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コミュニケーションの視点から、採用・定着、広報活動をブラッシュアップ

コミュニケーションを軸にした採用・定着・広報のプロ

蛭川万貴子

蛭川万貴子 ひるかわまきこ

#chapter1

広報コンサルタント×採用定着士®の経験知から、求職者目線で企業の魅力を抽出

 「採用に応募が来ない」「社員がすぐ辞めてしまう」「自社の魅力が伝わらない」。多くの企業が直面する課題解決のカギは、「コミュニケーション」にあります。宮古島市に拠点を置く「エトスアップ」の蛭川万貴子さんは、コミュニケーションを軸に、採用・定着、広報活動をサポート。20年超の広報コンサルタント経験と、コミュニケーショントレーナーおよび採用定着士®の知見をもとに、中小企業に伴走します。

 「採用は求職者、定着は社内、広報はステークホルダーとのコミュニケーションが成否を左右します。まずは自社の魅力を分析し、誰に・何を・どう伝えるか考えましょう」と蛭川さん。

 採用支援では、選考の各プロセスをブラッシュアップします。検索に強い求人原稿の作成から応募直後・面接時の対応、内定の出し方や入社直後のフォローまで、丁寧にアドバイス。
 「人材獲得競争が激化している〝採用氷河期〟には、求職者目線が大切です。理想とする人材がどんな会社に入りたいと思うかを考え、自社とマッチするポイントを見いだします。人手不足の解消だけにとらわれず、数年先を見据えて活躍できる人物像を整理します」

 蛭川さんの手腕が発揮されるのが、伝えるべき魅力の抽出です。
 「仕事内容や給与での差別化は難しくても、社長の人柄や社内のカルチャーに独自性がある企業は多いです。社内で当たり前と思っていた部分を発掘し、『ここに価値があったのか』と驚かれることも。ある製造業ではいわゆる〝オタク〟の従業員が多く、『仕事と趣味を両立でき、同僚と趣味でつながれる』と強調し、採用数が倍になりました」

#chapter2

採用から定着、広報までワンストップでサポートし、中小企業の力に

 社員の定着を図るには、社内コミュニケーションの円滑化が有効です。定着支援では、経営者の1on1ミーティングや、経営理念を浸透させるワークショップ、コミュニケーション研修を行います。
 「離職理由で多いのは、職場の人間関係です。従業員同士の関係性を深めるとともに、経営理念を共有し、前向きに働ける職場風土を醸成します」と蛭川さん。

 経営者から「1on1で頭の中が整理された」「客観的に課題をつかめた」などの声が寄せられています。コミュニケーション研修は、新入社員に向けた〝伝わる文章の書き方〟や管理職向けの〝部下の褒め方・叱り方〟など、階層別に内容をカスタマイズ。希望に応じて、NLPをベースに、対人スキルの基本を1日で習得する「コミュニケーション能力2級認定講座」も実施します。

 広報活動では、情報発信やメディアの取材獲得法などのノウハウをレクチャー。
 「中小企業では他部署と兼務する担当者が多いので、経営者も巻き込み、共通認識のもとで広報戦略を立てます。『メディアに掲載された』『問い合わせが増えた』など、初めの一歩に貢献できたときはうれしいですね」

 採用・定着と広報をワンストップでサポートできるのが蛭川さんの強みです。
 「これから広報部を作りたいとの相談でも、採用の悩みが多く、採用と広報はリンクします。ヒアリングした情報を、求人原稿に落とし込むだけでなく、ニュースレターとしてメディアに発信するなど、一貫した企業イメージを打ち出せます」

#chapter3

大手広報代理店で20年超の経験を経て、宮古島に移住して起業

 大学卒業後、東京の大手広報代理店2社に勤め、20年超のキャリアを誇る蛭川さん。飲食・ホテル・不動産・人材・教育など幅広い業界で、規模を問わず150社以上の広報支援を手掛けました。また、2社目では、係長から部長まで管理職を務め、組織づくりにも携わりました。
 「何となく面白そうと始めた広報の仕事が、天職だとはまりました。大手企業のトップの方々から直接お話が伺えたり、メディアと良好な関係を築けたり、学びや刺激は大きかったですね」

 2017年に、毎年休暇で訪れていた宮古島に移住し、島内リゾートホテルの広報や観光協会、スタートアップを経て、2022年に起業しました。
 「広報業務で意識してきたコミュニケーションの視点から、事業を考えました。コミュニケーションは、社会で必須のスキルにもかかわらず、学校などできちんと学ぶ機会はありません。体系的に伝授できるように、私自身も改めて資格講座で学びました」

 社名の「エトスアップ」とは、〝エトス(信頼)を高める〟の意。古代ギリシアの哲学者・アリストテレスが、人が納得して動く説得の三要素として挙げた「エトス・パトス(共感)・ロゴス(倫理)」に由来します。
 「採用や定着、広報はいずれも、人の心を動かす力が求められます。三要素の中で、特に〝信頼〟を大切にするべきという思いを込めました。信頼関係を築く上では〝共感〟も重要です。共感を伴う質の高いコミュニケーションを導き、企業の発展につなげます」

(取材年月:2024年5月)

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蛭川万貴子

コミュニケーションを軸にした採用・定着・広報のプロ

蛭川万貴子プロ

採用・定着・広報コンサルタント

合同会社エトスアップ

求職者や社内、ステークホルダーとのコミュニケーションの質を高め、採用・定着、広報の課題解決に伴走します。広報コンサルタント経験をベースに、採用定着士®・コミュニケーショントレーナーとしての知見を発揮。

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