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不動産を中心に相続問題を解決して次世代に引き継ぎ、新たな展開へ

不動産にまつわる相続問題を解決に導く弁護士

佐々木一夫

佐々木一夫 ささきかずお
佐々木一夫 ささきかずお

#chapter1

扱いが難しい土地・建物について悩みや疑問を話しやすいよう初回相談は無料に

 不動産にまつわる相続案件を中心に扱う「弁護士法人アクロピース」の代表・佐々木一夫さん。法人名は英語で「最高の」などを表す接頭語のアクロと、「かけら」や「断片」を意味するピースを組み合わせています。

 「悩む方々の欠けた部分を埋める、最高のピースになろうと命名しました。16人のメンバーもまた唯一無二のピースであり、全員で組織を作り上げようとの願いも込めています」

 他の所属弁護士が交通事故や企業法務などに取り組む中、自身が相続分野に注力するのは「高齢化を迎えた日本の社会課題を解決したい」との思いから。

 「土地・建物など亡くなった方の財産が放置され、有効活用できないケースが多々あります。共有財産で関係者全員の合意が得られないといった問題をクリアにして、次世代に受け渡せば新しい展開ができますよね」

 例えば相続人がきょうだいの場合「自分の取り分が少ない」「親のお金を使い込まれた」「弟と連絡が取れずにいる」といったトラブルで手続きが滞るとか。

 「遺言に『長男に全財産を渡す』と書かれていても、うのみにしないでください。他の相続人が最低限のお金を受け取れる、遺留分という割合が決まっているからです。ほかに夫が亡くなり、親族らに家を明け渡すよう言われている場合。配偶者には住居権があり住み続けることができますので、お困りの際は力になります」

 佐々木さんのもとでは、腑に落ちないことを何でも話せるよう初回相談は無料。納得できなければ他の事務所と契約しても構わないとのこと。まずはスタートを切ることが肝心だと話します。

#chapter2

税金や登記がからむ相続。税理士、司法書士らとも連携しチームプレーを発揮

 佐々木さんが現職を志すようになったのは中学時代。勉学に励んで専門職に就くよう両親に勧められ、姉が医学部に進んだのを機に「姉が医師なら自分は弁護士になろうかな」と漠然と思ったのがきっかけでした。

 そして「高校生の頃に法律関連の書籍を読みあさる中、特に感銘を受けたのが堀田力さんの『壁を破って進め 私記ロッキード事件』(講談社文庫出版)です。彼は特捜検事としてまさに法制度の壁を突破し、時の首相・田中角栄氏の逮捕を実現しました。見事な活躍に背中を押されましたね」

 法学部、法科大学院を経て法律事務所に入るも、友人の弁護士と意気投合して翌年に起業。さらに自分らしい組織を作るべく、2018年には「アクロピース」を立ち上げます。

 「学生時代の仲間も合流するなど結束力の高い集団になっています。クライアントの期待を上回るといった法人としての方針を土台に、個人の強みや専門分野を伸ばせる環境で、おかげさまでスタンドプレーよりもチームプレーを選ぶメンバーに囲まれています」

 仕事の醍醐味はやはり社会課題の解決に貢献できること。また、相続事件では最高裁の判例も定まっていないことも珍しくないため、自分たちの努力次第で結果を変えられる可能性があります。調査や創意工夫のプロセスが好奇心を刺激するそうです。

 「相続は税金、登記、土地や株式の評価なども関係するので、組織の総合力が試されます。税理士や司法書士との連携も重要で、ありがたいことに優秀な皆さんとパートナーを組んで協力を得ています」

佐々木一夫 ささきかずお

#chapter3

紛争に際しては研究を重ね、クライアントの味方として利益の最大化を目指す

 相続は各家庭でさまざまに事情があり、時には「全く知らなかった異母きょうだいが見つかった」という相談も寄せられます。本人には財産を受け取る権利がありますが、佐々木さんはまず交渉するべきだと言います。

 「相続が発生するまでには長い積み重ねがあります。このような場合でも、私は、家族の歴史を踏まえて納得感のある遺産分割ができるように相手と話し合ったほうが良いと考えます。満足がいく結果が出るとは約束できませんが、クライアントの味方として利益の最大化を目指します」

 過去には担当した相続紛争がおよそ3年にわたりもつれたことも。確たる見解がない中で佐々木さんは研究を重ね、最終的に依頼者の主張を通し約1500万円を守ります。

 「お客さまは前の弁護士を解任して私を指名してくれたのでプレッシャーを感じていました。常に気難しい顔をされていましたが、最後の最後に『先生、良かったよ。やりきってくれてありがとう』と言っていただけました。本当にうれしかったですね」

 今後は、税理士や司法書士を迎え「アクロピース」のみで相続問題を解決するワンストップサービスの提供を構想。強固なワンチームを結成することで、高齢化する依頼者の負担を軽減したいと語ります。

 「不動産の評価は複雑で、特に収益アパートなどがあると遺産分割も難しくなります。土地の共有を解消して現金化したい場合もお任せいただければと思います。なお、相続を円滑にするには遺言の作成が有効です。目安として70歳を迎えたら一度ご相談ください。財産の内容も調べてひも解き、うまく分けられるようサポートします」

(取材年月:2024年8月)

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佐々木一夫

不動産にまつわる相続問題を解決に導く弁護士

佐々木一夫プロ

弁護士

弁護士法人アクロピース

相続問題の中でも、不動産の扱いでつまずく案件を中心に引き受ける。所有者不明の土地や空き家の問題を解消して次世代の有効活用につなげることで、日本の社会課題の解決にも貢献。

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