福祉車両の専門店として、福祉車両のユーザーが健常者と同じように不便なくカーライフを送るお手伝いを（3/3）

同業者と協力し、各市町村に福祉車両の取扱店がある社会を目指す

　福永さんは、乗車中などに万が一のことが起きないよう、各整備士が担当する車検の台数を1日1台に限定しています。
　「経験豊富なベテラン整備士ですので、一人で2台、3台を見ることは可能です。ですが、効率や売り上げを求めるよりも、入念に検査をして、『事故を未然に防ぐ』ということを最も重視しております。チェックが完了した後は必ず試運転をしてから、お客さまにお引き渡ししています」

　また、定期点検や車検の際は2種類の見積もりを出しているとか。
　「車検の場合、一つは、国の定めた点検項目をクリアするために最低限必要な整備のお見積もり。もう一つは、近い将来予測される不具合の整備も含めたお見積もりです。それぞれの内容を詳しくご説明させていただいた上で、お選びいただくようにしています」

　安全性に十分に配慮し、先々を見据えて提案する福永さん。高齢化が進み、介助や介護を必要とする人が増えていることから、福祉車両のレンタルにも力を入れていきたいと言います。
　「当社の代車3台は、全てレンタカー登録をしていますが、まだまだ台数が足りていません。今後も段階的に数を増やし、より多くのニーズにお応えしていきたいと思います」

　地域の人たちが不便なく過ごせるように、福永さんは、各市町村に少なくとも1社は福祉車両を取り扱う業者がある社会を目指しています。
　「車がないからと外出をあきらめることがないよう、業界全体で協力して実現に取り組んでいきたいですね」と力を込めます。

（取材年月：2023年7月）

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⇒福祉車両を扱う高い技術力と顧客の立場に立ったサービス展開