ホワイト化を目指す企業を後押しする労務管理のプロ
渡邊庸子
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ホワイト化を目指す企業を後押しする労務管理のプロ
渡邊庸子
#chapter1
大分市で「社会保険労務士法人さくら」を開く渡邊庸子さん。企業と労働者の信頼関係を築くことを理念に、経営者と従業員のコミュニケーションづくりや健全な組織運営をサポートしています。
「就業時間や賃金体系の適正化といった労働環境の整備をはじめ、労働・社会保険の手続きや給与計算など社会保険労務士(社労士)に求められる業務は基本的に何でもお引き受けします。お客さまの業種も飲食、美容、建設、運送、不動産業、農業など多岐にわたります」
かつて年金事務所に勤め、老齢、遺族、障害年金などにも精通。家族にケアマネジャーもいることから、社会保障の知見を買われて医療や介護業界の顧客も多いとか。
「当方は企業のホワイト化も得意としています。従業員の処遇改善やキャリアパスの構築、女性活躍の推進も多く、国や県から“優良企業”に認定されるお客さまもいます」
制度を充実するにあたり、顧客の意欲を引き出すのも渡邊さんの役割。例えば近年は、企業型DC(企業版確定拠出年金)について家庭科で学ぶ高校生も多く、福利厚生をないがしろにする会社はますます敬遠されると言います。
「働き方改革を進めるとコストがかかり、企業活動に支障をきたすと考える経営者もいますが、真逆でしょう。求職者に訴求できるほか『ハローワークに信頼される』『従業員の意識が高まる』『融資が受けやすい』といった付加価値があることも知ってほしいです。他士業との連携も可能なので、ホワイト化で差別化を図るならぜひお声掛けください」
#chapter2
大学で情報処理を学んだ渡邊さんは新卒でECサイトの運営会社に就職。売り上げや原価、利益など会社経営に関わる数字に興味を持ち、自ら簿記の勉強も始めます。
「専門性を高めようと大手自動車メーカーの原価管理部門に転職し、主に事務側と現場側の調整業務を担当しました。2007年に年金記録問題が取りざたされると、社会課題の解決に挑むべく日本年金機構に籍を移しました。『将来は社労士になって企業の労務を支えたい』とも考えていた時期で、社会保険に携われる部署を志望し、配属されました」
申請業務などに従事する一方で、若者向けに年金セミナーを開いたり、窓口で「ねんきんネット」の利用を呼びかけたり、積極的な取り組みが評価され所長表彰を受けたことも。また、システムを利用できないアナログ業務の進め方を解説した自作マニュアルは、同機構の九州ブロック全域で採用されました。
「社会保険の加入状況といった事業所調査をはじめ、実践を通じて実務経験を積み、おかげさまで無事に試験にも合格しました。『自分らしい提案を、頑張ってみたい』と独立を決心しました」
仕事の醍醐味は、職場改善をポジティブに捉える企業と出合い、共に高みを目指して伴走すること。経営者と従業員と話し、人材定着やステップアップなどそれぞれの悩みを解消して本来の笑顔を取り戻すことにもやりがいを感じています。
#chapter3
渡邊さんのもとでは、顧問先に労務監査を日常的に行えるクラウドシステムの標準提供も開始します。
クラウドシステムでは、日常的に、労務管理について会社の健康診断を行えるほか、法改正情報などもスピーディに取得できます。
「お客さまに、最新の労務管理情報に触れていただき、出来ていないことがあった場合には、そのリスクも見える形で把握いただけるよう苦心しています」
また個人からの相談も多く、精神疾患を抱える人には障害年金の受給を後押しし、社会復帰につなげたこともあります。
「諸費用も地域標準より低く収まるよう努めています。なお『さくら』という法人名は、国民的映画に登場する主人公の妹の名前に由来しています。家族に尽くす献身的な姿に引かれて愛犬にも名付けたところ無償の愛を知りました。『お客さまにも同じ気持ちで向き合いたい』との思いを込め、命名しました」
社労士として成長するには、顧客の業界で起きている変化を学んで提案に結び付ける姿勢が不可欠。引き出しを増やすことで、熱意ある野心的な企業にも、方向性が分からず途方に暮れる会社にも対応できると考えます。
「提案力を高め、今後も『そんな方法があったとは!』と喜ばれたいですね。スタッフが増えても『渡邊さんと会えなくなった』と言われないよう、当法人の強みである『お客さまとの近しい距離』は大切にしていきます」
(取材年月:2024年4月)
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ホワイト化を目指す企業を後押しする労務管理のプロ
渡邊庸子プロ
社会保険労務士
社会保険労務士法人さくら
「ホワイト化」を推進することは、企業の持続可能な成長・発展のために不可欠。制度改正などの情報もいち早く伝え、顧客が採用や事業展開で後れを取らないよう密接な伴走支援を信条とする。
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