地域密着できめ細かく迅速に対応する、家電販売・修理のプロ玉城大輝

地域密着できめ細かく迅速に対応する、家電販売・修理のプロ

玉城大輝

家電の販売や修理、エアコンクリーニング、照明交換など幅広いサービスを展開

　「1975年に父が創業して以来、『まちの電気屋さん』として地元密着で活動してきました。一人一人に寄り添ったサービスで、皆さまの快適な暮らしを支えたいですね」

　そう語るのは、沖縄県島尻郡南風原町に店舗を構える「電化のタマシロ」の2代目、玉城大輝さん。テレビ、冷蔵庫、洗濯機、空調機といった家電の販売・修理、エアコンクリーニング、照明器具の交換や換気扇の施工、コンセントの増設、アンテナの設置など幅広く請け負っています。

　「家電を購入する際、選択肢が多くて、どれがいいのか迷う方もいらっしゃるでしょう。機能が多い、音が静か、操作が簡単、手入れがしやすい、軽量、大容量など、必要な条件を明確にすることが大切です。ライフスタイルや家族構成、年齢などを踏まえ、当方がお客さまに適した製品をご案内します」

　修理についても各種メーカー品を引き受け、ささいな不調にも応じます。昨今の夏場は猛暑日が続き、エアコンが故障すると体調にも影響します。玉城さんは、メーカーや販売店などを経由せず、顧客と直接やり取りすることでスピーディーな対応を心掛けています。
　
　「父の代からひいきにしてくださるお客さまは高齢の方が多く、当店を頼りにしてくださっています。末長くお付き合いしていただけるように、父親が積み上げてきた信頼をしっかりと受け継ぎ、迅速かつきめ細やかなサポートに努めています」

　石油ボイラーや電気温水器、太陽光発電システムといったエネルギー関連の設備工事にも従事。個人宅のほか、学校や福祉施設、企業、工場、店舗などにも赴きます。

電気店を営む父の背中を見て育ち、電子、機械システム工学を学んで家業へ

　電気店を営む父の背中を見て育った玉城さん。幼い頃から自分の手を動かしてものを作ることが大好きで、小学校4年生の頃には仕事を手伝っていたそうです。

　家業に就くことを見据え、工業高校の電子機械科に入り、電気工事士の資格も取得しますが、ある時、父親の光司さんから進路について意外な提言がありました。
　「テクノロジーがどんどん進んで、家電の修理も自分の時代とは内容が大きく変わりつつある。これから進化のスピードはさらに増していくだろう。私が教えられることはもはやないので、お前は大学に行って違う道を探しなさいと言われました」

　突然のことに驚いたと振り返りますが、猛勉強の末に東京の大学に進学。理工学部で機械システム工学科を専攻します。
　「元来ものづくりが好きでしたから、学ぶうちに機械装置を動かす仕組みを一から作り上げることが面白くなって。大学院にも進み修士課程を修了しました」

　卒業後は、東京にある老舗の医療機器メーカーに就職。十余年にわって開発設計、生産技術などに携わります。当初から、40歳を迎える前には故郷に戻り父が手塩に掛けた店を継ぐことを決めていたそうで、2022年、37歳のときに沖縄にUターンします。

　「ちょうど、手掛けていたプロジェクトに一区切りがついたこともあり、帰郷することにしました。培った知見や技術を生かして地域のお役に立ちたいという思いがありましたし、新しいことにチャレンジしたい気持ちもあったので、いい機会だと考えました」

個々に合わせたアドバイスや提案で「ありがとう」と言われる存在を目指す

　父と同様、地域に根差した電気屋として日々の業務にいそしむ玉城さんのポリシーは、「すぐに駆けつける」「どんな依頼にも真摯（しんし）に向き合う」「できる限りのアドバイスをする」です。根本的な解決に至らないまでも、持てる知識はあますことなく提供したいと話します。

　「『早々に来てくれて助かった』『頼んでよかった』といった言葉をいただくことが喜びです。丁寧なコミュニケーションを通じて、お客さまに合ったご提案をし、『ありがとう』と言ってもらえる存在を目指します」

　生活に欠かせない電気の不便を解消するために尽力することで、多方面から問い合わせが舞い込むように。「現在は一人で稼働しているので今後はスタッフを雇い、数多くのニーズに応えていきたい」と意欲を見せます。

　また「困りごとを抱える人の力になりたい」とも。東京で過ごし、外からふるさとを見ていて、子どもたちの生活や教育の質について考えさせられることが多かったと言います。

　「沖縄は全国的に見てひとり親家庭の割合が高く、一人で子育てする中では時間に余裕がなかったり、経済的に厳しい状況だったり。子どもたちが、学びや体験の機会を十分に持てないことが気掛かりでした」

　事業を拡充して雇用を創出するなど、地域の課題にアプローチできるような体制を整えていきたいとビジョンを描く玉城さん。「父と私、二世代にわたりお世話になった地元に恩返ししていきたいですね」と熱を込めます。

（取材年月：2024年5月）

地域に根差し、家電や電気の困りごとに応える「まちの電気屋さん」の2代目

家電の販売や修理、エアコンクリーニング、照明交換など幅広いサービスを展開

電気店を営む父の背中を見て育ち、電子、機械システム工学を学んで家業へ

個々に合わせたアドバイスや提案で「ありがとう」と言われる存在を目指す

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