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後藤一仁(ごとうかずひと) / 不動産コンサルタント

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コラム

首都直下地震! 家を買ってしまってからでは遅すぎる! 東京の危ない場所とは? 

2013年4月26日 公開 / 2020年4月28日更新

コラムカテゴリ:住宅・建物

東京にマンションや一戸建てを購入したいと思っているけど、買って、数千万円の住宅ローンを背負ってしまって、本当に首都直下地震が来たら大丈夫なのか?と思われている方は多いと思います。
現在東京に建っている建物のほとんど(築90年未満の建物)は、震度6以上の揺れは未経験ですので、耐震建築といっても、大地震の本当の怖さは知らず、本当に起きたらどうなるのかは誰もわからないところが、更に心配なのですが、過去の地震の東京における被害状況を参考にして、どの場所に被害が多く出る可能性があるのかなどの対策を立てることは出来るかと思います。

東京は今から約157年前の1855年11月にマグニチュード6.9の大きな直下型地震に襲われています。
そう、「安政江戸地震」です。
震源は荒川の河口付近とされ、現在、話題になっている「首都直下地震」と同じタイプの地震です。

この地震の被害状況を見れば、現在の東京で、首都直下型地震が起きた時に、どこでどのような被害が出るのかのヒントになるかもしれません。

「安政江戸地震」の時は、当然、湾岸の埋立地はまだありませんでしたが、
当時は、隅田川の西側、浅草から南千住にいたるエリアや上野と浅草を結ぶ北側に被害が多かったといわれています。

特に当時の吉原(現在の台東区千束3,4丁目)や墨田区向島から本所、森下、門前仲町、不忍池の周辺で被害が大きかったようです。

この、地震の被害の大きいエリアと「地歴」とは深く関係していて、揺れを予想する上で、そこが「過去何であったか?」が重要です。

例えば、室町時代(1460年頃)の東京は、浅草周辺には広大な「千束池」という沼地があり、
三河島周辺にも大きな沼地があって、上野の不忍池は現在よりもかなり大きな池でした。
主に、下町と呼ばれる、東京東部の低地に被害が大きかったようですが、

実は、「山の手」といわれる場所にも、局所的に沼地が存在しました。

現在の後楽園がある場所には「大池」という大きい沼地が存在し、
麻布十番にも「古川池」という沼地があり、
赤坂の溜池には文字通り「溜池」がありました。

そして、今までに何度かコラムなどで紹介させていただきましたが、

東京駅の丸ノ内側も、江戸幕府が誕生する前まで、「日比谷の入り江」と呼ばれる「海」だったところを埋め立てた土地です。
東京の中心部である、超都心「丸ノ内」が昔は海であったと聞くと、驚かれる方も多いのですが、本当のことです。

「江戸」という地名は、「入り江の入り口(戸)」であったことに由来するとも言われています。
実際、徳川家康が入府する以前の江戸は、江戸城の間際まで入り江がくい込んでいた、湿地や沼地が広がる寒村だったとされています。

また、東京が最も直近に震度7クラスの揺れに襲われたのは、ご存じ、1923年(大正12年)の関東大震災ですが、
その時も、震度7を記録したのは、
やはり、現在、東京スカイツリーがある「業平橋」「押上」周辺や、
「曳舟」、「菊川」、「浅草の北側」、「門前仲町の東側」などのエリアと、

山の手では、前述の「水道橋の南側」、「麻布十番周辺」、「溜池周辺」など、
やはり、かつて沼や地があったエリアです。

その他、「北区の一部」、「荒川区の一部」、「江東区の一部」、「大田区の一部」など、川と川に挟まれたエリアや、低地、池、沼などの湿地で被害が大きかったと言われています。

約157年前の「安政江戸地震」や、約90年前の関東大震災で被害を受けた場所は、
今後、起きる可能性が高いとされている首都直下地震の揺れによる被害を予測する上で、参考になります。

建物の耐震性も重要ですが、まずは地盤が重要です。

建築技術の進歩により、今では、海や川、沼、池などを埋め立てたり、山を削ったり、ある程度の場所なら、どんなところでも、どんどん人工的に建てられていますが、昔の建物は木造建物がほとんどで、今のような建築技術がなかったことから、地震や水害、台風などの自然災害の影響が少ない場所を選んで建てられていました。

東京では、皇居周辺や、古くからある大きな寺院・神社、歴史上の著名人が多く眠っているお墓や、有名庭園、大きな公園、大名武家屋敷跡地など、古くから建物が存在し歴史がある場所は、やはり、地盤のよいエリアが多いといえます。

そういった意味では、不動産の購入においては、新しく開発された場所は注意が必要で、人が歴史上初めて住むような場所は、とくに注意をし、判断が出来ない場合は、できれば避けておいた方が無難と思われます。

もちろん、前にもお伝えしましたが、歴史があるエリアにおいても、古くからの木造建物が密集する火災被害が大きいとされているエリアも避けておいた方がよいと思います。

後藤 一仁






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