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大切な住まいを守る誇りと施工品質への自信を胸に、塗装業にまい進

丁寧な仕事で地域住民との間に信頼関係を築く塗装職人

鈴木和夫

鈴木和夫 すずきかずお

#chapter1

1997年の創業以来、丁寧な仕事で依頼の7~8割がリピーターや紹介

 「一度ご縁をいただいたお客さまとは一生のお付き合いをしたいと考えています」と話すのは、「カケルペイント」の代表・鈴木和夫さん。

 神奈川県伊勢原市で塗装業を営み、主に戸建てやアパートといった住宅を手掛けています。1997年の創業以来、ヒアリングからアフターフォローまで丁寧な仕事ぶりで、地域住民との信頼関係を築いてきました。

 「壁に、色あせやひび割れ、はがれが生じていると防水性などが落ちている証拠です。手入れをしないままでは雨水が浸透して劣化が進む恐れがあります。ダメージを修復した上で、外壁材を補強する下塗り、滑らかな下地を作る中塗り、ご希望の色を施す上塗りで美観と耐久性を高めます」

 首に掛けたタオルがトレードマークの鈴木さん。額に汗し、労力を惜しむことなくサービスの向上に努めています。

 塗料の飛散を防ぐ養生の徹底に始まり、工期中は目配り気配りを重視し、近隣住民へのあいさつも欠かしません。資材を積んだ社用車は約15年使っているそうですが、ペンキ汚れはなく清潔です。

 「現場や社用車をきれいに保つことで、細部まで手抜かりなく施工するプロとして、お客さまから大切な住まいをお任せいただけると考えています」

 何事にも真摯(しんし)な姿勢が評判を呼び、依頼の7~8割がリピーターや紹介によるものだとか。「お客さまに満足してもらい、『ありがとう』の言葉をいただくことが喜びで、常に100%の力を発揮することを心掛けてきました。30年近く事業を続けることができたのは、当方を頼りにしてくださった地域の皆さまのおかげです」

#chapter2

「お客さま第一」の信念を掲げ、25歳で義理の兄と一緒に独立を果たす

 鈴木さんは1971年、静岡県賀茂郡松崎町で居酒屋を営む家に生まれました。県立松崎高校から関東の調理師専門学校へ入学。卒業後、料亭で板前として働き始めますが、すぐに実家に戻ります。

 「兄が家業を継ぐ予定でしたが難しくなったため、私が代役を務めることになりました。地元に戻ってからは店を切り盛りしつつ、人手不足に困っていた知人に頼まれ、昼はコンクリートポンプ車のオペレーター、夜は居酒屋の大将という二刀流生活を送りました」

 その後、兄が実家へ戻れることが決まり、鈴木さんは妻の実家がある神奈川へ移住。勤め先を探す中、給与に引かれてリフォーム会社の営業職に就いたものの、「売り上げのためには何をしてもよい」という強引な社風がありました。「料理人時代から、お客さまのことを第一に考えてきた私の信念とは相いれず、付き合いがあった塗装会社へ転職しました」

 職人としてのキャリアを歩き始め、いくつかの会社で経験を積んだ後、25歳で独立。創業後3年頃からこんにちまで、相棒として会社を支えてくれたのが義理の兄である高橋悟さんです。

 「高橋は同級生で、腕のある職人です。彼と2人、職務をしっかり果たせば、お客さまから必要としてもらえると思いスタートを切りました。実直に取り組むことで建材店さまがお客さまを紹介してくれたり、現金取引が主流だった時代に後払いを認めてくれたり、ご厚意に対しては感謝しかありません。今でも懇意にしてくださり、ありがたい限りです」

#chapter3

ドローンによる点検やカラーシミュレーション、デザイン塗装も展開

 鈴木さんのもとでは、時代に即した新しいツールや工法を導入しています。無人航空機・ドローンによる空撮で、目の行き届きにくい屋根などをさまざまな角度から点検。カラーシミュレーションにより、仕上がりをイメージしながら色を選定することができます。

 「今後、力を入れていきたいのが『デザイン塗装』です。石やレンガなどの質感や模様を外壁に施すことができ、建物の外観に表情が生まれて洗練された雰囲気になります。お客さまのご要望をくみ取り、幅広いご提案ができればと考えています」

 独立当初は軽自動車のボンネットバン1台で始動し、賃貸オフィスから土地を購入して事務所を開設。コツコツと実績を積んできた鈴木さんが目指しているのが、塗装業の健全化です。

 「業界全体を見渡したとき、立派な職人がいる一方で、低価格を追い求めるあまり品質を犠牲にし、トラブルが発生するケースも少なくありません。状況を大きく変えられずとも、後悔する人を一人でも減らしたいという思いから、後進の育成に力を注いできました」

 鈴木さんの下で学んだ職人たちが次々と巣立ち、責任感を持って現場に従事。誠意を尽くす弟子に対して、積極的に案件を回すようにしているそうです。

 「住まいを守ることへの誇りと、適切に施工する自信を胸に事業にいそしんできました。人材不足などが課題となっていますが、若い世代に興味を持ってもらい長く活躍できるように、技術とともに仕事のやりがいや志も伝えていきたいですね」

(取材年月:2024年11月)

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専門家プロフィール

鈴木和夫

丁寧な仕事で地域住民との間に信頼関係を築く塗装職人

鈴木和夫プロ

塗装職人

株式会社カケルペイント

独立してから約30年、塗装職人として磨き上げた技術と丁寧な作業が信条。細部にわたる下準備や周囲への気配りを心掛け、この一貫した姿勢が評価され、依頼の7~8割がリピーターや紹介からの案件です。

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