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Mybestpro Interview

不用品は資源。リユース品として活用する仕組みづくりで人や環境に優しい世の中に

不用品の回収・処分など暮らしの困りごとをサポートするプロ

砂川隆

砂川隆 すなかわたかし

#chapter1

不用品の回収・買い取り、清掃、片付け、草刈りなど幅広いサービスを用意

 「引っ越しが差し迫っているけれど荷造りができていない」「忙しくて時間もないし、物が多くて一人では対処できない」「高齢の両親の代わりに掃除をしてほしい」といった声に応えるのは、宜野湾市の「ベストライフ」の代表・砂川隆さん。

 不用品の回収・買い取りをはじめ、住まいの片付け、ハウスクリーニングなどを手掛け、沖縄本島全域に足を運んでいます。「個人さまのお宅から出る家庭ごみや電化製品だけでなく、厨房機器やパソコン、コピー機なども撤収し、法人さまからも引き合いがあります。当方は自治体の許可を得た事業者として、法令に基づいて適切に廃棄物を収集・処理いたします」

 創業以来、「お客さまのご要望に応えたい一心で商売を続けてきました」と語る砂川さん。庭の草刈り、墓所の清掃やお墓参りを代行するほか、遺品整理も行っています。

 「形見や思い出の品は手元に置いていただけるよう、故人さまの家財を仕分けるお手伝いをいたします。大切な方を亡くし、悲しみの中にいるご家族さまのご負担を和らげることができたらと思っています」

 作業後には「他にご用件はありませんか」と尋ね、整理整頓が苦手という人には、使い勝手のいい収納方法やごみを減らすコツについてもアドバイス。家具や家電などで状態がいいものは修繕を施し、リユース品として販売もしています。

 「処分にかかるコストを省けば、お客さまのご利用料金を抑えることができます。まだ使えるものは次の人につなげることで、捨てることに後ろめたさや戸惑いを感じる方の気持ちも軽くしたいと考えています」

#chapter2

25歳で帰郷し32歳で独立。迅速・丁寧をモットーに紹介やリピートも多数

 砂川さんは1960年に宮古島市で生まれました。宮古高校を卒業後、東京に出て専門学校に入ります。

 「電化製品などを作動させる電子工学を学んでいましたが、アルバイトに熱を入れ過ぎたため中退しまして。身につけた知識を生かせればと、その後は都内のガス会社で働きました」

 25歳のときに沖縄へ戻り、着物教室の営業や太陽熱温水器の販売に従事。32歳で独立を果たし、1992年に「ベストライフ」を立ち上げました。当初は、太陽熱温水器を中心にボイラー機器や業務用エアコンを販売していたものの、2009年に業務転換を図ります。

 「お客さまのもとに伺った際に『粗大ごみなどを引き取ってもらえないか』と、頼まれることが多かったのです。給湯器や空調機器関連の市場は競争も激しく、事業の将来性に不安を感じていたため、思い切って不用品回収業にシフトすることにしました」

 以来、迅速・丁寧をモットーに掲げ、一つ一つの仕事に誠意を持って取り組んできた砂川さん。今では知人や既存顧客からの紹介、リピーターによる依頼が絶えず舞い込むようになったと言います。

 「以前、不動産会社を通じて樹木の伐採を請け負ったことがあります。かなり大規模な現場で、協力業者と連携しながら無事に完遂したところ、お客さまが私どもを気に入ってくださり、不用品回収や設備工事までお任せくださいました。幅広く、柔軟にお客さまのニーズに応える当方の姿勢が評価していただけたようで、うれしかったですね」

#chapter3

太陽熱温水器の販売などを通じて、家計や環境にかかる負荷を軽減したい

 省エネの意識が高まる中、砂川さんは太陽熱温水器の提供を再び始めることに。「技術革新が進み、性能も上がっています。太陽の熱を利用して効率よくお湯を作るシステムで、価格の高騰やCO2の排出が懸念される燃料の使用量を減らし、家計や環境にかかる負荷を軽減したいと思います」

 再開する前は、1軒1軒を回って製品について説明し、導入を勧めていましたが、今後は問い合わせに応じて提案していきたいとか。「生活スタイルや家族構成を聞きながら、消費量なども踏まえてメリットがある方に向けてご案内したいと考えています」

 多様なサービスを展開し、実績を積んできた砂川さん。持続可能な社会づくりを視野に、リユース品の販売にも力を入れていきたいと話します。

 「同業者さんも含め、廃棄に困っている人の受け皿になりたいですね。日本では買い手が付かない製品も、海外では必要とする方が大勢いますので、国外でも販路を築き、広く流通させることが目標です。世界の合言葉にもなっている『もったいない』の精神で、不用品をできるだけ活用し、モノを大事にして役目を与えることができたらと願っています」

 砂川さんにはさらなるビジョンがあります。それは、処分業者と一緒に廃棄物のリサイクルを進めること。

 「処理施設の許容量には限界があり、島内で無理なら本州に運ばなければいけません。運搬費も加わりコストが膨らんでしまいます。資源として地域内で循環させる仕組みを整えれば、環境に優しい沖縄になれるはずです」

(取材年月:2024年9月)

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専門家プロフィール

砂川隆

不用品の回収・処分など暮らしの困りごとをサポートするプロ

砂川隆プロ

不用品回収業

株式会社ベストライフ

沖縄県全域で不用品回収の依頼を請け負う。不用品の回収・処分のほか、ハウスクリーニングや中古家具・家電の販売など、幅広く暮らしの困りごとに対応し生活者をサポートする。

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