工場設備の点検、修理、施工工事で、工場の安全を守るプロ
太田勝義
Mybestpro Interview
工場設備の点検、修理、施工工事で、工場の安全を守るプロ
太田勝義
#chapter1
「建物を守り、人を守ることが私たちの使命です」と語るのは、「スリーエー」の代表・太田勝義さん。山形県東根市に本社を置き、県内企業を中心に工場設備の保全サービスを展開しています。
「当社は、消火器や火災報知器、スプリンクラー、防火扉といった防災設備の点検やメンテナンスを中心に、その他の設備の点検・修理、電気、管工事も請け負っており、年間で2000件を超えるご依頼をいただいています。工場の保守・管理に関することであれば、さまざまな分野のご相談を承っております」
従業員18名とコンパクトな体制ながら、1人当たりの資格保有数は18.6件に上り、多様な業務をカバーしています。また、組織体制は、上からの指示を待つのではなく、担当者が責任を持って案件を進めるホラクラシー型を採用しています。
「一人一人が責任を持つことで、お客さまのご要望に的確に応え、上司が承認するのを待つ、といった無駄な時間を省いて効率的に作業をすることができます。トップダウンではなく、主体的に行動するので、成長スピードも速いんです」
自己裁量を尊重しつつ、従業員が連携し合うチームワークが育まれているのも特長です。
「経験の浅いスタッフに対しては現場を熟知したスタッフが、危険を予知して指摘し、防護策を助言する流れができていると自負しています。みんなが協調して動く連動性により、施設の安全性を高めています」
#chapter2
太田さんは高校卒業後、地元の大手企業に就職し、設備保全管理に従事。2017年に30年間勤務した職場を離れて「スリーエー」に入社し、2019年に代表に就任しました。
「入社当時は、資格をもつ従業員がいても、それを十分に生かせていない状況でした。
社長就任後は、従業員が経営者視点で考え、実践するチームづくりに注力してきました。お客さまの満足度向上を目指し、それぞれが創意工夫を重ねることをモットーにしています」
個人の成長は会社の発展に直結することを実感している太田さん。個の力が会社の強みになっていると言います。
「私が当社に入った頃は若い世代が少なく、会社を継続するには後進を育成する必要がありました。2008年の創業以来、誰ひとり退職者が出ていないことは働きやすい職場である何よりの証拠だと考え、若手人材の採用にも積極的に取り組みました。また従業員に意思決定を委ねることで、自分の責務を果たす気概も育まれています。世の中の著しい変化に対応する技術技能を養うには、従業員おのおのが多能工として業務を遂行することが重要です。こうした取り組みが、当社を選んでいただける機会の増加につながっていると感じています」
#chapter3
従業員の意欲を引き出し、パフォーマンスアップを図ってきた太田さん。同じ中小企業の経営者と交流する中で地域貢献にかける熱意に感化され、自らも地域密着で知見を還元していきたいと話します。
「これまで培ってきたノウハウを生かし、地域に貢献することが私の目標です。『作業の能率が悪い』『生産性が上がらない』といった問題を解決する一助になればうれしいですね。将来、当社の取り組みが模範となる日がくることを願っています」
また、太田さんは、ほかの企業に仕事を依頼し、仕事を通して教育を行うことで、地域全体の事業活動を活性化していきたいと考えています。
「いずれの業界も人手不足が慢性化しています。人員を確保しにくい中小企業だからこそ、個々人の潜在能力を引き出し、得意分野を伸ばして活躍してもらう仕組みが大切でしょう」
長年工場に携わってきた経験から、各現場の課題も網羅。今後は工場設備のトラブルや不具合に対してどのように改善していけばいいか、具体策をアドバイスするコンサルティングにも力を入れていきたいと意気込みます。
「照明一つとっても、作業内容により明るさの基準が定められています。法律面や構造面から必要な対策・プランを提案し、設備の最適化をお手伝いするのが当方の役割です。お客さまに工場で安心して快適に働いていただくことが私たちのゴールです」
(取材年月:2025年3月)
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Profile
工場設備の点検、修理、施工工事で、工場の安全を守るプロ
太田勝義プロ
工場設備管理
スリーエー株式会社
社員18名の一人当たりの資格保有数は18.6件で、幅広い工場設備の悩みに対応できるのが強み。ヒエラルキー型ではなくホラクラシー型を採用し、一人一人が担当する業務に責任をもって遂行する。
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