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Mybestpro Interview

企業の思いを言葉で可視化、情報を流通させてコミュニケーション促進し地域経済に貢献

企業や人の魅力を紡ぎ出し発信する言語化のプロ

渡辺悠樹

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取材

#chapter1

丁寧な取材とリサーチ力で言葉を紡ぎ、企業にプラスの価値を添えるクリエイティブ制作

 「言葉の力で地元企業の力を引き出す」と、ライティングやデザインワークを通して企業の存在価値を高め、広報・ブランディングで強みを明確に打ち出し、ビジネスを応援する「麦角社」代表の渡辺悠樹さん。

 山形県新庄市を拠点に、パンフレットやリーフレット、WEBサイト、SNSなど、紙・デジタル媒体を活用して企業や人、商品・サービスをプロモーションするメディア戦略をサポート。企画立案から取材・執筆・編集・デザインまで制作全般を手掛けています。

 「独自の魅力やメッセージをいかに正確に分かりやすく内外に届けられるかが、さまざまなビジネス課題を解決に導く鍵」と話す渡辺さん。同社のメインライターとして取材・執筆にも携わっています。

 「重きを置いているのが、現場の声を丁寧にすくい上げる取材活動です。創業者や個人事業主、研究者といったキーパーソンの肉声から伝えたい思いの本質に迫り、唯一無二の物語を紡ぎ出します。医療・農業・教育・法務・行政などジャンルを横断したリサーチ力で、専門性の高い内容や特殊な分野のコンテンツ制作にも対応いたします」

 幅広いニーズに応えられる理由は、渡辺さんをはじめ、クリエイターの層の厚さ。
 法律や経済、ITなど多様な分野やテーマに精通するライターやデザイナーに加え、弁護士・税理士・公認会計士といった外部監修ブレーンがチームを組んで、訴求力の高いサービスを提供しています。

 2024年からは、地元中小企業の新規開拓・販売促進・人材確保に特化したブランディング事業「B-Wright(ブライト)」もスタート。地域産業のさらなる発展を後押ししています。

#chapter2

移住者ならではの視点と少年時代から培った言語化スキルで「地域おこし協力隊」として活動

 少年時代から感受性が豊かで、創作・実話にかかわらず、物語の登場人物が語る言葉やストーリーにワクワクし、心を震わせてきた渡辺さん。
 「いつかは自分なりの物語を紡ぎたい」と、創作活動を行う傍ら、ある時はバーテンダーとして人々の打ち明け話に耳を傾けるなど、数々の職場やシーンに身を置いて人間観察に励んだそう。

 夢をかなえるために自らに課したロードワークのような日々の中、自身を省みる契機となったのが、2011年に東日本を襲った大震災でした。

 「当時私は食品業界に勤めていて、都市機能の一部になっているかのような暮らしに息苦しさを感じはじめていた頃でした。社会システムが出来上がって身動きの取りづらい首都圏よりも、むしろ地方にこそ自由と可能性があると感じました」と、これまでの生活をリセット。妻の出身地でもある新庄市に居を移しました。

 まずは地域おこし協力隊に名乗りをあげ、地元農家を中心に自治体や企業、地域の人々と連携し、農業や食を通して地域を盛り上げるための国の補助金制度を活用。事業計画の策定やイベントの企画・運営、商品開発、PR資料の制作など、団体メンバーや地域のステークホルダーらとともに奔走します。

 「地方にとって、民間企業による産業の活性化は普遍的なテーマであり、3~4年という短期間で成果が得られるようなものではありません。補助金事業は思い描いたような結果は出せませんでした。無力さを思い知る一方で、地域の課題やニーズへの向き合い方は、移住者ならではのフラットな視点と、培ってきた言語化スキルが役立つかもしれないと気づくきっかけにもなりました」

講演

#chapter3

企業のブランディング戦略、地元発信のクロスメディア、街かどでの活動で地域を元気に

 「商品やサービスを循環させることで、社会が豊かに潤います。その流れをよどみないものにできるのが、言葉であり情報ではないでしょうか」
 渡辺さんはライターとしてのリサーチ力と言語化力を最大限活用することで、たゆまぬ流れの一端を担います。

 「これまでの数多くの取材活動を通して見えてきたのが、創業者や事業主が自社の商材にかける真摯(しんし)な思いです。しかし同時に、企業活動の根幹である理念やビジョンを、全ての従業員が共有しているとは言い難い現状も感じました」

 渡辺さんが提案するB-Wright事業は、経営者の熱意や考えを言葉によって「見える化」し、地場産業の情報発信力を底上げする取り組み。取引先や顧客などに向けた対外的なイメージ戦略に止まらず、自社事業の強みや社会への貢献度を従業員らに再確認してもらうインナーブランディングにも力を入れています。

 「地域に向けての働きかけも始めています。子育てや選挙などを通して最上の暮らしを語り合う『いどばたネット』を開設。人々の活発な情報交換の場も開拓中です」

 農家と消費者との距離を近づけるための挑戦も。
 最上地域の農業情報を紹介するWEBサイト「農家のつくえ」から活動を広げ、ニューグランドホテル(新庄市)での朝市マルシェをはじめ、街なかの各所で農産物販売を試みるなど、クロスメディアとリアルの両面から地域の暮らしを盛り上げます。

 心躍るどんなストーリーが描かれていくのか、今後の展開から目が離せません。

(取材年月:2025年4月)

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専門家プロフィール

渡辺悠樹

企業や人の魅力を紡ぎ出し発信する言語化のプロ

渡辺悠樹プロ

ライター・クリエイティブ制作会社経営

合同会社麦角社

本質に迫る丁寧な取材やリサーチ、デザインワークにより、人や企業の目に見えない魅力やメッセージを言葉の力で「見える化」。クロスメディアを通じた情報発信で企業の存在価値を高め、地域産業と人々の暮らしを応援

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