専門知識を持つスタッフと九つの法人を率いるコンサルタントが起業をサポート（3/3）

目の前の人をどれだけ大事にできるか、それがビジネスの神髄

　「答えはご本人の中にあります。ただ、確信を持てないから意見を求めに来られるんです。ですから、私の役割は不明確な部分をクリアにして、背中を押してあげること」と中野さん。一方で「だめな時はだめと言います。そのビジネスモデルはすでに先行企業があるよとか、もう少し資金を貯めてからのほうがいいとか、どうして無理なのか、はっきりとお伝えします」と実直です。

　常に心掛けているのは、自分が考えている型にはめようとしないこと。「私のアドバイスによって、その人の可能性をつぶしてしまうということがないよう、十分に気を付けています」

　また、数多くの人と縁を結び、不安や迷いだけでなく、あふれんばかりの熱意や意欲に触れることで自分自身の知見を深め、研さんを積んでいると言います。
　「この人と一緒に仕事がしたいと感じたら法人のスタッフとして招いたり、いい商品だと思ったら私のネットワークを使って販売を手伝ったりすることもあるんですよ」

　コンサルタントと相談者という垣根を越えて、一人一人と向き合うのが中野さん流。「目の前の人をどれだけ大事にできるかというのが、ビジネスの神髄」と語ります。

　2022年8月、政府がスタートアップ担当大臣を新設。新規創業を後押しする姿勢を示しています。
　「日本経済の活性化のためには、子どもへの教育を含めて起業しやすい土壌を作り、種をまくことが大切です。たくさんの芽が育つようこれからも力を尽くしていきたいですね」

（取材年月：2022年8月）

■中野裕哲プロのプロフィールを見る

⇒会社設立から経営戦略まで、ワンストップで起業をサポート