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学校や庁舎など地域の建物の改修工事に従事し、笑顔と夢があふれる街づくりに貢献

丁寧な作業と細やかな気配りを大切にする改修工事のプロ

森茂行

森茂行 もりしげゆき
森茂行 もりしげゆき

#chapter1

自治体関係の案件を数多く手掛け、プロジェクトの現場を細やかに調整

 「塗装や張り替え、葺き替え、既存の建材の上から重ね張りするカバー工法など、外壁や屋根の状態に合わせた施工で外観を美しく整えます」と話すのは、福岡県大野城市の「モリテック」代表の森茂行さん。筑紫エリアを中心に、公共施設やビルの外装リフォームを行っています。

 「当方は、学校や庁舎の改修工事に年間3、4件携わっています。これまで請け負った案件の約90%は自治体関係で、仕様書の準備といった落札のお手伝いもいたします」

 森さんは、入札に参加する設計事務所などからオファーを受け、提示された予定価格と要件、現地調査に基づいて工程やスケジュールを立案。無事に契約を獲得した後は、中心となってプロジェクトを指揮していきます。

 実地で得た豊富な知見を頼りにされ、調整事を託されることも多いとのこと。例えば、費用面を重視する上層部と、品質を落としたくない実務担当との間で意見が割れるケースは珍しくありません。

 「公共事業の場合、税金を使わせていただくのですから、できるだけ安価にしたいという思いも、質にこだわりたい気持ちもよく分かります。初期費用だけでなく、維持費も念頭に置きながら、コストとクオリティーのバランスが取れた折衷案を提示します」
 
 建物内に人がいる状況で作業するため、安全性や快適性も重視。事故の原因となる工具や機材の整理整頓に努める他、防音シートなどで騒音を抑え、資材を載せた車両を邪魔にならない場所に停車。「不便や迷惑を掛けないよう隅々まで目を行き渡らせ、細やかに配慮するのは当然のこと」と語ります。

#chapter2

義兄に誘われ生まれ育った兵庫から福岡へ。建設会社で経験を積み独立

 1958年に兵庫県相生市で生まれた森さん。26歳のとき、建設会社に勤務していた義理の兄に誘われ、福岡市に引っ越しました。

 「ちょうど好景気に沸いていた時期で、『手が足りないから手伝ってほしい』と声を掛けられました。当時勤めていた職場に長くいるつもりはなかったので、良い機会だと思って引き受けることにしたんです」

 義兄が在職している会社で職人として働き始め、30歳を過ぎた頃から営業職に。建築物などを作り上げる技術力と、クライアントや取引先などへの対応力を養い、42歳で独立して2000年に「モリテック」を立ち上げます。

 「しかし、バブルが崩壊した影響もあり、当初はなかなか波に乗れず苦戦する日々が続きました。いったん創業した自社を休眠状態にし、ビルの改修を手掛ける会社でお世話になることにしました」

 主に自治体関連のプロジェクトを束ねる役目を担い、十余年にわたって経験を蓄えたのち、自身の事業を再開させました。

 「50歳を過ぎてから、自分なりのやり方をしてみたいという思いが一層強くなり、再起を図ることにしました。私が苦しい時期に快く迎え入れ、多くの学びを与えてくださった前社の社長には感謝しかありません」

 森さんが「モリテック」を再出発させるにあたり、大きな助けになったのが前職時代に培った人脈です。「さまざまな業者が関わる現場を首尾よくとりまとめてくれる」「各方面に気を配り何事も丁寧に進めてくれる」といった評判で、依頼が舞い込んできたそうです。

森茂行 もりしげゆき

#chapter3

次代を担う後進に技術を伝え、スポーツ振興にも取り組み地元を活性化

 これまでに数多くのプロジェクトに従事してきた森さん。そのほとんどは、一筋縄ではいかない案件です。ある市役所の外壁は、以前に実施された修繕がうまくいかず、保護剤がところどころめくれている状態でした。

 「不備なく仕上げるために試験施工を繰り返し、最終的に高圧洗浄機で古い塗膜をそぎ落とし、新たに塗料を施しました。見栄えも良くなり完工後は大変喜んでいただきましたが、当方がメンテナンスした部分だけがあまりにきれいになり過ぎて、『手直ししていない箇所との差が目立って困るよ』と苦笑いされました」

 身に付けた技能で建物の美観を高め、耐久性を上げてきた森さん。60代になった今は、次代を背負って立つ後進の育成にも目を向けているそうです。

 「社員を雇うまではできませんが、協力会社の職人は20代から30代の若手が中心。ともに仕事に取り組む中でノウハウをあますことなく伝え、一流へと成長してくれたらうれしいですね」

 地域の建物を守っていくため、業界の発展にいそしむ森さんには別の顔もあります。25年以上、大野城市のスポーツ推進委員を務め、現在は委員長の重責にも就いています。

 「子どもが所属していたソフトボールチームの監督になったのをきっかけに、地域のスポーツ振興に力を入れるようになりました。私のモットーは『笑顔と夢があふれる街づくり』。市議会議員や県議会議員の友人・知人と連携しながら、一緒に地元を盛り上げていきたいと思っています」

(取材年月:2024年3月)

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専門家プロフィール

森茂行

丁寧な作業と細やかな気配りを大切にする改修工事のプロ

森茂行プロ

建設業

有限会社モリテック

主に自治体の庁舎や学校施設の改修工事を手掛けています。現地調査から見積もり提案、設計・施工までプロジェクト全体を一貫して手掛けられる点が強み。丁寧な作業と細やかな気配りを忘れず仕事をやり切ります。

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