塗装歴25年！日々精進の塗装マニア職人（2/3）

職人だから道具にこだわる

　「最近はDIY時代で、『誰でも簡単にローラで塗る』というのが塗装だと思われてるんですよ。でも我々は出来るだけ刷毛で、プロとしての仕事を提供しなければいけないと思うんですよ。効率的には負けますけど、やはり刷毛の方が美しく仕上りますよ」と大和さん。
塗装技法はもちろん、自分に合ったオリジナルの刷毛をメーカーにオーダメイドするほど道具にもこだわる大和さん。「昔の道具や仕事のやり方って、伝統というほど尊いものじゃないけど、永い年月たくさんの職人が試行錯誤して造り上げてきたもの」手にいれた時には壊れていたという昔の刷毛を触りながら大和さんは言います。「新しいこととかやり方を考える上で、昔のやり方や考え方が参考になる場合がありますよ」。時代や生活環境・ライフスタイルが変わっても、所詮は夏暑く・湿気が多い雪国秋田の住まい方、今も昔も差がないと思えるそうです。「効率的・経済的という言葉で封印された職人技があるはず。それを自分のモノにしてみたいんですよ」と、職人魂は尽きる事がない。

　最近は飲食店舗などの仕事も手掛けるようになったそうで、「お店の塗装は住まいとは違うね〜。楽しいね〜。焼き鳥屋のカウンターなんて頼まれもしないのに3回も4回も塗っちゃう。そりゃもう美しくしないとね。」仕事も枠を越えるのも大和さんならでは。職業訓練指導員の資格持つ大和さんは、これまでの経験と探求した知識を、塗装という仕事に対する熱い職人の思いのまま、後進の育成に注いでもいます。

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