中立の立場で人生をサポートするライフプランニングのプロ三ノ宮恭兵

中立の立場で人生をサポートするライフプランニングのプロ

三ノ宮恭兵

金融商品の販売を目的とせず相談者目線でライフプラン作成から実行まで伴走

　〝子どもが生まれた〟〝家を建てたい〟。人生の節目にあたり、お金のプロに相談しようという人は多いでしょう。ファイナンシャルプランニングサービスを展開する「I’s consulting」は、年間約340件の相談実績（2023年）を誇ります。

　「お客さまが望む人生設計を一緒につくり、より良い人生をかなえるためのサポートに力を尽くします。保険や金融商品の販売を目的にしていないので、中立の立場でお金に関する幅広いお悩みに応えられます」と代表取締役副社長で、自身もファイナンシャルプランナー（FP）である三ノ宮恭兵さん。

　まずは家族の思いを反映したライフプランを作成します。
　「『住宅ローンの一番いい組み方は？』などとよく聞かれますが、収入や家族構成などによって適した方法は異なり、教育資金などもトータルで考える必要があります。お金のことは、家々によって〝最適〟が異なるので、家族で人生観のすり合わせを行った上で、理想の人生を描くことから始めます」

　アフターフォローにも力を入れ、公式LINEでの情報提供や、毎年のメンテナンスを行います。
　「ライフプランを作って何もしなければ〝絵に描いた餅〟です。家計の状況が変わるなど、日々環境も変化します。自分ごととして現状把握と改善を重ね、理想の人生を実現に導きます」

　提供するのは、アドバイスではなく、「ラーニング（学び）」と言います。
　「人生のかじ取りをするのは、お客さまご自身です。判断の根拠となる正しい知識や情報を伝え、伴走者として寄り添います」

企業の福利厚生として、従業員の幸福度を上げるFPサービスを提供

　企業の福利厚生として提案するのが、従業員の人生における幸福度を上げることを目指すライフイベントサービス「あいそる」です。同社が県内の約100人に行ったアンケートで、「どんな会社に勤めたいか」の問いに、社内の雰囲気や給与に次いで、〝仕事を通じて人生が幸せになる〟が上位に。また「どんな企業に魅力を感じるか」には、7割が〝従業員のことを考えてくれる〟と回答。
　「社員の幸せを願い、福利厚生を充実させることは、会社へのエンゲージメントを高め、ひいては定着率や生産性の向上につながります」と三ノ宮さん。

　「あいそる」では、社員一人一人に専属のファイナンシャルプランナー（FP）がつき、親や祖父母も含めた家族のライフプランニングや資産形成の相談に対応。あわせて、LINEでの情報提供や、希望に応じてセミナーや勉強会も行います。セミナーのテーマは、資産形成のほか、管理職向けのマネジメント研修、ビジネススキル研修など。

　現在、約20社ある利用企業から、セミナーの効果を実感する声が寄せられているそう。
　「資産形成をテーマに、退職金制度についてお話する機会もよくあります。自社の制度をよく知らない従業員は多く、また他社と比べる機会もないので、私のような第三者から充実度を伝えると、印象に残りやすいようです。モチベーションアップにつながったり、社員同士の会話のきっかけになったりと、社内に変化が生まれ、現場の方々からも『次も参加したい』という声が聞かれます」

葬儀社での経験を原点に、相続コンサルティングにも注力

　FPとして相続コンサルティングにも力を入れる三ノ宮さん。その原点は、葬儀社に勤めていた頃にさかのぼります。
　「葬儀前後は多くの手続きがありますが、葬儀社はセレモニー以外を扱えません。葬儀後は親族も解散し、相談相手がいないものです。何もできない歯がゆさを感じていたところ、知人だった当社代表から『FPなら対応できる』と聞き、転身しました」

　外資系の保険会社で経験を積み、2022年に代表取締役の今倉嘉文氏と共同で事業を立ち上げました。相続コンサルでは、弁護士や司法書士、税理士などが在籍するグループ会社と連携します。
　「どうしていいかわからないという人に、FPが全方位的な相談窓口となり、具体的な対策や手続きは各士業に橋渡しします。またFPサービスが本業のため、コンサル料も抑えています」

　これまで担当したのべ550件の相談のうち、やむなく裁判に至ったのは1件のみとか。
　「もめない相続を目指し、遺産分割協議で進行役を務めることも。感情論でもめることが多いので、当事者が冷静になれるよう間に入って言い分を整理します。依頼主の利益を最大化するよりも、双方の妥協点を探りつつ、円満な人生が続くよう導きます」

　人生をより良く進めるパートナーとして、専門家の存在は心強いものです。
　「すべて専門家任せではなく、ご自身が心から納得して判断できているかが重要。時には担当専門家の見直しも必要です。その為セカンドオピニオンは積極的に行っていただきたいです。十分な判断材料を得て、根拠と自信を持って人生を歩みましょう」と呼び掛けます。

（取材年月：2024年7月）

中立的なライフプラニングで、かなえたい人生を実現までサポート

金融商品の販売を目的とせず相談者目線でライフプラン作成から実行まで伴走

企業の福利厚生として、従業員の幸福度を上げるFPサービスを提供

葬儀社での経験を原点に、相続コンサルティングにも注力

専門家プロフィール

Other Interview