「教室を開業したにも関わらず生徒の集め方がわからない」「生徒が減ってしまったけれど原因がわからない」など、生徒集めに悩んでいませんか?実際に教室運営をしている人から話を聞くと、生徒募集についてインターネットや書籍で調べたり、セミナーに参加するなど 生徒集客の勉強をしている人が少なくありません。
生徒を増やすために試行錯誤をしてもなかなか集まらないという場合、実は正しいアプローチができていない可能性があります。今回は教室の先生や経営者に向けた生徒募集のコツをお話しします。
生徒が減った?教室の生徒を増やすには
生徒が集まらない大きな原因の1つとして、類似のサービスが増えていることに原因があります。最近は副業ブームもあり、資格を取得して教室開校をする人もいます。
教室運営をする人にとって、ライバルの教室との競争は避けては通れません。ライバルの教室と比べられたとき、生徒に選んでもらえる教室運営をしない限りあなたの元に生徒が増えることはないのです。ライバルが多い教室運営で、生徒に選ばれる教室になるには何かしらの工夫が必要です。
実は生徒募集がうまくいかない本当の原因は「適切な集客方法を選べていないこと」「口コミを活用できていないこと」にあるケースがよくあります。
集客方法が教室に合っていない可能性も
集客にはさまざまな方法があり、ターゲットに応じてやり方を変えていく必要があります。「初心者向けパソコン教室」の生徒募集をSNSやポータルサイトで行っても、効果が薄いのは想像に難くないのではないでしょうか。
どれだけ集客に時間や費用をかけても、ターゲットに正しく届かなければ意味はありません。後述の集客方法を参考に「ターゲットに刺さる」集客をしましょう。
口コミが活用できていない
教室の集客の最も重要な部分は口コミの活用です。 例えばワインの知識がない人が、数あるワインの中でどれがおいしいワインなのか見極めるのは難しいですよね。
それと同じで、生徒もどの教室に通えばいいのか見極めるのは困難なのです。最終的な決定打はサービスの質や価格、資格などではなく、他の生徒の口コミです。現在、集客で悩んでいるのであれば、それは口コミがうまく活用できていない可能性が高いのです。
教室の生徒募集はアンケートや口コミを活かす
集客ができていない原因は「口コミ」と「適切な集客方法」という説明をしましたが、ここからは実際の集客方法とコツを具体的に述べていきます。
まず必要なのは下記の2つです。
- 生徒の生の声に耳を傾ける
- ターゲットに合わせた料金や時間、内容の見直しをする
それぞれについて解説していきます。
利用者の声を参考に、教室の特徴を整理し利用者の声を利用する
まずは、ターゲットに近い存在である既存の生徒から情報を集めます。「数多くある教室の中から、なぜ自分の教室を選んでくれたのか」、その要因を探るためです。
・教室の強み
・通いやすさ(立地や時間帯)
・価格帯・料金体系
・なぜ通おうと思ったのか
・どこで教室を知ったのか など
自分が思っていた理由と、違う結果になることも多くあります。
例えば英語教室で、主宰している本人は「ライティング能力が伸びることが強み」だと思っていたケースです。生徒が英語を勉強する目的が、ビジネスプレゼンテーションであったため、実は「スピーキング能力の向上が求められていた」といったことが発覚したりします。このように生徒の生の声を聞くことで、どんな人がなんのために自分の教室に通っているのかをリサーチし、本当の教室の強みを認識します。
また、不満に思っている点や気づいていなかった悩みを知ることでサービス内容を改善し、既存生徒の満足度を高め、退校の防止や良い口コミを広めてくれることが期待できます。
声を聞く方法としては面談やアンケートがあります。インターネット上の無料のアンケートツールを活用すれば、集めたデータの管理も簡単に行うことができます。
利用者の声はとても有効なツールです。お金を支払ってでも集める意味のあるものであるということを認識しておくとよいでしょう。
ターゲットに合わせた料金や時間、内容の見直し
リサーチで得た情報をもとにサービスの内容を見直すことで、生徒の満足度を高め良い口コミを広げることが期待できます。ここではサービス改善のポイントを紹介します。
改善すべき主なポイントは「時間」「料金」「サービスの内容」の3つです。
まず見直すべきは開講する「時間」です。ターゲットが忙しくしている時間帯に開講していては、生徒を増やすことができません。
どの時間が通いやすいかはターゲットによって異なります。専業主婦をターゲットにした場合、夕方以降は家事で忙しいことが想定されるため、午前中やお昼に教室を開催することが望ましいでしょう。
会社勤めをしている女性をターゲットとした場合、日中は仕事で参加できないので、退社した18時以降の開講が一般的です。
このようにターゲットの年齢や性別だけでなく、ターゲットの生活を想像しながら時間を設定することが大切です。
次に見直すべきは「料金」です。料金の設定は難しく、集客できるかの不安から、つい相場よりも安く設定してしまいがちです。しかし十分な料金をもらわずに教室を続けていると、収益が安定せず、抱える生徒を増やさなくてはなりません。
必ずしも適切な人数を確保できるとは限りませんし、生徒1人にかけられる時間が減ることで満足度が下がってしまいます。
金額を設定するときは、どれくらいの利益を出したいのかあらかじめ決めておき、そこに必要な経費を足した数字を目標売上として定めます。その目標売上に対して、想定する生徒の人数で割った数字を料金にする方法があります。
料金が、相場からあまりにも乖離していると集客に影響するのでもきちんと調べましょう。同じ地域で生徒数の多い教室の料金や授業内容などについてきちんと調査して、同額程度、あるいは少し安めに設定してみましょう。
なお、教室の料金は、それに見合った内容を提供することが求められるので、利益や地域の相場をふまえながら、自分の価値を把握した上で設定することが大切です。
最後に見直すべきは「サービス内容」です。生徒の満足度を高めるためにはレッスン外でのフォローが大切です。教室では、決められた時間内で生徒と関わることになりますが、集団レッスンを行う場合、全員が同じ理解度や達成度で進んでいるとは限りません。何かを学ぶために教室に来てくれている生徒ですから、わからないことをサポートできる時間や、相談しやすい雰囲気を作っておくようにしましょう。
生徒に寄り添ったフォローとして、カルテを作成し成長記録をつける方法があります。各生徒の習得状況を把握し、その後のレッスンに役立てます。その他にも、LINEグループやFacebookページを使いフォローをすることも効果的です。
常に生徒に近い目線を持ち、寄り添ったフォローをすることで生徒の満足度を高めていきましょう。
教室の生徒募集の方法とコツ
教室の強みや弱みを把握し、内容を改善した上でいざ集客をしても、なかなか生徒を増やすことができない場合。 例えばブログを書き続ければ生徒が集まると思っている人がいますが、ターゲットによっては、必ずしもブログが効果的な方法とは限りません。毎日、時間と労力をかけてブログ執筆などで集客を行っているにも関わらず、思うように生徒が集まらず、集客疲れをしてしまうこともあります。
そうならないよう、効率的に生徒の入会を促す方法をお伝えします。
ポイントは下記の3つです。
・ターゲットを設定しアプローチの方法を考える
・生徒を増やす目標を具体的に立てる
・体験教室の開催
ターゲットを設定しアプローチの方法を考える
集客の方法は大きく分けて、Web を使った集客とWeb以外の集客があります。
- Web集客(ホームページ・ブログ・SNS・ポータルサイトなど)
- Web以外の集客(口コミ・置きチラシ・折込チラシ・看板・のぼりなど)
Web集客の代表として挙げられるのは、ホームページやブログです。ホームページ、ブログに関しては、問い合わせや申し込みを受け付けるためのツールと捉える人がいます。
しかし重要なのは、「どんなことを教えているのか」を伝えることです。ホームページやブログを見た人が、その教室で学ぶことに魅力を感じ、興味を持ってもらうことに意味があります。
また、教室運営をはじめたばかりの人はポータルサイトの活用をおすすめしています。その理由は、主体的に教室を探している生徒に出会うことができるからです。ポータルサイトを通じて教室を知ってくれた人は、すでにその教室に興味を持っているため、申し込みにつながる可能性が高いのです。
これらWeb集客の注意点として、ターゲットとしている生徒の年齢や特性によっては、「Webを全く活用していない可能性がある」ということが挙げられます。特にSNSは、ターゲットの特性によって利用するかどうかだけでなく、使うSNSの種類も変わってきますので、リサーチの時点で有効な手法を把握しておきましょう。
Web以外での集客にはさまざまな方法があるので、ターゲットがどのようなツールを使うのか意識しながら集客方法を選択してみてください。
Web以外の集客の場合、置きチラシ・折込チラシといったチラシを使った方法があります。Web集客の場合、申し込みが入るまで「待ち」の状態になります。しかし、 チラシの場合は手配りするときはターゲットに直接声をかけることもできますし、ターゲットが通いそうな場所にチラシを置いてもらうなど、自分からアプローチできることが魅力のひとつです。
お年寄りなどWebをあまり使わないターゲットに対しては、Web集客よりもチラシの方が効果的でしょう。
生徒を増やす目標を具体的に立てる
どれくらいの生徒を確保したいのか、目標を設定します。生徒を1人集めるのと10人集めるのでは、集客の方法やかける労力が異なるからです。
ここでのポイントは、ゴールから逆算して数字を決めておくことです。「3人の新規入会者をゴールとして、これを達成するために5人からの問い合わせが必要で、そのためにはチラシを1,000枚配布する必要がある」というように逆算してアプローチを決めます。
10人の新規入会が必要であれば、チラシだけでは不十分なので、「チラシに加えてポータルサイトで7人を獲得する」といった別のゴールを設定します。
これにより、もっとチラシを配った方がいいのか、Webに力を入れるべきなのか、チラシの内容を変えるべきなのか、問い合わせ後の対応を改善すべきなのかといった具体的な解決策が考えやすくなります。
体験教室の開催
いきなり入会金や月謝を支払うのはハードルが高いため、多くの教室では比較的安い料金でお試し受講できる体験教室を実施しています。体験教室の開催で注意すべき点は、体験教室だからといって手を抜いた内容で開催しないことです。
体験教室の生徒は、継続して通うのにふさわしいか考えながら受講しています。仮に体験教室の価格が3,000円でも、本来の価格が1万円であれば、1万円の価値を感じてもらわなくてはならないのです。
体験教室では、生徒に「またこの教室に来たい」と思ってもらうことが大切で、支払った料金以上の価値を感じてもらうことで入会につながります。体験教室で信頼関係を築くことが、生徒獲得のポイントといえます。
教室の生徒募集はこれでばっちり!今すぐ実践しよう
教室運営をしていく上で、生徒を増やすには良い口コミを増やすことと適切な集客アプローチが重要です。
集客の工夫の方法はさまざまです。自分の教室にとって相性のよい方法を見つけ、ターゲットへのアプローチを実践しましょう。
一番の近道は、生徒の声にしっかり耳を傾け、サービスを見直し、常に生徒に寄り添った価値ある内容を提供することとも言えます。生徒が長く通い続ける教室を作り、生徒を増やしていきましょう。
新聞社・TV局等運営の専門家サイトマイベストプロではさまざまな教室の講師、主宰が活躍しています。専門分野を確立し、顧客理解を深めた『情報発信』と『信頼』が専門家としての道を開きます。また、昨今のコロナ禍におけるオンライン化に関しても相談に乗っています。