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日本郵便の値上げとヤマトネコポスなどメール便発送の予想される今後

2023年12月21日

テーマ:最新レポート 通販を取り巻く環境

コラムカテゴリ:ビジネス


日本郵政料金値上げのニュースについて


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総務省は18日、25グラム以下の定形の郵便封書について料金の上限額を現在の84円から110円に26円引き上げる案を情報通信行政・郵政行政審議会に諮問した。実現すれば消費増税を除き1994年以来、30年ぶりの値上げになる。50グラム以下も現在の94円から16円上げて110円に統一し、重量区分をなくす方針だ。

はがきも7年ぶりの値上げとなる見込みで、63円から85円にする。定形外の郵便も3割ほど値上げする。レターパックや速達は、利用者の利便性を重視して値上げ幅を抑えるという。

来年秋以降の改定になる見込みだ。25グラム以下の定形の郵便封書は最も基礎的なものとして郵便法の関連省令で料金の上限額を定めている。今回の諮問を踏まえ、審議会は来春をめどに最終判断する。

総務省は早ければ2024年6月にも改正省令を施行する見通しだ。料金改定には日本郵便による総務省への届け出が必要となる。25グラム以下の定形郵便とあわせてはがきなどの値上げも検討している。※日本経済新聞より引用 郵便料金値上げへ 定形封書110円・はがき85円 - 日本経済新聞 (nikkei.com)
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今回、報道されているのはおもにはがき・手紙などの定形郵便、ほかサイズ・重量別に定形外郵便(規格内・規格外)が該当します。

2023年12月発表の値上げ内容まとめ


今回発表の値上げ内容をまとめると

定型郵便(25g以下)84円 (50グラム以下)94円 → 110円(二規格統一)
定形外郵便 ― 3割値上げ
速達・レターパック(プラス) (青)370円(赤プラス)520円 値上げ予定(1割ほど?)


ここからは通信販売に影響のあるものについてまとめていきます。
ヤマト宅配便コンパクト・ネコポスなどを業務使用されている方にも影響がありますのでご一読ください。

通販に影響のあるものについて

☆レターパック系

レターパック
想定価格 400~420円
レターパックプラス
想定価格 550~580円
専用封筒を購入して誰でも使えるレターパック、仕事や個人でも使用しやすく、追跡番号がついているためBtoBやBtoC、CtoCと場面を選ばず使用できるので、様々な場面で値上げが影響してきます。
1割ほどと報道でも値上げ幅が伝えられているように、想定価格はおおよその予想は出来るかと思います。
代替方法としてはヤマト宅配便コンパクト(BOX・封筒)になります。こちらも2024年問題を控え値上げが予想されますので、レターパックプラスとの値段の比較になりますが、5cmまでの厚み制限があり使用には注意が必要です。

☆メール便系発送


ゆうパケット(契約が必要)
想定価格1cm 180円 2cm 250円 3cm 360円(定価は据置き予想)

クリックポスト(厚さ3cmまで、インターネットで契約が必要)
想定価格 218~278円

ゆうパケットは厚さで値段が変わる特長を持っており、契約次第で料金が変わります。
ですが、地域別ではあると思われますが新規取引を制限している情報も入っており、2024年前半は常に情報収集が大切になるかと思われます。

クリックポストは現在185円で誰でも契約さえすれば使用できますが、レターパックとほぼ同様の運送サービスで半額近い値段がついているため、値上げは避けられないとみています。
速達価格が抑え目になるとはいえ、安くて200円前半には上がるだろうと推測しています。
ただし、クレジットカード決済が必須になり、1件1件の決済が必要になるため、大規模事業者には向きません。ですが、情報として持っておくと価格交渉の基準にはなるでしょう。

代替はヤマトネコポス、佐川ゆうパケットですが、
ヤマトネコポスは2024年夏ごろを目安に日本郵便ゆうパケットへと変更されます。
佐川ゆうパケットは日本郵便ゆうパケットの集荷代行版で、ヤマトネコポスも同様のサービスに転換することが想定されています。

価格も日本郵便ゆうパケットと定価は同様、契約金額は日本郵便の掲示と同様。もしくはそれ以上になることが予想されますので、代替手段には向かない可能性があります。
ですが、郵便局に持ち込んだ場合、1件1件の測定があるため、待機時間が非常にかかる難点があります。その点ヤマト・佐川の場合は一機に回収して持って行ってもらえるので負担はないでしょう。

まとめ


2024年注目はレターパックプラスとクリックポストの価格


2023年12月時点で郵便料金の値上げが一部発表されていますが、未定や見込みの情報のみがまだあります。ここで直接関係していなくても影響があると思われるのは、レターパックプラスとクリックポストです。

小型宅配便系
レターパックプラス → ヤマト宅配便コンパクト
メール便系
クリックポスト → ゆうパケット、ヤマトゆうパケット、佐川ゆうパケット

これら二つはそれぞれ対応する規格があり、価格交渉が必要なものになります。
2024年には価格改定が各社それぞれ見込まれておりますので、レターパックプラスとクリックポストこちらの2つの価格が交渉の目安になります。 ぜひ注目しておきましょう。

最後に

日本郵便の経営がとニュースで飛び交っておりますが、行う業務の煩雑さ、商品ラインナップの多さなどが原因で業務が滞ってしまっているのが現状に見えます。
追跡や速達性を兼ね備えた商品が安くあるのに、定形郵便速達や追跡サービス付加など業務をややこしくして結果うまく回っていないように見受けられます。
また、運送システムを更新していないのか他社と比較して運送レベル(到達の速さ)が遅いのも顧客の信頼を得られず赤字転落の原因になっております。
値上げに関しては遅かれ早かれ発表されると思っておりましたし、それに対しての不満や懐疑的な目のようなものは私としてはありません。が料金以外の業務面で抜本的な改革なしには今後立ち行かなくなることが目に見えているところまで来ているように思います。
2024年の日本郵政株式会社の取り組みには注目してみていきたいと思います。

この記事を書いたプロ

小寺淳一

個人や小規模事業者のEC開設・運営を支えるコンサルタント

小寺淳一(マーブルライフ)

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