こだわりの塗料を使用し熟練の技で施工する塗装工事のプロ田中憲次

こだわりの塗料を使用し熟練の技で施工する塗装工事のプロ

田中憲次

耐候性を備えた塗料や防汚性を持つ光触媒コーティングを提案

　「こだわりを持って選んだ塗料を熟練の技で施工し、お客さまの資産を長きにわたり美しく保ちます」と話すのは、「技昇」の取締役会長、田中憲次さん。戸建てや集合住宅の外壁・屋根塗装、学校や庁舎、福祉センターといった大型施設の修繕工事などを手掛けています。対応範囲も広く、地元愛媛県を中心に、香川県や高知県、徳島県の他、鳥取県にも赴きます。

　「当方は、塗料メーカーがハウスメーカー専用に開発した、市販されていない製品を採用しており、高い耐候性を備えているのが特長です。適切に工程を重ねることで、最長で30年は色あせなどを防ぐことができます」

　2022年からは、太陽の光を浴びることで汚れを分解する光触媒のコーティングも提案しています。「雨水が当たると汚れが洗い流されるセルフクリーニング機能があるため、オプション品ではありますが、約7割のお客さまが希望されています。外注せず、自社で一貫して請け負って中間マージンを抑えるなどの企業努力により、安い価格でご案内できることが、防汚効果とあわせて、みなさまに選ばれている理由だと思います」

　2012年の創業当初から、ハウスメーカー専属で事業を展開。数多くの案件に取り組み、経験知と技術力を兼ね備えた少数精鋭が、一番の強みだと言います。

　「いくら塗料が優れていても、塗装のスキルが十分でなければ性能を発揮することはできません。当方には、プライドを持って業務に励む職人がそろっています。仕上がりの質には自信を持っており、お客さまにも実力を評価いただいております」

27歳で塗装職人として独立し、義理の父が経営していた「技昇」で再出発

　1973年に大阪府で生まれた田中さんは、2歳の頃に一家で移り住んで以来、松山市で暮らしています。10代で幼なじみの実家が経営していた塗装会社へ入社。2年間修業した後、他の世界も見てみたいと、さまざまな職に就きますが、25歳のときに自身の進むべき道として原点に立ち戻ります。

　27歳で一人親方として独立してからは、数々の現場で研さんを積みます。しかし、働き過ぎが原因で、38歳のときに体調を崩してしまいました。

　「幸いにも大事には至らず、しばらくの間体を休めたら回復しました。忙しい日々からいったん離れて休養し、英気を養ったことで『職人として再起を果たしたい』と気持ちを切り替えることができ、志も新たに義理の父が営んでいた『技昇』に入りました」

　約1年のブランクがありましたが、田中さんの体にはハケの扱い方が染み付いていたので、新しい職場でも特段の苦労もなくスムーズに復帰。「技能を身に付けることの意義を実感しました」と振り返ります。

　「入社して間もない頃、巨大なホテルの外壁を全面塗装する機会に恵まれました。常時10人程度の職人が作業にあたっていたのに、工期を終えるまで半年もかかったほどです。スケジュール調整を含め非常に大変でしたが、大きな問題もなく完工の日を迎えられ、達成感がありましたね。長くこの業界で工事に携わっていますが、これ以上大規模な現場は経験がありません。病み上がりでしたが、いい形で再出発を切ることができました」

塗料などのショールームを開設するほか、ドローンによる建物調査も実施

　2017年に先代が他界してからは、田中さんは夫婦二人三脚で会社を切り盛りしています。職人として現場に出る機会は少なくなり、営業や打ち合わせ、施工管理に費やす時間が増えているそうです。

　「ある会社の経営者から、『自分の努力で行ける場所には限界がある。大切なのは人脈だ』という話を聞いたことがあります。仕事はどこまでいっても人対人。私は今、積極的に人とお会いして、時には食事をともにしてたくさんの方とご縁を結び、信頼関係を築いていくことを心掛けています」

　実直に活動し、問い合わせが増加していることから、2018年には本社とは別の場所に、塗料や瓦などのサンプルを展示するショールームを開設。個人の顧客をはじめ、取引先や協力業者らを迎え入れています。

　「最近では、公共工事の調査や建物診断に関するご依頼もいただきます。ドローンや赤外線カメラなどを活用しながら、外壁材の浮きやはがれといった劣化部分や雨漏り箇所などを記録してご報告しています。足場を組む必要もありませんし、大切な建物を守るためにも、ぜひご利用いただきたいですね」

　できるだけ多くのニーズに応えられるように、体制を整えていきたいと語る田中さん。塗装工事においても、これまで以上の品質を追求していきたいと考えています。

　「塗料は日々進化していますので、常にアンテナを張って情報を集めています。お客さまあってのわれわれですから、みなさまに喜んでもらえることはどんどん取り入れていくつもりです」

（取材年月：2023年9月）

職人の技術力で住まいの外壁や屋根を塗装し、大切な資産を守りたい

耐候性を備えた塗料や防汚性を持つ光触媒コーティングを提案

27歳で塗装職人として独立し、義理の父が経営していた「技昇」で再出発

塗料などのショールームを開設するほか、ドローンによる建物調査も実施

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