暮らしを明るく照らす電気工事のプロ田川誠

暮らしを明るく照らす電気工事のプロ

田川誠

父の背中から電気工事を学んだ少年時代

　長崎の総氏神である鎮西大社諏訪神社を背にして建つ田川電気株式会社。初詣や秋の大祭「長崎くんち」の時期は特に輝きを増すこのエリアで、50年に渡って電気工事業を営んできました。現社長の田川誠さんは二代目。創業者である父が築き、田川さんへと引き継いだ「信用」というバトンに、さらに磨きをかけているようです。
　「小学生の頃から、夏休みや春休みには父の手伝いで現場へ連れて行かされていました。働いた分、お小遣いをもらえたんですが、友だちと遊べませんし子ども心にはツライものでしたよ」。幼い頃から、父と一緒に赴く現場で電気工事のイロハを学ぶともなく学んでいた田川さん。その頃から蓄えられた電気にまつわる知識の豊富さと、父親譲りの真っ直ぐな仕事ぶりは、今、田川さんの大きな財産となっています。
　「50年やってきましたし、場所もお諏訪さんの近くで、電車通りに面した目立つところにありますから、恥ずかしい仕事はできないんですよ」。
　照れたように笑う田川さんですが、その笑顔の裏には確かな自信が秘められています。

ネットからの依頼に「安心」で応える

　エアコンの取り付け、テレビのアンテナ工事、電気の配線など、家庭の中には、電気工事のプロの手が必要な場面が数多くあります。古くからの馴染み客がいる一方で、最近ではホームページからの新規依頼も増えているそうです。これは言わば“一見さん”。顔を合わせたこともない人から依頼が来るネットでのやり取りに、いかに安心してもらえるかを模索しているそうです。
　「ネットで家電を購入する方が増えていますよね。そのため、取り付け工事の業者もネットを利用して探しているようです。中には、地元を離れたお子さんから“長崎に残している親の家にクーラーを取り付けてほしい”という依頼が舞い込んだこともありました。こういった仕事もあるんだなぁ、と驚きましたね」。
　単なる電気工事に留まらず、責任ある仕事でお子さんの優しい思いも届けた田川さん。電気工事が親孝行のサポートになることもあるのですね。ホームページを開設してから、メールや電話で、電気に関する相談を受けることも多いそうです。「電気工事業は言わば“職人”のようなもの。経験を積んだ者にしか説明できないこともありますので、知識を活かして、できる限りの回答するように努めています」。
　顧客のどんな問いかけにも明確に答える田川さんをいつも側で見守る奥様は、「知識の量が本当にスゴいんです。いつも惚れ惚れしています」と笑顔を見せます。事務方の仕事を一手に引き受けている奥様には、もう一つ大切なお仕事が。「一人暮らしの女性やお年寄りのお宅へ工事にうかがう場合は、少しでも、安心していただけるように私も同行しています。主人が作業している間、お客様の話し相手になるんですよ」。田川さんの職人的技術を最大限発揮させるため、顧客の不安を取り除くために欠かせないのが、奥様という力強い相棒なのです。

進化し続ける家電に対応する技術力

　現場へ自ら赴く田川さんは、田川電気の仕事の特長をこう語ってくれました。「現場へ出る従業員は私も含めて2名。お客様から依頼を受けて現場へ行き、お客様の希望をうかがいながら、できるだけ希望に沿った工事を行います。最初から最後まで一人の人間が責任を持って請け負います」。
　顧客の意思を、仲介を通さずダイレクトに受け取るからこそ、満足度の高い技術とサービスが提供できるのでしょう。「とにかく話を聞くこと、それが第一の仕事です。うちに頼んで良かった、と思っていただけるように」。
　50年の間には、電化製品の進化と共に電気工事にもいくつもの大きな変化がありました。アナログ放送からデジタル放送への移行に代表されるように、新しい製品の登場と、古い製品の淘汰。技術もまた然りで、新しい技術が次々と求められるのです。その進化の波を見事に乗りこなし、最新の技術を身につけてきたからこそ、50年という歴史を紡ぐことができたのでしょう。
　電化製品なくしては成り立たないのが現代の暮らし。その電化製品と私たちの生活を結ぶのが田川さんの仕事だと言えます。常に自身ができる最善のサービスを提供する田川さんの仕事は、多くの人の暮らしに快適さを届けてくれています。

（取材年月：2013年7月）

電気工事で暮らしを明るく照らし続けて半世紀どんなトラブルにも真心の対応！

父の背中から電気工事を学んだ少年時代

ネットからの依頼に「安心」で応える

進化し続ける家電に対応する技術力

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