、笑顔で帰す」ことを日々の基本に据えています。

 施設では年間40種類以上の多彩なプログラムを用意。工作やダンス、外遊びなどを通して思いやりや協調性、粘り強さ、創造性といった非認知能力を育みます。夏は海水浴、冬はそりすべりを楽しむなど、自然と触れ合う活動も豊富です。

 「幸せになるために成長していってほしい。そのためには、まず楽しい時間をたくさん重ねることが大事だと思っています。一人の笑顔の先には、たくさんの笑顔が待っています。小さな幸せが、みんなの幸せになっていくんです」

 この言葉どおり、施設には子どもたちの笑顔が自然と広がる空間が生まれています。小学生から高校生までが利用し、異なる年齢の子ども同士が関わる中で、年上の子が年下を気遣ったり、トラブル時に仲裁したりする姿も見られ、年下の子にとっての学びになっています。また保護者からは、「大好きな場所」「仲間と呼べる友だちができた」といった声も寄せられています。

#chapter2

人の役に立つ経験が、子どもたちの自信と幸せを育てる

 平形さんは、子どもたちが「人の役に立つ喜び」を実感できる取り組みも大切にしています。地域の介護施設へ、子どもたちが描いた絵を届ける活動はその一つ。受け取った高齢者の笑顔を見て、子どもたちも自然と誇らしげな表情を浮かべます。さらに、その絵を使ったカレンダーや缶バッジを制作・販売し、収益は生活困窮者支援団体や不登校児を支えるフリースクール、被災地支援団体などに寄付しています。

 「誰もが、自分なりの方法で人の役に立てるんです。社会に貢献することでも幸せを感じることができると、子どもにも保護者にも伝えていきたいと考えています」

 近隣のゴミステーションの草むしりを定期的に行うのも、地域との関係を大切にしたいという思いから。送迎や子どもたちの声への理解を得るためにも、日頃から顔の見える関係づくりを心がけています。
 「『みんなのそら』ではウサギを飼育しており、餌やりなどを通じて小さな成功体験を積むことができます。自分があげた餌を食べてくれた。それだけでも、子どもにとっては大きな達成感になるんです」と平形さん。こうした経験が、自己肯定感を育みます。

 また新たな取り組みとして、学習障害に対応した個別学習サポートも開始。元教員のスタッフを中心に、研修を重ねながら、一人一人の困りごとに合わせた支援を実践しています。

 「テストで100点を取ることが目的ではありません。『分かるって楽しい』と感じてもらうことが一番の目標です。勉強に苦手意識のあった子が継続的に通い、自ら机に向かう姿に成長を感じています」

#chapter3

通信制高校のサポート校も併設。子どもから大人へ、地域で生きる未来を支えるために

 2023年には、通信制高校「明蓬館高等学校」のサポート校として「みんなのそら高等学院」を開校しました。障がいの有無に関わらず生徒を受け入れ、不登校経験のある生徒にも配慮しながら、それぞれのペースで学べる環境を整えています。通信制でありながら、将来の自立に向けて調理や職業体験など実体験を重視しているのが特徴です。進学・就職の相談はもちろん、履歴書作成や面接指導まで丁寧に行います。

 「ここで働きたいと進学を決めた子もいます。『みんなのそら』が、子どもたちにとって大切な場所であることが何よりうれしいです」

 平形さんが福祉の道に進んだ原点は、大学時代にアルバイトで子どもに水泳を教えていたこと。人と接する仕事の楽しさに触れ、神奈川県の社会福祉法人に就職しました。11年間経験を積んだ後、鶴岡市へ帰郷。障がい者の相談支援専門員として多くの悩みに向き合いました。「もっと近くで当事者や家族を支えたい」との思いから、2016年に放課後等デイサービスを立ち上げています。

 現在は、新卒から70代まで、多様な年代のスタッフが得意分野や資格を生かしながら利用者のサポートにあたっています。「スタッフが笑顔で働くことが、子どもたちへの良い支援につながる」と、働きやすさや対話を重視した職場づくりにも注力。今後は成人後の生活や就労の場も作り、支援の幅を広げたい考えです。

 「障がい者は社会的弱者と見られがちですが、必要なサポートがあれば活躍できることを社会に示したいですね」

(取材年月:2025年12月)

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専門家プロフィール

平形洋司

社会とのつながりを通じて子どもの笑顔や幸せを育むプロ

平形洋司プロ

社会福祉士

有限会社スエヒロ

一人一人に寄り添い笑顔を育む放課後等デイサービスや通信制高校サポート校を運営。遊びや社会体験を通して成長を支えています。学習障害にも対応し個別学習支援を実践。分かる喜びや意欲を引き出します。

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