コラム
少ない介護職員で入浴介助を行なうには。
2019年10月17日 公開 / 2019年11月30日更新
介護の現場では、職員が少なくても避けることができないのが入浴介助です。
多くの介護施設では悩みの一つになっているのが現状です。
それでは人手が足りていない介護施設ではどのような対策をしているのでしょうか?
人手が足りないと感じている施設を調べてみますと次のような回答が得られました。
*できる限り職員一人で対応している。
*洗髪と洗身を同時にしている。
*洗髪と洗身それぞれの時間を短くしている。
*入浴後の拭き取りはバスタオルを巻くだけで省略して、頭髪の乾燥も短時間で終わらせている。
*湯に浸かる時間を声掛けして短くしている。
などです。
結局、その時の状況に合わせた介助者の判断に任せられ、ご利用者の立場に立てずにご迷惑をおかけしているとの声が多くありました。
中には、週二回の入浴が週一回にせざるを得ず、後は清拭に頼っているとの声もありました。
入浴はご利用者にとって楽しみの一つであり、清潔を保つと共に皮膚トラブルなどの身体変化の発見に役立つ重要介助の一つです。
しかし、入浴時間を短くすることで身体変化を見逃してしまい重症化させてしまったり、怪我の発見が遅れて事故原因の分析ができないなどの問題も出てきています。
それではこの問題を解決するために、脱衣・入浴・着衣に分けて考えてみましょう。
まず、考えてしまいがちなのが入浴ですが、現場に目を向けるとその前後の脱衣・着衣に相当な時間を費やしていることが判ります。
また、ご利用者目線で考えると入浴の場面で対策を考えるのは合理的ではありません。
介護の人材不足がなかなか解消されない現状では脱衣、着衣に着目して入浴時間全体を短縮し、ご利用者の満足が得られる入浴を実現させ、なおかつ身体変化に気づく機会を増やす方法を考えるべきです。
それには脱衣、着衣に工夫を凝らした衣類が必要で、それを活用することで入浴介助全体の時間を短くする事が可能です。
少ない人手でやりくりしていた入浴介助の問題を解決できる手段の一つとして、工夫を凝らした衣類の活用をおすすめします。
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